県は、昨年1~10月の県内の自殺率(人口10万人当たりの自殺者数)は29・1人で、同じ期間では秋田県の32・4人に続く全国ワースト2位だったと発表した。県内の年間自殺率は96年以降、全国ワースト3~7位で推移しており、県は新年度から、うつ病対策強化や自殺未遂者への支援など自殺ゼロ・プロジェクト推進事業に取り組む。
県は24日、自殺対策推進本部(本部長・東国原英夫知事)の会議で、昨年の自殺率の途中集計を公表した。
自殺者数は計332人(男237人、女95人)。年齢別では50代が94人で最多で、70代以上も84人で多かった。働き盛り世代や、高齢者に集中しており、県障害福祉課は「経済問題や、生活の孤立化が要因に上げられる」という。地域別では06年度から、うつ病対策などに取り組む西諸県地域は31人で前年同期より18人も減った。一方、都城・北諸県地域は21人増の68人。日向・入郷は10人増え、29人となった。
東国原知事は24日の定例会見で「ショックな数字だ。他県の自殺者が減った地域の取り組みなどを参考にして、積極的に対応する」と述べた。【中尾祐児】
毎日新聞 2008年3月26日 地方版