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中国製薬剤の疑わしい成分特定 米食品医薬品局
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【ワシントン20日共同】中国製原料を使った血液抗凝固剤を使用し死亡例が相次いだ問題で、米食品医薬品局(FDA)は19日、薬剤から検出された主成分ヘパリンに似た成分を「コンドロイチン硫酸」の特殊な型と特定した。ロイター通信が伝えた。
この成分が死亡の原因かどうかは不明。故意に入れられたかは調査中だが、中国当局からは必要な協力が得られているとした。FDAは5日に、この疑似成分を検出したと発表していた。
コンドロイチン硫酸は動物の軟骨などに含まれ、栄養補助食品に広く使われている。血液が固まるのを防ぐヘパリンに似た働きをするが、FDAは医薬品としての使用は認めていない。分析した薬剤への混入割合は最大50%だった。
検出されたコンドロイチン硫酸は「過硫酸化型」という特殊な型で、自然界には存在しないことから、化学的に合成された可能性がある。豚の腸から抽出するヘパリンの原料よりも安いという。
(共同通信社)
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