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"人は悲哀に訓練されて真正の楽境に至るの途を知る。こは固より人生の悲しき事実に相違なし。" -- Hajime ONISHI, a philosopher, 1864-1900.
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 10の最も報じられなかった人道的危機。

Text adapted by Medécins sans Frontières USA

As we come to see our standards of living gradually improving, we tend to see less and less of what is happening behind that growth: nowadays, many different kinds of humanitarian crises are going underreported. So millions and millions people are left behind our economically improving world. This should never be left unattended, is it. Today I decided to place an article here with a translation so that more and more people can be aware of what is now the most pressing malady of the world.

By actively contributing to improving medical conditions of those living in the developing world, Medecins sans Frontieres is continuously witnessing lots of human rights violation going on coming under their observation. With one of the principle of their actions being "tell many people what we have observed", they annually publish a report named, "The 10 most Underreported Humanitarian Stories". Even though what I am telling you is only a summary of the maladies, this will surely be of help to you in keeping you aware of what the actual world's problem are. I will now begin.

・Displaced Fleeing War in Somalia Face Humanitarian Crisis
ここ15年のうちで最悪のレベルの暴力がみられるにまで状況の悪化しているソマリアでは、最も難しくかつ重大なこの人道的状況に対する世界の手助けも、気遣いも、どんどん少なくなっているように感じられる。エチオピア軍の兵士と、USAやEUといった国際的な協力を得ている伝統的なソマリア連邦軍、およびイスラム法廷連合の残党は、様々な形で武装し衝突している。この戦いによって亡くなった住民の数は知れず、何百何千という人々が首都モガディシュからの避難を余儀なくされている。

2007年、国境なき医師団は、モガディシュ内の複数の場所で展開体制をいっそう強化し、さらには、アフグーイにおける緊急措置プログラムを開始した。アフグーイは首都近郊の街であり、20万人の人々が難民として、限られた食糧・水・住居のなかきわめて過酷な状況で生活しているとされる。モガディシュに残っている人々の多くは、その場しのぎのキャンプに、辛うじて身体を覆っているに過ぎない衣服とプラスチックの薄い板を纏い、高度な暴力に晒され続けている。

16年続く内戦により健康状況が世界最悪になっているこの国では、平均寿命はわずか47歳であり、実効的で独立的な支援プログラムを実行することに成功している国際支援組織はわずかである。MSFは、1991年からの支援開始以来、2007年にはさらにその体制を強化し、現在では南部および中部ソマリア11州のうち10の州で活動を続けている。それでもなお、多くの地域で、特にモガディシュ周辺では、国境なき医師団は安全面での問題により多くの患者とは接触を取ることが出来ず、極めて難しい運営を強いられている。

8月、国境なき医師団は、紛争に参加する全ての団体に、医療従事者の安全を尊重し、モガディシュ内およびその近郊での医療活動を許可するよう要求した。南部のキスマヨから中部のガルカヨに至るまで、国境なき医師団の病院の従事者は、初歩的で保護的なものから外科手術まであらゆる医療を提供し、看護師と医師たちは、栄養失調、結核、内臓リーシュマニア(寄生虫感染症)、コレラおよび戦闘に関連する外傷を日々治療し続けてきた。

(訳注) 国境なき医師団は、中立をその原則の一つとしており、特定の武装組織に保護されて活動しようとすると、その敵対する組織の標的となってしまう恐れがあるため、多数の組織による群雄割拠状態の続くソマリアでの運営が難しいのである。

・Political and Economic Turmoil Sparks Health-Care Crisis in Zimbabwe
広範な失業、爆発的なインフレの進行、食糧不足および政情不安は、2007年もジンバブエを苦しめ続けた。1200万の人口のうち、最大300万人が、近年隣接の国々へと避難したものと見られている。

国内の健康管理システムは、かつては南アフリカで最も強力なものの一つと考えられていたのだが、今ではこの政治的・経済的不安の元崩壊しようとしており、特にHIV positiveもしくはAIDS発症者と判明している180万のジンバブエ人に最も大きな打撃を与えようとしている。現在のところ、生命を伸ばす逆転写酵素阻害剤(Antiretroviral, ARV)を一刻も早く必要としている人々のうち、それを手にすることが出来るのは4分の1にも満たない。すなわち、平均して毎週3000人が、回避できたはずの死を迎えていることになる。しかも、国内のAIDS対策プログラムの拡大の見通しは不明瞭だ。

