ここには2007年2月のWhat New!を保存しています。

 


タイトル 本     文
 タイトル メディア 日付

この情報の最も新しい更新日は2月28日(水)です。

日本版NSC

安保戦略 

  官邸が前面

縦割り排除が課題

事務局10〜20人

 省庁抵抗 小さく出発

(読売 2月28日 朝刊)

[概要]安倍首相が創設を目指す「日本版NSC(国家安全保障会議)」の全容が27日に決まった。「国家安全保障に関する官邸機能強化会議」の最終報告で日本版NSCの仕組みが明らかになった。

 これまで外交・安保政策は外務、防衛両省による縦割りになっていたが、日本版NSCは首相官邸の主導で総合的な国家戦略を策定する舞台装置が整うことになった。これは昨年7月、北朝鮮のミサイル発射の時、米国のNSCが強い権限を持つことを知った安倍官房長官(当時)が、米NSCのカウンターパートとして日本版NSCの創設を思いついたことから始まった。

 しかし日本と米国の行政機構が違いすぎることから、米大統領のような強い指導力を日本の首相は発揮出来ないから、日本版NSCは日本の政治制度にそぐわないという指摘もある。「外務や防衛など、各大臣がいるのに、首相補佐官が号令をかければ混乱する」(成田・駿河台大学副学長)と指摘する。

 スタッフの人数は米NSC(200人)と比較して、日本版NSC(10〜20人)というように事務局スタッフの人数も小さい。また一時はODAを取り込む意見があったが、結局見送った。またNSCメンバーに財務相を加えなかったことから会議の権限が制約されるという意見がある。こうしたのはNSC組織を大きく作れば各省庁の抵抗が激しくなるという事情に配慮したという。

 一方、情報収集・分析機関をNSCから分離したのは、「政策立案部門と情報部門を別にしなければ、客観的な情報収集・分析が出来ない」(北岡伸一東大教授)との理由だ。

 同会議の運営を左右す差配する初代事務局長人事では、すでにが外務省の押す加藤良三駐米大使と、防衛省が押す守屋防衛事務次官を押すグループで駆け引きが始まっている。

[コメント]日本の政治家は形だけをアメリカに真似ねた組織を作れば、それで新しい力が出せると信じているものが多いと思う。安倍首相の政治姿勢にそんな幻想を持っていると感じる。そんなものをいくつ作っても新しい国家戦略は生まれない。今、日本政府に必要なのは日本版NSCではなく、カミソリ後藤田のような強いリーダーシップと、NSCを無視すれば高級官僚であろうと排除するという哲学である。

 その上にあって、組織に魂を吹き込む理想論がなくてはならない。トップが理想を示すことで全体の方向性が生まれ、その流れの中で国家戦略が形を表して育ってくる。残念ながら、日本の政治家や官僚には最も重要な国家の理想論がない。その場限りの党利党略、省利省略ばかりである。

 まあ今まで日本は、アメリカに依存しアメリカに従うことが、国家戦略と信じるものが多かったという証明でもある。しかし、これからも日本は日米安保によって米軍から守られているなどという言葉を使わないで頂きたい。逆に米軍によってどれだけ危険な目に会わされてきたか、サマワの自衛隊を振り返るまでもない。

 外務省が主導する安保外交は対米追随だけでよかったが、防衛省が主導する安保外交は対米追随だけで済まない。日本や東アジアは中国やロシアといった新たな軍事力の台頭に備えなければならない。

 中国が巨大な人口とエネルギーで、台湾、朝鮮半島、シベリア沿海州を呑み込めば、日本は単純に対米追随だけでは済まなくなる。それらを考えるいくと、「日本版NSCは小さく作って大きく育てる」(石原信雄・官邸機能強化会議座長)という言葉は妙に現実味を感じる。

1952年夏、クーデター計画?

旧軍幹部ら

吉田首相暗殺狙う

COA文書で確認

(産経 2月27日 朝刊)

ワシントン 時事

[概要]1952年7月、当時の吉田茂首相に不満を募らせた旧日本軍幹部のグループが、クーデターを計画していたことがCIA文書で明らかになった。クーデターを企てたのは元参謀本部作戦課長の服部卓四郎氏(故人)らで、自由党の吉田首相が公職から追放された者や国粋主義者たに敵対的な姿勢を取っているとして、同首相を暗殺して民主党の鳩山一郎氏を首相に据える計画だったという。

 しかし服部氏の友人で元陸軍参謀の辻政信氏(故人)が説得して、このグループはクーデターを思いとどまった。しかしグループは政府高官の暗殺を検討していた。CIAが日本から報告した「情報リポート」では、「このグループは日本全土で50万人の支持者を得ている」としているが、クーデター計画の細部を伝えていない。服部氏は第2次大戦後にGHQ(連合国軍総司令部)の歴史課に勤務し、GHQ参謀2部(G2)の承認の下で、内外の秘密工作を行っていた。

 服部氏は、日本の再軍備は「民主的手段」で達成出来ないと考えていたが、G2に全面的に協力するかのように装い、米側から物的支援を得ていたとされる。

[コメント]このCIA報告には疑問符がいくつも着くように感じた。まずG2とライバル関係のCIAの報告書であったという点である。服部元大佐はG2が旧軍関係部門の情報エージェントとして使い、日本の再軍備をG2と共に行った人である。その点から、仮に吉田暗殺は考えたとしてても、クーデターという権力奪取は想定出来ない。ココで出てくる支持者50万人という数字も、旧軍の幼年学校士官学校兵学校などと、その他の軍学校卒業生という意味だと思う。当時であっても政権を武力で奪取して、首相の首を据え変える力はない。だから暗殺計画とクーデター未遂をごた混ぜにしているのではないか。

 また当時のCIA文書では、日本の情報エージェントの質が悪く、信頼できる情報が集まらないと嘆いている。そのような質の悪い日本人情報エージェントが、自分の偉大さをCIAに売り込むために、「暗殺すべき」と言ったことを”クーデター計画”に誇大させた可能性がある。

 私は終戦時に旧軍の大佐だった方や、少佐クラスで敗戦を迎え、その後自衛隊に入隊して将、将補で定年まで過ごされたかたを何人も知っているが、服部氏の話が出てもクーデター計画があったという話しを聞いたことはない。だからこの話も、これ以上の詳細は期待出来ないと考えている。

 情報の世界では、自分の手柄を大きく見せるために、秘密情報を誇大させる粉飾疑惑があるというのも常識のひとつである。 

H2A打ち上げ成功

情報衛星

4基体制

世界の撮影 毎日可能

独自監視網 見えぬ意味

(朝日 2月25日 朝刊)

[概要]レーダーで地上を監視する情報収集衛星などを載せた国産のH2Aロケット12号機が24日、種子島宇宙センター(鹿児島県)で打ち上げられ、衛星を目的の軌道に投することに成功した。これで国が配備する4基の衛星情報収集体制がそろい、地球上のすべてを一日一回撮影出来る体制が整った。これでH2Aロケットの打ち上げは6回連続成功したことになる。

 今回はレーダー衛星の他に、地上の60センチのものを識別出来る能力がある光学衛星の実証機も同時に打ち上げられている。この実証機も軌道に乗せることに成功した。しかし03年に打ち上げた光学、レーダー衛星はすでに寿命が迫っている。これまでに日本の情報衛星の開発や地上整備に約5000億円がつぎ込まれている。内閣衛星情報センターは09年度に新たな実用機を打ち上げ、現在の4基体制(光学衛星×2,レーダー衛星×2)を維持していく方針だ。

 しかしアメリカの軍事・偵察衛星は地上十数センチの識別能力があり、日本とは大きな差がある。またアメリカでは地上40センチの識別能力がある商業衛星が、年内に打ち上げられる予定もある。日本は宇宙の平和利用原則に基づく政府見解で、民生分野の一般化した技術を衛星に使っており、情報収集衛星も制約を受けている。もし防衛目的の宇宙利用を認める宇宙基本法が制定されれば、衛星の大幅な性能向上が可能になるが、それは宇宙の軍事利用に大きく踏み出すことになり、十分な審議が必要になる。

