元市幹部が歯科医から７８０万円だまし取る　三重・伊賀

　三重県伊賀市の前総務部長が納税名目で住民から現金を詐取した事件で、県警捜査２課と伊賀署は９日、同市の歯科医の男性（４１）から約７８０万円をだまし取ったとして、詐欺容疑で前総務部長、長谷川正俊容疑者（５９）を再逮捕した。

　捜査２課は長谷川容疑者がほかにも同様に現金をだまし取っていないか余罪を追及する。「間違いない。借金返済のためにやった」と容疑を認めているという。

　調べによると、長谷川容疑者は平成１５年６月ごろから今年９月ごろにかけ、日本国籍になった男性の納税相談を受け「代わりに住民税の納付手続きをしておいてやる」とうそをつき、５回にわたって男性の自宅などで計約７８０万円をだまし取った疑い。

　長谷川容疑者は１３年４月から３年間、旧上野市の税務課長を務め、今年４月に伊賀市の総務部長に就任。税務課長の時に知人の元県議会議長から現金約５３０万円をだまし取った詐欺事件で１１月９日に起訴。同日、伊賀市から懲戒免職処分を受けた。