訓練を受けた医療従事者はジンバブエを離れ、政府主導のHIV/AIDS治療プログラムは供給不足であるにもかかわらず、ARVの供給不足によってその規模の拡大の見通しは立っていない。患者はまた、高い燃料費や交通費によって、病医院に出向くことが難しい状況におかれている。

ブラワーヨ、ツロツォ、グウェル、エプワースおよびマニカランド州内の様々な場所において、国境なき医師団は無料での医療を33,000名のHIV/AIDS患者に提供している。そのうち1万2000人、全患者数の10分の1の人たちには、ARV療法を提供することに成功している。しかしながら、国境なき医師団は、医療従事者の不足やARV処方上の制限、外国のスタッフが労働する上での厳しい行政指導によって、もっと多くの人々を治療する能力が著しく阻害されている。

同時に、ジンバブエ人たちは質の低下した、あるいは事実上存在しなくなった水周りの衛生システムが健康に与える影響に気づき始めている。首都ハラーレおよび第2の都市ブラワーヨに住む人々の間では、しばしば下痢が流行している。国を離れることもまた難しい行為である。難民たちは南アフリカとの辺境地帯では暴行を受け、レイプされているし、南アフリカに渡ることの出来た人々は、ほとんど健康管理システムを受ける機会を得られないほど窮乏した生活を余儀なくされるのである。

・Drug-Resistant Tuberculosis Spreads As New Drugs Go Untested
毎年、結核によっておよそ200万人が死亡すると見られており、さらに900万人が結核を発症している。犠牲になる人の数は年々増えているにもかかわらず、治療法に関しては1960年代から何の進歩もなく、未だ1882年に開発された喀痰乾燥顕微視法が最も幅広く用いられる診断法である状況で、しかもこの方法は半分の症例においてしか結核を発見できないのである。結核治療の研究や発展のための毎年9億ドルが必要と考えられているが、実際に世界中で結核に投資されているのはわずか2億ドル余りである。

現存する治療法や診断技術は、結核菌にとって最も格好の餌食であるHIV/AIDS患者には適応しにくいものである。また、毎年450,000人発生する多剤耐性結核菌感染者や、不完全な治療によって結核から多剤耐性結核を発症する患者にとって、生存の見込みはさらに小さなものとなるばかりである。多剤耐性結核の治療を受けることの出来るほんの少しの人々にとって、生き延びる道は、最高24ヶ月間、高価でかつ毒性も高く、しばしば強烈な副作用を引き起こす薬を用いた多剤併用療法を毎日続けることだけである。

アルメニア、ロシア連邦内アブハジア共和国、グルジア、カンボジア、タイ、ウガンダおよびウズベキスタンにおける国境なき医師団の活動では、最も良好な状況にあっても、多剤耐性結核患者のうち18から24ヶ月の治療を完了したものは僅か55%に過ぎない。残りの人は亡くなったか、回復しなかったか、副作用のために治療を取りやめてしまったのである。

結核大流行の最前線で働く医療従事者の挫折感を深めることには、結核の新薬のうち一部は、多剤耐性結核患者というもっともそれを必要としている人に対しては治験が行われていないのである。最近、医学雑誌「PLoS Medicine」に発表された記事では、新薬を普通の治療に抵抗性のある多剤耐性結核患者に対しても治験するよう要求されていた。この取り組みで、結核対策活動において新薬を使える可能性が高まるし、究極的には新薬開発を加速することになるだろう。



・Expanded Use of Nutrient Dense Ready-to-Use Foods Crucial for Reducing Childhood Malnutrition


・Civilians Increasingly Under Fire in Sri Lankan Conflict

・Conditions Worsen in Eastern Democratic Republic of Congo

・Living Precariously in Colombia's Conflict Zones

・Humanitarian Aid Restricted in Myanmar

・Civilians Caught Between Armed Groups in Central African Republic

・As Chechen Conflict Ebbs, Critical Humanitarian Needs Still Remain

ignoble matters
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(2008/03/26(Wed) 12:59:00)



 人を好きになること。

"Love takes off the mask that we fear that we cannot live without but know we cannot live within."
-- James Baldwin, a novelist, 1924-1987.