[コメント]これで北朝鮮で行う地下核実験や弾道ミサイルの発射が探知できると考えるのは楽観過ぎる。テポドンのような発射台が建設されるミサイル発射の兆候は捕らえることができるが、ノドンのようにトンネルや地下陣地に配備された移動式発射台のミサイルは事前の兆候を捕らえることができない。また地下核実験も十数カ所ある地下施設の入口やその周辺で、欺瞞に騙されることなく確実な兆候を掴むには、膨大な補助的・情報収集が必要になる。そのような情報収集能力は日本独自に期待出来ない。

 しかし空から自由に見えるということは大きな安心感が生まれるのも確かである。昨年の11月、TV局の取材ヘリで横須賀の米海軍基地上空を飛んだ。多少時間があまったので、私の希望で横須賀の武山駐屯地にある空自のパトリオット・PAC2基地上空を飛んでもらった。当然ながら、上空から見ると土塁で囲まれたパトリオットがよく見えた。意外だったのは、常時、発射機にけん引する車(エンジン、運転部)が接続されていたことである。嘉手納基地のパトリオット・PAC2、3の配備のように、発射機だけを並べて設置されていなかった。すぐにでも発射機をけん引して移動出来るように待機していた。だから空自の横須賀・武山基地はパトリオットの発射基地ではなく、緊急に展開するための待機基地だとわかった。

 このように空からの観察で、多くのことがわかることを知った。

 昔、米中国交正常化が行われた時、当時のニクソン米大統領が中国初訪問に持参した時のお土産は、アメリカが宇宙から撮影した中国全土で地下資源の存在場所を示す地下資源分析写真だっという。また、北朝鮮の穀物の収穫高は、北朝鮮が統計をまとめるはるか前に、アメリカの衛星写真が詳細な数字で収穫穀物の予想量を出すことが可能だという。

 衛星写真や衛星情報は、単に軍事だけが独占するものではない。そのために宇宙を平和な環境に整えて、宇宙の平和利用を最大限に拡大すべきである。中国の衛星攻撃実験でわかったが、宇宙で軍事優勢を獲得して得るものと、宇宙を平和的な環境で得られるものとでは、後者のほうがはるかに大きいことが気がついたはずだ。そのためには宇宙空間に攻撃目的の軍事衛星を配備したり、運用出来る能力を持つべきでないと考えている。ちょうど南極大陸の様にである。

ヘリ不正輸出

「低性能機」

  装い報告

ヤマハ監部

 規制すり抜け狙う?

(毎日 2月24日 朝刊)

[概要]「ヤマハ発動機」の無人ヘリコプター不正輸出事件で、外国為替及び外国貿易法(輸出の許可)違反の疑いで逮捕された同社容疑者(スカイ事業部長)らは、無人ヘリ「RMAX L181」を輸出する際、性能が低い「RMAX TypeUG」と偽って税関に説明、届け出が必要ないことを示す「非該当」と記載していたことが、静岡、福岡両県警の合同捜査本部の調べでわかった。虚偽の記載で規制をすり抜けようとした可能性があり、捜査本部は経緯を調べている。

 「L181」は多目的型で、高度が150メートルで飛行出来る。04年以降、旧防衛庁に4機導入されている。一方、「TypeUG」は主に農薬散布に使われ、作業のための高度は約5mメートルしか飛行出来ない。

 機種を偽った理由を、逮捕された同社開発グループ長は毎日新聞の取材に対し「業界団体にL181の操縦免許が認定されていなかった。業界のルールを破れず、事実に反するとわかっていたがやむを得なかった」と釈明した。一方、捜査本部は「L181」は視認範囲を越えて飛行制御できる「可視外飛行」機能のほか、「自立的飛行」機能についても追求する。これに対して同社スカイ事業部長(容疑者)は、「どのような面からでも規制対象には当たらない」と容疑を否認し、「L181」にはいずれの機能もないと主張している。

[コメント]昨日のヤマハ関係者の逮捕を受けて、昨日の夕刊から今日の朝刊各紙を読み、テレビのニュースを見たところ、この記事が今回の小型無人ヘリ事件の問題点を最も明解に解き明かしていると思った。

 なぜこの事件の解明が混乱しているかといえば、小型無人ヘリの軍事面での運用が理解されていないからではないか。捜査にあたる警察や報道するマスコミ関係者の中には、この小型無人ヘリは上空から偵察活動を行ったり、爆弾や魚雷を搭載して攻撃出来ると思っているのではないだろうか。防衛庁が納入してイラクのサマワに持って行くぐらいだから、最新のハイテク兵器になると誤解しているのではないか。

 現実的な話しをすると、サマワで自衛隊がこのヤマハ製無人ヘリを運用したが、只の一度も夜間に宿営地に向けて迫撃砲やロケットを発射する者の姿を捕らえることができなかった。ロケット弾の発射音を聞いてヘリを発進させても間に合わない。まあ役に立ったといえば、夜間に宿営地の上空を飛行させ、そのエンジン音でゲリラの接近を威嚇する程度のことであった。すなわち”案山子(かかし)”程度しか役に立たなかった。

 九州の陸上部隊でこの小型無人ヘリの運用を研究しているが、関係者の話しでは小型無人ヘリは強風に弱く、またペイロード(つり上げ荷重)が少なく、飛行時間(距離)も短く、軍事面(全天候)で効果的な運用は無理だったと聞いた。

 ヤマハの小型ヘリに中国軍が興味を持っているというが、世界の無人偵察機のハイテク技術とは全く異質なものである。中国海軍でこれを艦船に搭載するようなバカはいないし、陸上部隊がこの程度の無人偵察機を使うようなら、それは北朝鮮軍並みのローテク部隊の証明であるからだ。

 私は軍用の小型無人偵察機の条件は、まず航続距離や飛行時間(数時間)が長いこと、自動小銃などから撃墜を避けるために500メートル以上の高度を飛行出来ること、重量が100キロ以上の監視カメラ(TVか赤外線)と無線送信機器を搭載できること、それらのために機体は効果的に揚力が得られる固定翼機であることなどが必要だと思う。プレデターは小型とはいえないが、最新の軍事用無人偵察機(UAV)を参考にして欲しい。

 農村で農薬を撒いたり、簡易な航空写真を撮ったり、火山の噴火口を調査できる小型無人ヘリでは、厳しい軍用のニーズに応えることができないのである。

 最近は禁じられるようなったが、中国人民解放軍はホテル、銀行、土木工事、電力施設などの民間ビジネスで儲ける企業集団も兼ねていた。ヤマハの小型無人ヘリも軍用活用というよりも、むしろ民間活用で一儲けを狙った輸入と思う。中国軍に関連した企業がヤマハから数機購入して、それをコピーして中国産として売るような中国流ビジネス戦略である。

 日本ではなぜこのような事件になったのか。それは軍事を理解出来ないお役所が、安易に禁輸リストを作製して企業に輸出規制をかけすぎる。しかし企業は軍事利用というメッリトはないと知っているから、日本の税関を誤魔化しても輸出しようとする。小型無人ヘリを手に入れた中国企業は、さも兵器の最先端ハイテクであるような宣伝を国内で行う。(実例・・・中国軍の戦闘機が駐機場に並ぶ前で小型無人ヘリの宣言写真を撮る) それを見た外国の民需のライバル企業が、日本政府に中国への輸出取り締まりを要請する。さらに小型無人ヘリが何かわかっていない軍事や中国の専門家が、「中国は日本から兵器に使えるハイテク製品を密かに狙っている」などと解説して火に油を注ぐ。

 別な例で考えよう。陸上自衛隊は偵察部隊用に250ccのオフロード・バイクを配備している。この高性能のオフロード・バイクを中国軍が大量に買って、人民解放軍の偵察部隊用に配備したらどうするか。日本政府は中国にバイクの輸出禁止を決めるのか。そんなことをすれば日本の産業は窒息してしまう。だからだれもバイクを中国に輸出するなと言わないだろう。

 しかし日本は小型無人ヘリの軍事面での価値がわからない。だから針小棒大な話しが当然のごとく語られる。この際いい機会だから、小型無人ヘリは中国への禁輸リストからはずして問題ないと断言する。軍事的な役割は250ccのオフロード・バイク以下である。

 しかし日本企業が独自に開発した小型ヘリの操縦技術は中国に盗まれないように気をつけるべきである。それは国防という視点からではなく、世界トップの最先端ビジネスとして日本企業が発展するために必要である。

