海鳴りの島から

沖縄・ヤンバルより…目取真俊

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性別 男性
都道府県 沖縄県
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二人の恵氏

 一昨日の沖縄タイムス朝刊と昨日の琉球新報朝刊に、次のような記事が載っている。
 22日に県内で宅配された産経新聞と世界日報に、米兵による性暴力事件の被害者を批判し、実名と誤解される名前が記されたチラシが折り込まれていたという。チラシを依頼したのは国旗国歌推進県民会議の恵忠久会長。A4版の両面に被害者の批判と、自民党や公明党は大会に参加すべきでないという主張が載っているとのこと。人権に関わる記載があるということで販売店はチラシを回収をしているという。
 〈『仮名』と記された週刊誌を信用し、実名ではないと確信して引用した。名前に『仮名』と記すべきだった。(実名)と誤解させて申し訳ない〉(琉球新報3月24日付朝刊)
 チラシに対する恵氏の弁明なのだが、沖縄の老右翼活動家のこの醜態はなんだろうか。右翼のくせに鬼畜米兵を攻撃するのではなく、沖縄人の被害者を攻撃しているのだ。しかも被害者は中学生だというのに、まったく性根から腐っているとしか言いようがない。
 二十年くらい前、那覇市の石嶺に住んでいたとき、アパートの近くにこの恵氏の家があった。門の脇には日の丸が毎日掲揚されていて、当時は海邦国体を前後して日の丸・君が代問題が大きな焦点になっていた時期だったから、恵氏もよく新聞に投稿していた。この十年くらいは、建国記念の日の集会について触れた記事で名前を目にするくらいだったが、最近になってヤマトゥの右派団体や右派メディアが恵氏の言動を取り上げている。沖縄の中から「集団自決」(強制集団死)に軍命はなかったと主張することで注目されているわけだが、その実態は以上のようなものなのだ。

 右派メディアへの露出という点では、最近ではもう一人の恵氏の方が有名かもしれない。その恵隆之介氏の方も、被害者のプライバシーを侵し精神的に追いつめた『週刊新潮』の記事にコメントを寄せている。こちらも沖縄の中から「集団自決」の軍命を否定する人物として、チャンネル桜や『正論』『週刊新潮』など右派メディアに引っ張りだこのようだ。だが、以下のような新聞記事を読むと、この人物のいい加減さが見えてくる。

 〈平均失業率全国ワースト1(昨年7・9%)の沖縄で、日本政府が雇用する形の基地従業員は「国家公務員並みの収入が得られる」「英会話がマスターできる」と人気が高く、採用倍率20〜35倍の狭き門だった。
 しかし、若者たちは敏感だ。キャンプ瑞慶覧リージョンゲート前にある基地就職専門学校「グロリアビジネススクール」では、米軍再編が取りざたされた昨年から入校者が激減。ピーク時に約130人いた生徒が4人にまで落ち込んだ。
 恵隆之介校長は「将来が見込めないと思ったのか。募集しても集まらないんです」と嘆く。〉 
  http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/okinawa/kikaku/026/2.htm
 
 2006年の沖縄県知事選挙を前にした読売新聞の記事だが、電子版で今でも読める。米軍基地従業員を育成する専門学校を経営し、それこそ米軍基地に依存した暮らしをしていながら、日本軍の「名誉回復」を主張することに矛盾を感じないのだろうか。
 親米保守の愛国主義者として米軍と日本軍を擁護し、中学生の少女を攻撃する。ヤマトゥの右派メディアに最近よく登場している二人の恵氏が、以上のような人たちであることを全国のみなさんもぜひ知っておいてほしいものだ。
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