春は新しい出会いの季節ではあるが、それとともに別れの季節でもある。
今年こそは、絶対に後悔したくはない。そう決めていたんだけれど。
おれなんかは自宅には滅多なことでは帰れなくなるので、本格的な別れ。

やっぱり、なかなか会えないとなると、想いは押さえきれなくなるもので。
なんて言うか、失うものがなくなっちゃうと、歯止めがきかなくなるよね。
それでも、最後にすごく頑張って言いたいこと言ってくれた。嬉しかった。

その女の子は、きちんと話すようになってまだ半年に満たないんだけど
遊びに行ったり話聞いたり聞いてもらったりする中で、すごく自分の未来を
しっかりと見据えることの出来ている、地に足のついてる子だなと思う。

おれ自身がすごくやりたいこととか目標を具体的に持っているせいもあったし
彼女の独特な雰囲気に惹かれていて、知らない間にすごく好きになり始めていた。
もっと早く出会ってたら、もっと高校生活楽しかったよ。会えてよかった。

彼女は地元の学校で勉強して、早ければ3〜4年後には看護師さんとして働く。
応援するよ。おれも6年後には、小児科医になって頑張るから。みとけよな。
今なら心の底から思える。幸せになってくれよな。

思うに、人間ってのは自分が好きでたまらない生き物なんだと思う。
誰しもが自分の心の最後のよりどころである自分ってものを持っていて。
人の行動は、全ては自分自身を肯定したい欲望に結びついていると思うんだ。

恋愛だってそうだよ。ある人と一緒にいたい、ある人のことをもっと知りたい。
この種の欲求は、すべて「それを実現した状態の自分」が好きだから、とも言える。
自分自身にはこんな素敵な相方がいるんだよ、ってね。

もちろんこの感情は、経験したことのある人なら解るとおり初歩的なものであり
相手の気持ちを何ら顧みようとしていない点で重大なひずみを内包している。
つまり、「恋してる自分が好き」って状況。相手が好きなわけじゃなくてね。

この見方は悪くはないのだが、相手を自分の付属物としか見てないのが問題なの。
まぁ最終的にはこういったあり方を離れて、自分から相手へと対象が変化する。
その意味する所は何か。また、そもそも人は何故恋愛するのか。

おれがよく考えるのは、前も話したが、「味方をつくる」ということ。
世の中、みんな自分が攻撃的でないといけないという強迫観念に憑かれている。
相手から馬鹿にされる前に、自分が相手の上に立たなければ。そんな奴ばっかり。

身の回りを見渡せば、こんな実例なんて掃いて捨てるほどある。
人間関係から距離をおき、どんどん断片化する現代の人間社会の縮図です。
だけど、そんなのって悲しすぎる。

そんな社会で毎日毎日生活すれば気づくけど、人間それだけじゃ生きられない。
人の攻撃を心配することなく、自分のあり方を受け入れてくれる人が必要なの。
それはやっぱり、否定されたくない欲求を持っているが故の必要だと思う。

しかも、そういうありのままの自分って、誰にでも出せるものではない。
自分にとって自分という存在を支える最後の砦だから。否定されたくないから。
その一番脆い自分を、見せてもいいと感じる人。それが恋人。

この見方だけでは不十分。これは、自分自身の観点からしか考えてない。
相手のことを知りたい、相手を喜ばせたいと思うのはなぜなのか。
それはやっぱり、相手が自分の味方だと確認したいがためなのかな。

自分の味方、ってのは、必ずしも同質性を暗示する言葉じゃなくて
ただ自分の価値有りとするものを、一緒に認めてくれるような人。
悲しい、辛い気持ちを受け止めてくれて、分け合ってくれるような人。

相手のことを喜ばせたい、と思うのは、一見相手のことを考えてのことだが
裏を返せば、そうすることによって自分が相手と一緒にいたい、ってこと。
結局、恋愛って利己的な行動に満ち満ちているような気もしてる。