※アメリカでは有人小型ヘリ(ロビン機 二人乗り)が2000万円以下で売られている。これはヤマハの小型無人ヘリ(L181)より安いのではないか。またアメリカは北朝鮮軍にヒユーズ500D型を80機輸出したことがある。

英イラク駐留軍(7100人)

まず1600人撤退

デンマークも8月までに

(朝日 2月22日 朝刊)

[概要]ブレア英首相は21日に下院に対し、イラク南部で治安維持を管轄する駐留英軍を段階的に撤退させ、数ヶ月以内に現在の7100人から約5500人に削減すると報告した。また英軍管轄下のバスラ周辺に陸軍部隊を派遣しているデンマークも、ラスムセン首相が同日、8月までに現在の460人の部隊を撤退させ、代わりに小規模なヘリコプター部隊を派遣する方針を発表した。英軍撤退の第一陣は約1600人規模で、今夏以降、さらに5000人以下の規模に縮小する考えを示した。しかし英軍残留部隊はバスラ空港を拠点に、イラク軍の後方支援のために、08年以降も一定規模の部隊を維持すると留保をつけた。

 英軍の撤退はイラク戦争が始まった03年3月以来初めてで、英軍はイラクで開戦から132名が死亡している。今年の秋までに辞任する意向を示しているブレア首相は、イラク戦争を引き金に低迷を続ける労働党の党勢回復につなげたいとの思惑をうかがわせる。

 しかし英タイムズ紙の世論調査では、「イラクからの即時撤退」を求める声が60パーセントで、「イラクの治安が回復するまで駐留」の31パーセントとを上回っている。世論の大勢は「撤退が遅すぎる」と冷ややかである。

[コメント]アメリカ軍がイラクに駐留するかぎり英軍が南部のバスラから全面撤退することはない。せめてバスラ空港ぐらいは米英軍が押さえないと、イラク南部のシーア派とイランのシーア派が自由に行き来して一体化が進むからである。イラク南部の英軍駐留部隊が小規模故に、逆にシーア派反米武装勢力から攻撃されにくいという効果もある。もしシーア派が攻撃すれば、国際世論を敵にまわすからである。ちょうどキューバに米軍基地があるのと同じである。

 すでにアメリカはイラクから撤退する方向に舵を切っている。今回のチェイニ副大統領の訪日を見ると、そのあたりのブッシュ政権の裏事情が丸見えであった。とにかくチェイニ副大統領が日本に何をしにきたかさっぱりわからなかったからだ。

 そうえいば、イタリア政府もアフガン駐留継続の外交方針が承認されなかった。プロティ政権は外交方針が承認されなければ、プロディ政権は総辞職だとダレーマ副首相兼外相が記者会見で語っていた。その大事な外交方針が21日、賛成158、反対136,棄権24で、承認に必要な過半数に2票足りなかった。ブッシュ米大統領、ブレア英首相、プロディ伊首相、そして日本の安倍政権とも、アメリカが転(こ)けたら皆転けた。

米ミサイル防衛

東欧配備

 米露が対立

ブッシュ政権

  対イラン強調

露は「対抗措置」警告

(読売 2月21日 朝刊)

[概要]米国は2011年〜12年をめどに、東欧のポーランドに10基程度の弾道弾迎撃ミサイル(地上配備型)と、チェコにレーダー施設の建設を目指している。アメリカのMD目的はイランが開発中のアメリカや欧州向けの長距離ミサイルを迎撃するためという。

 ゲーツ米国防長官は、「10基程度の迎撃ミサイルならロシアの弾道ミサイルを迎撃出来る能力はなく、ロシアの脅威にはならない」と説明している。しかしロシア側は旧東欧でのMD計画に反発を募らせる一方だ。

 ロシアのバルエフスキー参謀総長は今月15日、米国がMD施設を配備すれば、「INF条約から一方的に脱退する」と警告した。ロシア戦略ロケット軍のソロフツォフ司令官は19日の記者会見で、「配備されれば深刻な事態になる」と強く反発し、「政治的な決断があれば、5,6年で新型の中距離ミサイルを配備出来る」と自信を示した。プーチン大統領も今月10日のミュンヘンでの演説で米国のMD配備計画を非難している。

 NATO(北大西洋条約機構)が拡大し、社会主義時代にロシアの衛星国だったポーランドやチェコが米国の米MDの基地になり、軍事バランスを崩しかねない可能性が出てきた。ロシアとしては容認出来ない事態となり、その一方、米国がロシアを説得できるめどはなく、アメリカもロシアの反発に耳を傾ける可能性は低い。今後、米露の対立がさらに激化するのは避けられそうもない。

[コメント]互いが禁煙と決めたエリアで、煙草数本の喫煙なら人体に害がないとアメリカが言い始めた。それならロシアは香りの強い葉巻を吸うぞと言い出した。そこを禁煙エリアと思っている一般の人たちは、手前勝手に解釈する米露をあきれ顔で見ている。

 それを知ったかぶりの一部のメディアが、アメリカのMDは北朝鮮やイランの大量破壊兵器(弾道ミサイル、核弾頭、生物・化学兵器)から守ってくれる防衛目的の兵器だと手前味噌の解釈を論じる。しかしそんなことは「鰯(いわし)の頭」であって、本当のMD目的はアメリカの友好国にアメリカへの依存心を高めるための政治的な道具と私が言う。もう何もかもがメチャクチャになっている。

 一番笑っているのは北朝鮮とイランだと思う。原始的なロケットの発射でも戦略ミサイルの試射とメディアが大騒ぎしてくれる。政治的な効果は抜群である。次ぎに笑うのはMDに関係する軍需産業だろう。メディアの大騒ぎでMDの予算がドンドンと大きくなるからだ。もし国際テロリストが闇で核弾頭を入手できれば、弾道ミサイルに搭載して東欧上空を飛翔させてアメリカ本土に打ち込まない。漁船や貨物船に積み込んで、アメリカの港から運び込むだろう。国際貨物機をチャーターして、空路でアメリカに持ち込む可能性がある。

 このようにメチャクチャになった場合は、冷静に話し合って「真」と「偽」を見極めることが必要である。喉元過ぎれば熱さを忘れる。米ソ冷戦から米露がまったく学んでいないことに愕然とする。 

ネパールに自衛官

PKO部隊へ派遣

  非武装の数名

国連ネパール政治派遣団へ

 (UNMIN)

(毎日 2月21日 朝刊)

[概要]塩崎官房長官は20日の記者会見で、国際平和維持活動(PKO)協力法に基づき、国連ネパール政治派遣団(UNMIN)に非武装の自衛官数名を派遣すると正式に発表した。早ければ来月にも最大6人を派遣する。

[コメント]これが外報面のベタ記事で紙面に掲載されているので驚いた。いくらネパールの毛沢東派ゲリラと暫定政府が和解したといっても、1年前には警察署や軍のパトロール部隊が度々ゲリラに襲われ、いつも兵士や警官に2桁の犠牲者が出ていた国である。

 またネパールの国王は影響力を軽減したといっても、軍や警察には親王制で反毛沢東派の高官がいると思う。本当にクーデターの心配はないのか。

 自衛隊のヒューミント(対人情報)活動ではないが、ネパールに行って詳しい状況をみたい気がしてならない。ネパールは季節さえ選べば、地方で取材出来る絶好のチャンスと思う。私が30代(貧乏なジャーナリスト)の頃は、このようなチャンスは絶対に見過ごさなかった。

 日本のマスコミ関係者はネパールに入って、政情が一気に不安定化する心配がないのか取材して欲しい。とにかくベタ記事で完結する話しではないと思う。

ミサイル防衛(MD)

米のMD配備

  受け入れへ

ポーランド・チェコ

 首脳会談で一致

(読売 2月20日 夕刊)

[概要]下段の記事の続報である。ポーランドのカチンスキ首相とチェコのトポラーネク首相は19日、ワルシャワで会談した。会談後の共同記者会見で、米国が計画している両国にミサイル防衛システムの配備を受け入れることで一致した。

 同システム配備をめぐって、ロシアが反発し、ドイツも米国が十分な協議なしに行うことに批判的だが、ポーランドのカチンスキ首相は、「このミサイルはいかなる『正常な』国家も対象にしたものではない」と述べた。

