◎「家族の携帯番号知らない」＝自室壁に「死」の文字−連続殺傷の容疑者・茨城県警

　茨城県土浦市のＪＲ常磐線荒川沖駅周辺で２３日、通行人ら８人が殺傷された事件で、無職金川真大容疑者（２４）＝１９日の無職三浦芳一さん（７２）殺害容疑で逮捕＝が、県警土浦署捜査本部の調べに対し「家族との会話はほとんどない。互いの携帯電話の番号も知らない」などと話していることが２６日、分かった。

　金川容疑者の家庭は食事も別々に取るなど、関係が希薄だったとみられる。一方で、同容疑者は高校時代ごろから、ストレスがたまると物に当たることがあったという。捜査本部は、無差別殺人とこうした家庭環境などの関連についても調べを進めている。

　調べによると、金川容疑者は国家公務員の父親（５９）とパートの母親（４８）、会社員の妹とアルバイトの弟の５人暮らしで、大学生の下の妹は東京で暮らしている。一家は１９９４年ごろ、横浜市から転居したという。

　また、金川容疑者の部屋の壁には赤い文字で「死」「Ｚ」と書かれていたことも判明。殺害された三浦さん方近くに放置された自転車の防犯登録から同容疑者が浮上し、捜査本部が自宅を捜索した際に見つけた。母親が１月に部屋に入った時にはなかったという。