「元パリコレ・モデル」と聞いただけで、多くの方は細身のすごい美人を想像するだろう。と同時に、普段ちょっと買い物とかで街に出るときにも大きなサングラスをかけているんだろうなー、とか、きっと胸の大きく開いた白いブラウスに黒のスラックスを颯爽と着こなし、歩き方も違うんだろうなー、とか、きっと背も高いんだろうなぁー、とか、そんな風に思うのではないだろうか?
実際、秀香さんにお会いしてみると、まったくその通りだったので、ビックリしてしまった。 元パリコレ・モデルの芳香さん(撮影:三田 典玄) 彼女は19歳のときにスカウトされてモデルをはじめ、23歳のとき結婚で引退し、出産し、子育てに専念した。しかし、30歳でカムバックし、パリコレのモデルになった(子持ちでもパリコレのモデルができるのです)。 以後10年間、パリコレのモデルとして活躍し、1991年にモデルを引退し、現在はファッションプレゼンターという肩書きで、トークショー、講演会などを精力的にこなしている。著書も「スーパーモデルの綺麗術」などがあり、その筋では大変に知られた人だ。資生堂のCMに出ていたこともある。彼女自身が語っている略歴は、少々古いインタビューだがこちらにある。 その彼女が、58歳のいま、歌手としてデビューする。 たまたまご縁があって、その秀香さんのレコーディングスタジオにお邪魔することができ、写真も撮らせていただいた。彼女の歌はいわゆる「大人の女性の恋の歌」なのだが、抜群にうまい。歌の雰囲気を一瞬でよくつかみ、その物語の中に歌を聴く人を没入させることができる魅力のある声と歌だ。大人の女性の艶、というのを声で感じることができる歌手はそう多くはないが、この人はその数少ない一人だろう。 取材をさせていただいたのは都内某所の小さなスタジオだが、そこは「千の風になって」の秋川雅史さんも録音をした場所だという。知る人ぞ知る小さなスタジオだ。 私が撮影のためスタジオに入ったとき、秀香さんは歌いはじめたところだった。彼女は風邪を引いていて、声に関しては絶好調というわけにはいかず、イントロから歌に入るところがなかなかうまくつかめなかった感じだった。しかし、風邪のときの声もまた、曲によってはより色っぽく感じるのは、やはりエンターテイナーとしての彼女の経験の豊富さによるものだろう。 レコーディング中(撮影:三田典玄) ところで、以前にオーマイニュースで、恵比寿にあるギャラリー&ライブハウス「アートカフェ1107」が2007年5月28日をもって閉店したことをお知らせした(過去記事)。そのアートカフェが「アートカフェ・フレンズ」と名前と場所を変えて、この4月7日に再度の開店をすることになった(参考サイト)。秀香さんはそこで、4月25日、再々デビュー後はじめてのライブを行うことになっている。 それにしても、最近の俳優、歌手といったエンターティナーの人たちは、年齢なんか関係ない、ということがよくわかる。いくつになっても、美しさ、迫力を失わず、人を魅了してやまない。業界は違うが、これも前の記事でご紹介した鶴亀氏も67歳でネットベンチャーを起こした。 実際に鶴亀氏にお会いすると、その年齢とはとても思えない「若さ」がみなぎっているのを感じる。団塊の世代だからとか引退をしたいから、というような「カテゴライズ」をついついしたがる人もいると思うけれども、実は人間は年齢ではない。体力と気力が続く、ということそのものが、若さそのものなんだな、と、気付かせてくれる。 ところで、秀香さんの大人の女性の恋の歌を聞く夜は、できればおひとりではなく、どなたかとご一緒にどうぞ。 プロデューザーと打ち合わせ中(撮影:三田典玄) ちょっと休憩(撮影:三田典玄)
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