 この配備計画では、ポーランドに迎撃ミサイルの発射基地を、チェコにレーダー施設を建設するというもの。米国はイランや北朝鮮による米本土に対するミサイル攻撃を迎撃することを目的にしていると表明している。

[コメント]再び地球儀を取り出して、イランからアメリカ本土へのミサイル飛翔コースを描いてみた。確かにイランの長距離弾道ミサイル(ICBM)が開発に成功すれば、ポーランドやチェコが迎撃出来るコース下にあることはわかった。しかしそれ以上に、ロシアから西ヨーロッパに飛翔する中距離弾道ミサイル(INF)を迎撃出来る確立がはるかに高い。

 しかしドイツはなぜこのMD計画に批判的なのか。それはロシアが強く反発した時、ドイツがアメリカに対して依存度が格段に増すからである。原因は何であれ、ロシアが中距離核ミサイルを配備すれば、ドイツはロシアから核攻撃に備える必要が高まる。これが西ヨーロッパでアメリカに対する依存度が高まるという訳である。

 ビジネス界でもこのような戦略があるのではないか。だからロシアも安易にアメリカの挑発に乗れないのである。そこを見抜いて、ポーランドとチェコの首相は首脳会談を行い、共同記者会見でMD受け入れを表明したのだ。

 つぎはロシアが一手を打つ番である。どのような一手を打つか。プーチン流の豪腕外交手腕が試される。もし私なら、・・・・・・・・・・というように、アメリカと同じ考えで次の一手で・・・・・・を打つ。さあ、皆さんも考えてみてください。正解はロシアの次の一手でわかります。

露戦略軍司令官

米のミサイル防衛

配備なら攻撃目標

中距離核を再配備

(毎日 2月20日 朝刊)

[概要]ロシア軍のソロフォン戦略ミサイル軍司令官は19日、米国がポーランドとチェコにミサイル防衛システムの配備を計画している問題で、インタファクス通信は「配備が決定すれば我々はこれらのミサイル防衛施設を攻撃目標にする」と報じた。

 ロシアは米国が東欧へ軍事力を拡大するのを警戒しており、米側を牽制する狙いがあると思われる。同司令官は87年に米ソが署名した中距離核戦力(INF)破棄条約に触れ、「ミサイル防衛施設配備の対抗策として、(ロシア政府が)条約から一方的に撤退すれば、中距離核を再配備する」と述べた。また「それは新型兵器を短期間に配備する」などと語った。

[コメント]すでにロシア軍はアメリカのミサイル防衛(MD)に対抗して、MDシステムを無力する弾道ミサイル(多弾頭化など)を開発中である。今までアメリカのMD計画は北朝鮮やイランなどの中距離弾道ミサイルを迎撃すると語られていた。しかしポーランドやチェコへの配備ではロシアのミサイルからドイツやイギリスの駐留米軍を防衛することになる。

 これではINF全廃を決めた条約の意図に反することは明確である。日本も北朝鮮(崩壊で)というMDの追い風を失えば、中国やロシアから在日米軍を防衛するという理由になる。(ただしイージス艦のSM3とパトリオットPSC3のシステムでは高度的に無理)。

 3年前にワシントンDCのスミソニアン博物館を訪ねた時、旧ソ連時代のSS−20中距離弾道ミサイルと、アメリカのパーシングU中距離弾道ミサイルの実物が並んで展示されていた。その光景は、INF全廃条約の過程と成立を知っている者として感動させるものがあった。

 しかしアメリカのMD計画で再び宇宙軍拡が始まる気配を見せてきた。中国は宇宙空間で攻撃衛星の破壊実験を実施するし、ロシアもアメリカのMDシステムを無力化する弾道ミサイルの開発を急いでいる。

 これを見ていたずらに宇宙軍拡の時代が始まったと騒がず、日本は世界が宇宙軍拡の傾向を回避する方向で外交をすることが大事だと思う。宇宙軍拡が核兵器のような競争が始まると、ますます地球を危険な世界に作り出していくだろう。宇宙軍拡というバスに乗り遅れるのではなく、バスが暴走をするのを止めなくてはいけない。

アルジェリア、

  仏の地下実験場公開

核の傷跡

  岩に黒々

放射線、

  自然界の2000倍

(朝日 2月18日 朝刊)

[概要]アルジェリア政府は44年前に大規模な放射能漏れ事故を起こしたインエケル地下核実験場を公開した。実験場となったのはサハラ沙漠に数百メートルの高さの巨大な山塊。アルジェリアの旧宗主国フランスは60年代(61年〜66年)に、この山塊の地下トンネルで13回の核実験を行った。62年の核実験では爆発規模が大きく放射能漏れがあり、トンネルが開いて放射能を持った熱気が噴出したという。そのトンネルの入口に近づくと、ガンマー線量計の数値が自然界の0,05マイクロ・シーベルトから2000倍近い83マイクロ・シーベルトに達した。アルジェリア当局の担当者が、「ここは危険です。すぐに非難してください」と言った。

 トンネルの出口からは黒い筋が一本、岩の山肌に伸びている。岩が核爆発の高熱で解けて溶岩のように固まった跡だ。熱気は原子雲(キノコ雲)となり、リビア方面に流れたという。アルジェリア核研究所センターのアンマール・マンスーリ研究員は、「2週間で40人が死亡」と推測した。

 この地域に住むトゥアレグ族の間では、この事故を機に病気が増えたと伝えられる。ただ放射線障害の意識は長年薄い。66年の実験に立ち会い、44年ぶりに実験場を訪れたジャンルイ・バラッツク氏(69)は、「住民に被害が出ていないはずがない。生き残った人も老人になっているだろうが」と心配している。

[コメント]今、私の手元に昭和51年(1976年)5月28日に発行された写真誌「アサヒグラフ」がある。その中に「サハラ砂漠1560キロの旅 『核実験で汚染されたオアシスを訪ねて』」(5ページ)という特集記事がある。サハラ砂漠の中央に位置するフランスの核実験場(インエケル核実験場)を訪ねた写真と取材記である。このアサヒグラフの特集の写真を撮り、取材記事を書いたのは私である。

 記事はアルジェリアの首都アルジェから南下し、サハラ砂漠のガールダイア、エルゴリア、インサラを経て、レガヌ村を訪ねる構成になっている。このレガヌ村こそインエケル核実験場に最も近いサハラ砂漠の村である。しかし残念ながら、インエケル核実験場まで数十キロまで近寄りながら、レガヌからインエケル核実験場まで行くことが出来なかった。無人の核実験場が立ち入り禁止になっていたわけではない。レガヌの村人が怖がって近寄らないのである。レガヌでバイクを持っていた小学校の若い先生に、数ヶ月分の給料に相当する額を支払うから、日帰りで私を後ろに乗せてインエケル実験場まで往復するように頼んだ。しかし明らかに怖そうな表情で丁重に断られた。30年前でも閉鎖された核実験場をレガヌの村人は怖がっていた。

 私がアルジェリアを訪ねた目的は核実験場の写真を撮ることではなかった。核実験場に近いレガヌの村で、白血病や喉頭ガンなど、核実験で放射能の影響を受けた被爆者がいないか調べることだった。

 しかし村役場を訪ねて聞いても、老いた村長は定期的な村人の健康診断など行ってはいなかった。それよりも病院や医師がまったくいない村だった。400キロ離れた町とを結ぶ定期バスも10日に1回しか走っていなかった。

 私は首都アルジェを出発する前に、国立アルジェリア大学の医学部を訪ね、二人の医学生(男女)に原爆症に関する広島の資料(英文)を渡してきた。また広島や長崎の被爆写真集をレガヌの村長にプレゼントした。将来、アルジェやレガヌ村で放射能被爆が研究出来るようになったとき、少しでも調査の参考になればと願ってのことだった。

 今日のこの新聞の記事を読んで、その時の光景が鮮明に浮かんできた。しかし、もしあのときインエケル核実験場に行けたとすれば、放線線量測定器を持っていなかったから、数時間は留まっていたことは間違いない。また朝夕の太陽光線の角度で山塊を撮影をするため、数日間ほど核実験場で野宿を決め、数日後にバイクで迎えに来るように頼んだかも知れない。(日中は気温が50度C以上になって動くことができなかった)

 でも、まさか地下核実験場から放射能が漏れているとは知らなかった。当時、そのような情報はどこにも一切なかった。日本に帰って持参したフイルムが、全て放射線で感光してわかることだった。

