メキシコ、農産物の対日輸出拡大に注力
先ごろ、千葉県・幕張で開催された「FOODEX 2008」には、今年も多くの海外ブースが賑わった。その中のひとつがメキシコ。今回で6回目の参加となったメキシコのブースではメキシコ人シェフによる実演なども行い、日本市場向けに肉(牛肉・豚肉)、魚(海老、 ブルーフィンツナ=マグロ)、フルーツや野菜(マンゴー、アボカド、バナナ、オレンジ、トマト、フランボワーズ)、加工食品(サルサなどのソース類、製菓などに使われるサボテンのシロップ、アボカドオイル)、飲料(コーヒー豆、テキーラ)など多品目が紹介され、日本市場の関係者に向けて積極的なアピールを行った。
2004年に日本とメキシコは自由貿易協定(FTA)を締結。さらに翌年には経済連携協定(EPA)で関税撤廃が進み、メキシコからの農産物の輸出は増加傾向にある。今回来日したメキシコ農畜水産開発食料省(通称SAGARPA=サガルパ)の貿易振興・海外市場開発部門のジェネラルコーディネーター、BLANCA G.VILLARELLOさんに、対日市場について話を聞いた。
●メキシコの対日輸出量について
「対日輸出はFTA以降伸びており、05~06年は前年比6%増、06~07年は同21%増、07~08年には15~20%増になる見込み。牛肉を例にあげれば、05~06年に1万2000tでしたが、06~07年には3万3000tまで3倍近くに増えており、ものすごく大きな進化を遂げています。メキシコにとって日本はとても重要な市場です。日本は“品質”に対してお金を払う国だと考えており、そのためにも生産者は品質向上、衛生面での配慮を進めています」。
●日本向けの輸出の多い農産物は何ですか
「輸出量の多いものは豚肉、アボカド、マグロ、メロンなどです」。
●日本の消費者は、食の安心・安全への不安を募らせているが、メキシコの農畜産物の安全保証制度はどのようになっていますか。
「メキシコでは、農畜産物の安全性などの監査や証明を行う認証プログラム『Mexico Calidad Suprema(メヒコ・カリダ・スプレーマ)』を、独立した世界的な認定組織「SGS」との連携により実施しています。日本向け農産物にも認証を得たものを数多く輸出していますが、今後一層、この認証プログラムも推進させていくつもりです」。
●日本におけるプロモーション活動は
「政府としては生産者向けの支援策として、日本でさまざまな商材にスポットをあててキャンペーンもしています。08年は豚肉、牛肉、アボカド、ブドウ、オレンジを中心に、品質・安心・安全を消費者にアピールしていきます。年に1回は、「テイスト オブ メキシコ」と題したフェアも実施しています。過去には、牛肉・豚肉などをテーマにフェアを行いました。今年も秋に予定しています。日本の外食関係者の皆さんにもぜひ足を運んでいただきたいと思います」。
(聞き手・文=吉谷たまき)
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