2008年3月27日 19時29分更新
医師不足で出産ができない状態が続いている市立根室病院に4月から予定されていた医師1人の派遣が取りやめになりました。
市立根室病院では医師不足の影響で、おととし9月以降、出産ができない状態が続いています。
このため政府は、去年10月、緊急対策として、神奈川県の産婦人科の医師1人をことし4月以降、派遣することを決め、病院側は、1年半ぶりに出産を再開できるかどうか検討を進めてきました。
ところが、この医師から「産婦人科の医師をもう1人確保するなど、診療体制が整わい限り勤務できない」などとする要求が出て、道と根室市では、別の医師の確保などを目指しましたが、めどが立たず、政府は、今回の派遣を取りやめることになったものです。これにより、市立根室病院の産婦人科の再開も見送られ、これまで通り、釧路赤十字病院の医師による週2回の診療と、助産師による相談の受付で、妊婦のサポートを続けることになります。市立根室病院では「自治体病院として可能な限り譲歩して、派遣の道を探ったが、どうしようもなかった。非常に残念だ」と話しています。