 この記事に私は運命的なものを感じさせた。いつも私は思うのだが、私は何かに生かされてるようだ。 

防衛省、1等空佐を聴取

読売記者に

  機密漏洩

立件視野 検察と協議

(産経 2月16日 朝刊)

[概要]読売新聞が平成17年5月31日付け朝刊で報じた「中国潜水艦 火災か」の記事で、防衛省情報本部の1空佐(49)が読売新聞政治部の記者に機密を漏らしたとして、内部捜査機関である陸自警務隊から事情聴取を受けていることがわかった。

 この記事は中国海軍のディーゼル式攻撃潜水艦が南シナ海を航行中に事故を起こし、航行不能になっていることを報じたもの。この記事に防衛機密が含まれていたため、警務隊が防衛庁の告発を受けて捜査をしていた。

 この空1佐は防大24期でロシア語に堪能。11年から防衛駐在官として在ウクライナ大使館に勤務。14年に帰国し情報本部に配属された。

 米政府・米軍も日本政府に機密強化を強く求めており、問題の記事について日本政府に不快感を伝えてきた。

 自衛隊法では職務上知り得た秘密を漏らした場合、1年以下の懲役または3万円以下の罰金を規定。電波・画像情報など防衛上特に秘匿が必要な防衛秘密の漏洩では、5年以下の懲役となり、漏洩を教唆した人物も3年以下の懲役が課せられる。

 読売新聞東京本社広報部は、「本紙記者が自衛隊から事情聴取を受けた事実はない。社内調査はしていない」という。

[コメント]まずこの情報の発端は海自のP3C哨戒機が掴んだ情報ではない。海自のP3Cは南シナ海を洋上パトロールしていない。海自のP3Cが日常的にパトロールしているのは東シナ海である。最初にこの情報掴んだのは喜界島(鹿児島県)の電波傍受施設(防衛省情報本部電波部 旧陸幕監部調査部2課調査別室 通称は調別)である。

 機関の故障か、火災が原因と思われる事故で浮上した中国の潜水艦が、本国に向けて救助の無線を打ったのを喜界島の傍受施設が受信した。直ちに方位探知機から潜水艦の位置を割り出し、海自のP3C(あるいは台湾海軍の対潜哨戒機)を向かわせて空から赤外線写真を撮った。すると潜水艦内の異常な熱源を探知して、火災が原因の事故と推測したのである。そのような情報を読売新聞の記者は掴んでこの記事を書いた。

 なぜこれがアメリカを不愉快にさせるのか。あえてタブーを承知で話せば、防衛庁情報本部電波部(電波部長は警察官僚が出向)はアメリカのNSA(国家安全保障局)と直結しているからであるが、しかしこの程度のことでアメリカがいちいち日本に文句を言うほどではない。この程度のことは日本の政治家や外務官僚、防衛官僚、警察官僚などが、いつも新聞記者に情報をリークして記事にさせているではないか。防衛庁(当時)が警務隊に告発したのは、制服の1空佐ごとき(防衛庁側の視点)が生意気にも新聞記者に情報を流したらかではないか。しかし1年9ヶ月前の話しである。それを今頃になって誰かが聞きつけた。それは誰か。

 この謎を解く鍵は「米政府・米軍が不快感を伝えた」といういう部分にある。この前の久間防衛大臣の発言も、「アメリカが不快感を伝えた」と報じられた。さらに日米の2プラス2の再開も危ぶまれるという記事もあった。しかしその後の結果、アメリカは強い不満や怒りなど日本に伝えてはいなかった。誰かが勝手にアメリカの不満をでっち上げたのである。

 その犯人は外務省であった。外務省は常にアメリカの”不満”と”米圧”をでっちあげて他の省庁を支配しようとする体質がある。わかりやすく言えば、「虎の威を借りるキツネ」みたいなものである。

 今回もアメリカが不愉快と情報をリークしたのだろう。各紙が朝刊で報じたことから、この発信源は外務省と仲の良い塩崎官房長官あたりではないか。外務省が防衛庁にそんな情報戦(心理戦)を仕掛けている。

 外務省は防衛省昇格後に北朝鮮との交渉で必要な情報が入ってこない。防衛省が入手するミサイル情報、核情報、不審船情報などは、今までのように外務省に入らなくなった。防衛の時代は、陸海空自衛隊を管理・運営するのが仕事だった。しかし防衛になって国の安全保障政策を担うのが防衛省の仕事になった。なにも外務省を通さなくとも米国の国防総省やNSAと直で情報のやり取りができる。また警察庁もあえて外務省に情報を上げる義務はない。そこで困ったのが外務省である。外務省は独自の情報組織を持たない。そこで内閣の官房長官室に情報分析官(2月12日のWhat New を参照)を新設させるなどして、防衛、警察、公安調査庁、海保などの機密情報を吸い上げる組織を作ろうとしている。そんなことは他の省庁も十分承知している。外務省は日米安保に関する管轄が外務省から防衛省に移ることに抵抗しているのだ。

 これからアメリカが不満を持っているとか、日米関係に障害という言葉が出てきたら、それは外務省がでっちが上げて、ウソの”米圧”で外務省の権益を守ろうとしていると考えて差し支えない。今まで日本人は外務省のウソに騙されて、大事な外交情報から遮断されてきた。

 そりゃ自衛隊の警務隊は告発を受ければやりますよ。しかし政治家、官僚の方など、それではこれから困りませんか。新聞記者も夜討ち朝駆けは3年以下の懲役では仕事にならないでしょう。だから、この件では新聞各社が一斉に反発します。ヤブを突いて蛇を出す。防衛省と外務省はともに困るでしょうね。

 この文書は昨日(16日)の夕方に更新しましたが、本日(17日)の早朝に一部加筆しました。書き加えた部分は、防衛庁が警務隊に告発した部分、P3Cが台湾海軍の可能性がある部分、それに最後の防衛庁と外務省がともに困ると書いた部分です。

北、段階的に核放棄

米、テロ支援国

   解除協議

6カ国合意

  重油100万トン見返り

検証不十分、

  今後に禍根も

(産経 2月14日 朝刊)

[概要]北朝鮮の核問題を話し合う6カ国協議は13日、北京の魚釣台迎賓館で全体会合を開き、共同文書を採択して閉会した。合意文書では、北朝鮮は寧辺の核施設のかつどうていしと・封印を行い、IAEAの査察を受け入れ、プルトニウムを含む全ての核計画に関し、5カ国と協議することとした。

 さらに北朝鮮は60日以内に「初期段階の措置」をとり、各国は重油5万トン相当のエネルギー支援を行う。北朝鮮がすべての核施設の申告と既存施設の停止に応じた場合、最大で95万トンの重油に相当するエネルギー、人道支援を受ける。初期段階の措置が行われた後に、6カ国は外相会談を行う。

 また、個別の問題を協議するため、@朝鮮半島の非核化 A米朝国交正常化 B日朝国交正常化 C経済、エネルギー協力 D北東アジアの安全保障 を話し合う5つの作業部会を設置し、30日以内に初会合を開く。

 ヒル米国務次官補は高濃縮ウランによる核開発作業部会で議論すべきと語った。また日朝関係では拉致問題も含まれるとしている。次回の6カ国協議は3月19日に開催される。

 しかし昨年10月に核実験を行った北朝鮮に、検証態勢が不十分なまま、半年足らずで支援再開を決めたことは、今後に大きな禍根を残しかねない。これは北朝鮮の核開発の進展を防ぎたい5カ国と、見返り支援を獲得したい北朝鮮とが、互いに歩み寄ったからといえる。

[コメント]6カ国協議の目的が北朝鮮に核計画の放棄と核施設の閉鎖なら、今回の合意は本丸ではなく”外堀”を埋めたことになる。次の”内堀”は北朝鮮の核施設の「全リスト提出」だと思っている。北朝鮮が洞窟や地下施設に隠した秘密の核施設を、すべてリストにして提出させることは、本丸を落とすためには絶対に必要だ。北朝鮮が本気で核放棄をする気があるか踏み絵にもなる。だから北朝鮮に重油5万トンの提供(見返り支援)後は、たとえ重油1万トンでも北朝鮮が全核施設リストを出さないかぎり行わないで欲しい。すでに外堀を埋めておけば、内堀を埋めることは難しいことではない。

