松山市の県美術館で4月5日~5月18日に行われる標本展「人体の不思議展」(愛媛朝日テレビ主催、県と県教委など後援)は純粋に医学的・啓もう的な内容か疑問として、佐々木泉県議(共産)が24日、加戸守行知事と県教委に対し、展示に問題がないか確認し、問題がある場合は後援を取り消すか児童生徒への配慮などを求める申し入れをした。
同展は既に全国22会場で開催。特殊な防腐処理をした人体の全身や、部分的に皮膚や筋肉を残した骨格標本、細かく輪切りにした人体など標本約150点を展示する。各地で医師会が後援するなど高い評価がある半面、札幌展では昨年3月に刈田啓史郎・元東北大教授らが「献体者の同意が得られているか疑問で、興味本位の見せ物」として北海道知事に後援中止を申し入れるなど、評価が分かれている。
申し入れを受けた県教委の大杉住子・保健スポーツ課長は「後援に法的問題はないが、十分に検討し必要なら主催者に申し入れを行う」と答えた。【古谷秀綱】
毎日新聞 2008年3月25日 地方版