だけど、今のおれの気持ちは、この利己心だけではどうしても説明できない。
好きなのにもう会えなくなるし、寂しいし、辛いけど、穏やかなの。
価値観が似てて。だから相手の勉強頑張るって言葉を信じられていて。

自分が相手と一緒にいたいがために、粘ることだってできた。
だけど、そうすることは今の自分の気持ちに正直なことでは到底ないから。
何というか、その生き方を選択した彼女を、素直に応援したい。

語りを通じて、相手の夢に対する考え方とか、真摯な姿勢に惚れているから。
その青写真に自分をおいててくれたとしたら、すごく嬉しいことだけど、
仮にそうじゃなかったとしてももはや何の不思議もない。

というか、その選択をとったその子自身をすごく素敵だと思うから。
もっと言えば、その子を応援する自分こそが、一番自分に正直だと思うから。
まぁ結局利己的というか、それ自体が自己実現と化している自分がいるわけだ。

好きなら一緒に、とか、結婚、とかって性愛のための合目的的思考だよね。
性愛を否定するわけじゃない。性は恋愛の重大な部分ではあるけれど
恋愛それ自体では決してない、って言いたいだけです。こんな恋愛もあると。

自己実現してる女の子を応援するという自己実現をしているおれ。
そんな自分を見つけさせてくれた、という意味でも彼女の存在は大きい。
ありがとうね。

そもそもこんなに多くの人がいて、その中で同じ年に生まれて、無事に
同じ高校に来たってのは本当に信じられないほどの奇跡の連続だよね。
感謝しなくちゃね。あなたにも、この奇跡をもたらしてくれたおれの生命にも。

別れあっての出会い、という。出会いは人に力を与える。
ならば別れは、そのための準備期間を人に与えることに他ならない。
この春、旅立つ。

ignoble matters
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(2008/03/26(Wed) 00:37:58)


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About あきら。
なまえ:あきら。
1989年8月7日生まれ。18さい
出身:新潟県新潟市。
母校:県立新潟南高校(第55期生)
大学:関西地方某大学。
言語:日・英・独・仏。
読書:日:英:独=1:3:1
Wikipedia:

部活:陸上(棒高跳)。詳しくはここ。
楽器:guitar, bass, harmonica, piano, accordion, contrabass, trumpet and alto horn, all with more than 1 year of intermediate experience.
unit:にじのかなた公式サイト。(3/23解散)

好き:数学 理科 辛いもの カプチーノ jazzpiano Sherlock Holmes
language acquisition 土曜の午後
嫌い:暗記 laziness パセリ
趣味:語学ヽ(●´ε`●)ノ独仏。
独語たのしーよ。文法整っててきれー。
露アラビア やりたい。話者7億。


□ 未来予想図。
目標:仕事が出来て、みんなに愛される小児科臨床医。
2012年(23歳):哲学・社会学・教育学などの深い知識を身につける。また、看護学も勉強したいと思っている。日英独仏西に堪能で、露亜の読み取りができる。
2017年(28歳):若手小児科医として子どもたちに全人的医療を惜しみなく提供する。人々の要請に応えるべく技術を日夜向上させることに努める。
2032年(43歳):Médicins Sans Frontières に小児科・内科医として所属し、中西アフリカを中心に全世界で活動。仏語を筆頭に現地の語学教育にも携わり、識字率改善を通じて遷延性貧困の連鎖を断つ。
2052年(63歳):子どもたちの生活状況の改善に携わり続けることで、国全体の雰囲気を好転させ、ひいては各地の紛争に解決の兆しをもたらす。そう、そもそも人々が肉体的・精神的に健康じゃないことが紛争の遠因だと信じるのです
その時自分が何をすべきか常に自問し、その時すべき行動に常に全力を尽くす。今は大学受験。

□ motto
地球規模で考え、行動は足許から。




Trips I've been on
こちらからどうぞ。

Kyoto University
Kyoto University in Kyoto, Japan, is the second oldest university and one of the leading research universities in the country. It has a total of about 22,000 students enrolled in its undergraduate and graduate programs. The university advocates traits of liberty" and conducts significant creative research. It is also the home of the Kyoto School group of philosophers.

Text adapted from Wikipedia

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