 今回の合意は一見すると、北朝鮮が巨大な支援を勝ち取ったように見える。しかし真の評価はまったく逆と思う。北朝鮮がさらなる援助を必要とすれば、それに替わる貢ぎ物を差し出すシステムが出来たからだ。すなわち重油100万トンは「見せ金」であって、5カ国が北朝鮮に決定した約束ではない。

 北朝鮮という国は、すでに国力が消耗(麻痺)し、国民は飢えて、兵士の士気は低い。そのような北朝鮮の現状を考えれば、北朝鮮と戦って勝つ必要はない。孫子の兵法が教えるように、機略をもって北朝鮮を屈服させることこそ大事である。その機略が今回の合意である。すなわち北朝鮮が重油100万トンの”見せ金”に噛みついたことで、金正日王朝を自壊に誘う機略が秘められている。

 残念だが、安倍政権にはそのような機略がない。万景峰号の新潟港入港を例外的に許す代わりに、北朝鮮から拉致情報を出させる方法もあってもいい。小泉政権が北朝鮮に日朝国交正常化で支払う経済支援金(実質的な賠償金)を”見せ金”にして、拉致を北朝鮮に認めさせた機略である。今の安倍政権のように、単純に”拉致問題の進展”ばかり叫んでいても埒(ラチ)はあかない。といって山崎さんのように妙に生々しいののも困る。日本に必要なことは桁外れの機略である。

政府方針

情報分析官を

  新設

「外交・安保」官邸に集約

(毎日 2月12日 朝刊)

[概要]政府は首相官邸の機能強化として、国内の情報機関が集めた外交や安全保障に関する機密情報を、内閣官房で独自に分析・評価する「情報分析官」(仮称)ポストを新設する方針を決めた。

 新しい情報分析官は首相や官房長官を補佐するスタッフで、地域情報、核兵器、ミサイルなどの専門家を、情報分析官の下に数人置くことを想定している。そこに外務省、防衛省、警察庁、公安庁庁などの機密情報を一元的に分析し、政府の外交・安保の政策決定能力を高める狙いがある。

 現在の機密情報は各省庁の幹部が直接、首相や官房長官に報告している。しかし省庁によって異なる分析結果が報告される場合がある。そこで情報分析官は各情報機関から上がった機密情報を総合的に分析・評価する。

 政府は情報分野の機能強化や、日本版NSCを両軸にして、外交・安保での政策決定能力の向上を図る考えだ。

[コメント]どうして日本政府の情報強化策といえば、毎回、毎回、同じような方針案を出すのだろうか。今までに何度、同じような各省庁の情報を統合するポストを官邸に新設すると聞いただろうか。例えば内閣情報官である。まったく同じ趣旨の話しで、これでは「耳タコ」である。

 これは情報強化の入口を指し示すだけで、まったく中には入って強化されていなかったことを証明している。今までの首相や官房長官は、情報というものが全く理解されていないのではないか。各官庁が互いに凄い情報を持っているから隠しているのではなく、あまりにも信頼出来る情報がないから情報を隠していると気がついていない。政治家はいくら各省庁から情報を吸い上げようとしても、吸い上げる情報がないことも気がつかなくてはいけない。

 有識者と呼ばれてこのような提言を官邸に出した人も、まず自分の情報量が少なすぎて、各省庁の機密情報を欲しくて出した案としか思えない。皆さんが絵に描いた餅に涎(よだれ)を流している。

 日本の情報機関の中には、本当は機密情報がないのに、そのことを知られない様にする特徴が確かにある。

 私は実際の取材で何度も政府の情報収集能力の無さを痛感した。日航機が御巣鷹山に墜落した事故の際、自衛隊をカンボジアに派遣した国連PKO派遣の時、オウムが地下鉄サリン事件を起した時、98年8月の北朝鮮がノドンミサイル発射の時、米国同時多発テロ後に日本国内で国際テロメンバーの捜索をした時、その取材の機会ごとに日本の情報機関の収集能力に失望した。

 その結果気がついたのは、日本はなんとも情報収集能力のない国という点である。逆に感心した情報収集の面では、天安門事件の際に防衛庁の調査部2別(現在の情報本部電波部)が行った中国軍の移動に関する電波収集である。これは当時のマスコミが報じていた北京軍管区によるクーデターの可能性はないと分析したことだ。また北朝鮮の不審船に関しては、日本周辺の活動が長期かつ詳細に収集されていた。その中には四国のはるか沖合の海上で、暴力団と不審船が麻薬を取引する航空写真まで撮影されていた。

 しかしいくら自衛隊や警察でも、首相官邸が機密情報を報告しろと言っても出せない。情報を出せば首相や官房長官がマスコミや他の官庁に漏らすからだ。情報の価値が高ければ高いほど、こんどは情報機関が政治家を信用出来なくなる。

 政府の「情報機能強化検討会議」が今月末に出す中間報告で、この情報分析官の新設が大きな柱になるというが、それでは何もしないし、何も出来ないという報告書でしかない。今までに何度同じことを言ったと思うのか。本気でやる気があるなら、既存の組織(ポスト)で出来ていることなのである。

 どうせ、裸の王様のお気に入りの仕立て屋が、「各省庁の機密情報を一元化すれば官邸の力は巨大になります。布告を出しては如何ですか、王様」。バカバカしい。米国に依存し情報収集能力のない外務省あたりの浅い知恵を感じる。

2015年までに

露 軍備増強

  23兆円

装備45パーセントを更新

(読売 2月9日 朝刊)

[概要]ロシアのイワノフ副首相兼国防相は7日、国家会議・下院で演説し、2015年までに総額5兆ルーブル(約22兆7000億円)かけて、装備の約45パーセントを更新する「国家計画」を発表した。エネルギー価格高騰により潤沢な国家収益を背景に、クレムリンが軍事力の再構築をめざす方針を鮮明に示した。

 経済紙「ベドモスチ」が報じた「国家計画」の詳細は、核戦力では現在の500基のICBMのうち、約350基を削減し、100基を新型の「トーポリM]に更新させる。約80機保有の長距離戦略爆撃機「Tuー160」、「Tu−95」は50基に減らすが、核ミサイル搭載の潜水艦は8隻を建造する。

 敵のミサイル発射を探知するため、ベラルーシ、ウクライナなどに置かれた旧ソ連軍の警戒システムは閉鎖し、新たに自国の領内に効率的な監視システムを整備する。

 ロシアの07年の国防予算は、プーチン政権発足直後の01年に比べ4倍近い8210億ルーブル(約3兆7200億円)に増えている。イワノフ副首相は「過去の戦争ではなく、将来の戦争に備える」と述べて、装備更新を中心に軍事力強化の必要性を強調した。

[コメント]前にも書いたことがあるが、過去に軍事大国であった国は経済や政治的な環境が変化すると容易に軍事大国になりやすい。これに当てはまるのがロシア、ドイツ、それに日本である。また近代で軍事大国を経験していない国は、経済や政治的な立場が変化しても、なかなか軍事大国として存在することは難しい。これに該当する国が中国である。

 とくにロシアは米ソ冷戦時に、アメリカと軍事技術を競って開発した経験を持っている。だから石油高騰は容易にロシアを軍事大国に復活させる環境にある。また最先端の軍事技術だけでなく、軍事思想もロシアはなかなか優秀である。最近、アメリカ軍が高度な戦場情報と通信ネットワークを連動させたRMA(軍事革命)を目指しているが、RMAという概念を最初に考え出したのはソ連軍であった。どうしてどうして、ロシア軍は侮れないのである。

 ロシアの軍事費はGDP(国内総生産)の約4パーセント(2002年)を使っている。ロシアと比較して日本の防衛費はGDPの1パーセントである。

 これからロシア軍は東欧やモンゴルに駐留して軍事支配する必要がない。またNATO軍団がロシアに攻めてくることを想定する必要もない。国境を接する中国と覇権を競ったり、国境紛争で戦う必要もない。そのようなまったく違った軍事環境での新生ロシア軍なのである。アメリカがアフガンやイラクで消耗しているうちに、ロシア軍は新しい環境で再生されることになった。私は中国の軍拡よりもロシア軍拡の方が重要だと思う。最悪のケースは中国とロシアが組んで、日米韓の軍事体制に挑んでくる場合である。油断はできない。

