皇居で25日、拝む対象となる神様「ご神体」を移す儀式が行われた。 皇居で神事を行う宮中三殿の改修工事がほぼ完了したため、25日、神様である「ご神体」を宮中三殿に戻す「奉遷の儀」が行われた。天照御神や天皇家代々の霊などがまつられている宮中三殿は、120年前に建設され、耐震補強などの改修工事のため、06年5月、「ご神体」を宮中三殿から仮殿に移していた。
「ご神体」が仮殿にある間は、皇族方の神事はモーニングとロングドレスという装いで簡素化されていたが、今後、宮中三殿で行われるようになると、束帯や十二単(ひとえ)を着用し、時間も長くなるなど負担が増えることになる。
このため、天皇・皇后両陛下については年齢と体調を考慮し、神事の方法を調整する検討が進んでいる。また、関係者からは、かねて神事への欠席が続いている皇太子妃・雅子さまの復帰が、一層困難になるという声が上がっている。