収入を得ていた事実を隠し、大阪市から生活保護費計数十万円を不正に受け取っていたとして、大阪府警警備部と東住吉署は24日、詐欺の疑いで、大阪市西成区に住む政治団体幹部、平田洋一容疑者(38)を逮捕した。府警は、平田容疑者が不正受給した保護費を遊興費や政治活動などに充てていた可能性もあるとみて追及する。
調べや関係者によると、平田容疑者は大阪市から毎月十数万円の生活保護費を受け取っていたにもかかわらず、平成19年中に土木作業員として働き、建設会社から給料を受け取っていた事実を隠蔽(いんぺい)。同市から計数十万円の保護費をだまし取った疑い。
平田容疑者は16年夏ごろに「病気のため収入と資産がない」として生活保護を申請。これまでに500万円以上の保護費を受給する一方で、自分名義の車を所有していたほか、元妻名義の街宣車で頻繁に政治活動を行っていたという。
生活保護をめぐっては最近、暴力団組員らによる不正受給が相次いで発覚。北海道滝川市では通院時の介護タクシー代などの名目で2億円余りの通院費をだまし取っていたとして、元暴力団組員と妻が逮捕された。
厚生労働省によると、平成18年度の生活保護の不正受給は1万4669件で、金額は計約90億円と過去最悪だった。
(2008/03/25 7:47)
|