 さて日本の防衛省はロシアの軍事力をどのように見ているのか。防衛白書06年版版でロシア軍の動きを分析している。たまにはそんな分析を読むのも大事だと思う。

イラク武装勢力

対空攻撃力を

   増強

米軍ヘリ4機を撃墜

(毎日 2月8日 夕刊)

[概要]イラクで駐留米軍と民間軍事会社(PMC)のヘリが3週間で5機撃墜され、武装勢力の対空攻撃能力に対して懸念が米国で広がっている。ヘリが撃墜されたのはバグダッド近郊と南部のナジャフ県など。登場していた米軍兵士30人近くが死亡した。2月2日までの4件は地上からの攻撃で撃墜されたが、2月7日に7人が死亡した墜落は、米軍は現時点で「機械トラブル」と見ているが、スンニ派組織が撃墜を認める声明を出している。撃墜されたヘリはブッラクホークと攻撃ヘリ「アパッチ」2機が含まれている。

 米上院軍事委員会の6日の公聴会では、携帯式対空ミサイルの脅威を懸念する質問がでたが、ペース統合参謀本部議長は「小火器によるものでミサイルではない」と述べたが、武装勢力の対空攻撃能力が向上している可能性を示唆した。

 携帯式対空ミサイル「SA7」はフセイン時代のイラク軍に多数存在し、現在でもイラクに密輸されていると指摘されている。

[コメント]ペース統合参謀本部議長は地上からヘリに発射された機関銃などによる撃墜と示唆したが、対空ミサイルが発射されたという目撃情報もある。もしSA7で撃墜されていたら、バグダッドで始まった米軍の大規模な掃討作戦に深刻な影響が出てくる。これから米軍ヘリを掃討作戦に投入することに、作戦指揮の責任が問われることになるからだ。そこで今のところは小火器による撃墜としたいのだろう。

 旧イラク軍(フセイン時代)はSA7を1500基ほど配備していたという。03年のイラク戦争後に米軍は隠されたSA7を発見したり、市民から提出があったこともある。しかし数百基は今も行方不明である。また同じSA7はイラン軍が配備している対空ミサイルでもある。イランからイラクに密輸して使かわれても、それがイランから持ち込まれたと証明することは難しい。今回の撃墜場所が南部のナジャフ県と聞いて、すぐにイラン革命防衛隊員の姿を想像してしまった。

 実は空自のC−130輸送機も、イラクで最も警戒しているのはSA7である。このSA7の対抗手段をとるために、偽熱源を発射するフレアや、螺旋(らせん)式に降下する着陸方法など、主にSA7ミサイルの攻撃を考えての対抗手段である。

 また、現代の地上戦闘では攻撃・輸送ヘリの運用は避けられない。しかしヘリが低空に降下すれば、地上に隠れた携帯式対空ミサイルや、対空機関砲(重機関銃)などで簡単に撃墜出来る。特にヘリが対空ミサイルの脅威を避けるために、わざと低空で飛行すると対空機関砲などで撃墜される可能性が高くなる。

 80年代、アフガンに侵攻したソ連軍は、アフガン・ゲリラが使う携帯式対空ミサイル(米製 スティンガー)に次々と戦闘ヘリや輸送ヘリを撃墜されて敗北した。

 今、バグダッドで米軍の大規模な掃討作戦が始まった。この時期に米軍ヘリが次々と撃墜されると、米国の世論はますます反イラク戦争に傾くだろう。この2月から3月にかけて、イラクで10機以上の米軍ヘリが撃墜されれば、ブッシュ大統領が最後の賭けにでた米軍の掃討作戦は完全な敗北となる。

イラン

「(イラン)外交官、

   拉致された」

バグダッド市内で

 イラン「米軍関与」を非難

(毎日 2月7日 朝刊)

[概要]イラン外務省はイラクの首都バグダッドで5日、イラン外交官が武装グループに拉致されたと発表した。拉致されたのは在バグダッドのイラン大使館に勤務する2等書記官。イラン国営銀行の現地支店の前で、イラク国軍の制服を着た武装グループに連れ去られた。

 イランのコミ大使はイランの国営テレビで、「拉致は米軍車両が使われ、米大統領の命令で行われた」と非難した。

 イラクでは先月11日にも、イラン人5人が駐留米軍に拘束されている。米側は5人を、「イランの革命防衛隊」と主張し、イラクのシーア派武装勢力を支援していたという。イランは5人を外交官と反論して解放を求めている。

 ブッシュ大統領はイラク国内のイラン人工作員に対して、殺害や拘束を許可する命令を駐留米軍に出している。相次ぐ事件に米・イラン関係がさらに緊張する可能性がある。

[コメント]すでに中東ではアメリカとイランの秘密戦争が始まっている。アメリカ政府には秘密戦争という言葉が当たり前のように使われている。しかし秘密といっても半公然の秘密であって、単にアメリカ軍の関与を公式に認めないというだけの秘密戦争である。

 この拉致事件では、イラク軍の治安部隊がイラン人外交官を連行する車を停止させた。しかし武装グループは米軍が発行した身分証明書を示して、この検問を難なく通過している。

 昨年夏のイスラエル軍のレバノン侵攻では、レバノン南部のヒズボラに撃退されてイスラエル軍は撤退した。ヒズボラはイランの革命防衛隊がイスラム革命(ホメイニ革命)をレバノンで起こすために創隊した民兵組織である。ヒズボラに中にはイランの革命防衛隊員が潜入していることは言うまでもない。この2等書記官もイランの革命防衛隊員である可能性が高い。少なくともアメリカはその様に判断して拉致作戦を実行した。

 イラクのシーア派武装勢力に、イラン革命防衛隊員が武器や資金で援助していることはまちがいない。イランの目的は米軍を更なるイラクの泥沼に陥れることで、イランに対するアメリカの圧力を軽減させる目的がある。3〜4年後にイランはウラン原爆が製造可能になるという。イランはそれまで、アメリカ軍をイラクの泥沼でもがき苦しめたいのである。

 現在はアメリカとイランの秘密戦争はイラク国内で行われているが、間もなくイ・イ国境付近でも、イランから持ち込まれる武器やIED(仕掛け爆弾)の搬入路を断つための秘密戦争が始まる。

 1960年代後半のベトナム戦争では、南ベトナム解放戦線(ベトコン)は隣接するカンボジア領内にベトコンを支援する策源(司令部や補給拠点)を設けて戦っていた。しかしアメリカはベトナム戦争には世論の反発から非拡大政策をとり、カンボジア領内への攻撃は行わないとしていた。しかし現実には幾度かカンボジア侵攻作戦は行われたし、CIAや特殊部隊は常時カンボジアに潜入してベトコンの拠点潰しを行っていた。これがアメリカの有名な秘密戦争である。

 だから私は中東で、すでにアメリカとイランの秘密戦争は始まっていると推測している。アメリカ政府もイラン政府も、決して公にできない秘密戦争の実態である。

米軍イラク増派

経費56億ドル

 補正計上

国防予算はハイテク意識

(朝日 2月6日 夕刊)

[概要]米国防総省は5日、イラク治安の「新戦略」のため、21000人の駐留米兵増派の経費56億ドル(約6770億円)を、07年補正予算案の一部として計上した。

 一方、同日発表された08年度の国防総省予算案で、総計6231億ドルの中には、戦闘機や艦船などハイテク兵器の調達を増やす方向であることがわかった。

 08年度国防総省の予算本体で、ニミッツ級空母の後継に新型空母1隻を建造するとして、28、5億ドルが計上された。空・海軍の次世代の統合攻撃機(JSF)F−35は、07年年度の2機分から12機分と飛躍的に増えた。海兵隊の垂直離発着輸送機オスプレイも、07年度の16機から08年度では26機に伸びた。

 こうした「重厚長大」の兵器計画は、対テロに限らず、将来の脅威に対抗する能力を維持する狙いがある。台頭する中国軍に対する意識もちらつく。

 ベトナム戦争をすでに越えた対テロ戦費は、イラクの戦況が好転しなければ、さらに追加計上する可能性がある。まさにアメリカの軍事費は青天井となりかねない。

[コメント]ブッシュ大統領は昨日の08年度予算教書で、対テロ追加戦費を2351億ドル(約28兆3000億円)要求し、09年度に見込まれる支出を加算すれば、01年に起きた同時多発テロ以降の対テロ費の総計は8000億ドル規模(約96兆円)になる。ベトナム戦争の経費を03年度のドルに換算すると5840億ドルで、これはアメリカの対テロ戦争費用がベトナム戦争を抜いたことになる。(以上、産経新聞 2月6日 朝刊より)。

 その上でハイテク兵器の調達を増やすというから、アメリカの軍事産業にとっては大判振る舞いである。どうせ大統領も残り2年の任期だから、今のうちに振る舞うだけ振る舞って、軍事超大国のアメリカをさらに強くしたいと願っているようだ。

 その軍事超大国のアメリカ軍が、イラクの泥沼で足掻(あが)いている。すでにバグダッドの武装勢力はアメリカ軍の掃討作戦に備えて組織を分散させ、隠し持った武器を地方や地下に隠し始めたという。半年もしてアメリカが大統領選挙で政治の動きが鈍くなれば、再び現れてバグダッドで跋扈(ばっこ)することは間違いない。

 これだけ莫大な戦費を必要としていることこそ、ブッシュ政権の対テロ戦争は敗北していると推測出来るのである。

 私から見ると、ブッシュ政権の共和党は来年08年の大統領選挙はあきらめ、2012年の次次大統領選挙にむけ、選挙費用を軍事産業にプールしているようにさえ思える。これだけの資金があれば、アフリカのインフラを整備し、学校を建て、産業を興し、病院を整え、貧困と差別を解消すれば、アメリカは世界中の人から尊敬されるだろう。どうしてそれがアメリカ国民に出来ないのか。

 日本がアメリカの真の友人なら、そのことを忠告することが大事と思う。子供じみた考えかも知れないが、ブッシュ大統領の戦争は間違っているし、テロを無くすことにはなっていないと、そう言い続ける者がいてもいいだろう。

※結局、義母は今日から入院することになりました。病名は「肺炎」だそうです。咳も止まらず、食事の量が減り、熱も下がりませんでした。病院で入院と聞いたときは、正直、不安から解放されてホッとしました。義母も喜んでいるようでした。酸素吸入で呼吸も楽になるし、点滴で必要な栄養をとることができる。何より、体調の急変に対応出来る、専門の医師や看護師さんがいます。いろいろ皆さんにご心配をかけて申し訳ありませんでした。明日からこのホームページの更新体制を立て直します。やれやれでした。

韓国報道

北朝鮮兵20人

  中国に脱出

脱北者ほう助の疑いで

(読売 2月5日 夕刊)

[概要]韓国の北朝鮮関連インターネット新聞「デーリーNK」は4日、北朝鮮の消息筋の話しとして、最近、北朝鮮北東部の合寧地区の国境警備隊に属する兵士20人が、集団で中国に脱走したと報じた。

 北朝鮮の人民武力部と国家安全保衛部は合同で中国に捜索隊を送り、中国当局と合同で吉林省周辺を大規模に捜索している。発見した場合は、射殺許可も出ているという。

 兵士らは脱北者ほう助の疑いで北朝鮮当局の捜査対象になっており、ほとんどは武器を持たない状態で、そのうち数名は中国当局に拘束されて、取り調べを受けているという。

[コメント]一瞬、戦慄を感じたニュースだった。以前から北朝鮮の崩壊寸前を予兆する出来事として、兵士の集団脱北を上げてきたからだ。その事態がいよいよ始まったと思った。兵士の集団脱走に危機感を持つのは、単に兵士の士気が低下したという理由だけではない。北朝鮮の兵士は銃や実弾を持っている。自衛隊のように弾薬が厳重に管理され、銃と弾薬が切り離されているわけではない。そのため金正日が部隊を訪問する時は、全ての兵士の銃から撃鉄を取り外し、近隣の部隊の火砲は針金で動かないように固定される。部隊の即応体制を高めるために、武器と弾薬が同時に運用されている。その兵士が集団脱走したのである。

 今回、中国としては北朝鮮の崩壊時に大量の難民(一部は武装難民)が脱北した場合の実動演習として合同捜索をしたのではないか。やはり今年の春は北朝鮮崩壊に備えて最高度の警戒態勢をとるべきと思う。

 もし北朝鮮が今春に崩壊すれば、ブッシュ大統領や安倍首相の支持率が一気に高まることは間違いない。これこそ最強の支持率アップ作戦になる。

※義母の様子が安定しません。高熱は一旦平熱に下がりましたが、今日の午後から再び37度台に上がりました。、食欲(おかゆと果物)は多少出てきましたが、呼吸が苦しそうです。明日、大きな病院に連れていきます。意味不明の変なことを言うので、痴呆症が始まったような感じがします。86歳ですから油断出来ません。

やっと熱が下がりました

3日間、

   深刻でした。

でも、もう大丈夫です

(2月3日)

 はやり体温は上がり続け、2日は38度9分までいきました。我が家の薬箱に残っていた最後の1錠の解熱剤を飲ませ、体温が37度台に下がった時に病院に連れて行きました。病院で咳止め、解熱剤、タン切り、抗生物質などの薬をもらいました。 義母はフラフラで歩くのもやっとで、とても一人で歩けるような状態ではありませんでした。

 そして昨日の夕方には、再び体温が39度を越えました。病院でもらった解熱剤を飲ませ、落ち着いてからおかゆを食べさせましたが、目つきがもうろうとしていました。神に祈るような気持ちで、昨夜は病院の風邪薬が効くことを待ちました。

 今朝になって体温を計ると、38度ちょうどでした。あいかわらず咳が出ています。義母は明るくなって数時間ほど眠ったようでした。午前10時頃に体温を計ると37度6分に下がっていました。解熱剤は38度を越えたら使うようにお医者さんから言われました。ですから解熱剤を使わなくていいということです。お昼は水分を補給しつつ、梅干しとおかゆを食べていました。

 午後3時になって体温を計ると、さらに37度1分まで下がっていました。解熱剤を飲まないのにこの体温ならちょっと安心しました。咳の回数も少なくなってきました。

 今日の夕方の5時に体温を計ると、36度8分まで下がりました。これでもう安心と思いました。今夜はおかゆを食べましたが、お茶碗で2杯ほど食べて、食後に甘いケーキを食べました。どうやら食欲も出てきたようです。

 年齢も86歳なので、風邪でも致命傷になりかねません。体温が39度を越えた時は顔つきや目つきまで変わりました。でも36度台に下がったので、もう大丈夫と思います。今は咳も少なく、先ほどから静かに眠っています。

 何通かのお見舞いとアドバイスのメールを頂きました。ありがとうございます。子供の病気と年寄りの病気はまったく経過が違うので面食らいました。年寄りの病気は体力がどんどんと消耗していきます。まさに介護という言葉が現状を示していると思います。

 明日の朝は元気になって、いつものように朝食を食べられると思います。明日は日曜日で午前中はランニング・クラブの練習日ですが休もうと思います。もし義母が元気になれば午後3時頃から一人で走り、夕方の5時頃から一人で近くの居酒屋で一杯やります。本当に「お疲れ様」でしたから。

 でも再び体温が上がれば、月曜から入院することになりそうです。通常の体力が回復出来ないからです。今回の騒動で医療機関で働く人は大変だと思いました。ご苦労様です。それから、ありがとうございます。

昨夜から高熱

同居の義母が

 38度4分の高熱

風邪でダウン

(2月1日)

  昨日、3泊4日のショート・スティから帰ってきた義母が、咳ばかりしていました。今朝、体温を計ると37度6分の熱でした。ところが午後に体温を計ると38度4分に上がっていました。

 カミさんは会社で、娘は学校です。私は明日が締め切りの原稿書きがあります。我が家の薬箱を探して、風邪薬や解熱剤を見つけ、おかゆの中食後に飲ませました。

 今は落ち着いていますが、深夜になると再び熱と咳が出てくる可能性が大です。しかし今は救急車を呼んで、急患で入院させるほどのことはないと思います。

 今夜はこのまま様子を見て、明日の朝にどうするか決めるつもりです。体温が38度以上なら車いすを借りて、タクシーで病院に連れて行きます。老人介護って、本当に大変ですね。

 



※これ以前のデータはJ−rcomFilesにあります。