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メーカー(インテリア・建材・住宅設備) / 商社(専門商社(化粧品・生活用品)) / サービス(専門コンサルティング(その他))
最終更新日: 2007/04/26
正社員 理文不問
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プロの仕事研究
行動力と提案力で競合他社を上回り、受注成功させた営業のプロ。
営業・販売系−営業(法人・新規開拓が中心)
営業部/課長
川波 哲也 (35歳) Tetsuya Kawanami
入社6年目 / 金沢工業大学 工学部 機械システム学科 出身

プロフィール
社長の人柄と社長が生み出すアイデア、幅広い事業内容にひかれ、「自分も会社を大きくさせたい」と2002年に入社。現在は営業部課長として、自動車メーカーやオフィスメーカー、金融機関などをクライアントとして、空間演出を手掛けている。

プロローグ
馴染みのクライアントをいつものように訪れている川波。インテリア製品の納品を終え、仕事は最終段階を迎えていた。「この度は、ありがとうございました」。一礼をして、出口に向かう川波に事業部長が声をかけた。「川波さん。今度、A社がショールームのリニューアルをするんだけど、推薦しておこうか?」。背中に受けた思わぬ言葉。「え、A社って…。ほんとですか!いや、是非お願いします!」。川波は驚きの表情のまま、即答した。

これまで川波は、広告代理店と共同で自動車メーカーのショールームやオフィスメーカーとの商品開発など多種多様なジャンルで、営業として様々な製品、空間をつくり上げてきた。しかし、A社のような国内大手と呼ばれる自動車メーカーショールームを『アトランティスマテリアル』だけで進めるチャンスを掴んだのは初めて。今回のA社のリニューアル事業の契約は約2年間継続される。大きなチャンスを目の前に、浮かれつつも心の隅にプレッシャーを感じていた。寒さが厳しくなる1月中旬。川波はコートの襟を立て、会社へと急いだ。

競合他社は有名企業ばかり…。 1
推薦を受けてから数日後。川波はプロジェクトの説明を受けるため、A社に向かっていた。今回のプロジェクトは複数社が見積り・提案書を提出し、その中からコスト、提案内容が優れている業者を決定するコンペ方式で進められる。おそらく競合他社は、規模も大きければ、歴史もある企業ばかり。しかし、これまでの自分のキャリアを振り返ってみれば、自信が湧いてきた。「絶対に、勝ち取ってやる!」。川波は期待と自信を胸にA社へと乗り込んだ。

「内容的にはイケると思います。ただ時間が無いんですよ。それとやはり競合他社との企業規模の差がネックかもしれませんね」。A社からプロジェクト全容の説明を受けて、会社に戻った川波は社長と今後のプロジェクト進行について打合せをしていた。A社の要望はショールームリニューアルに伴う、受付周りやお客さま用のソファーやテーブルなどの設計、開発。A社のデザイナーが提示したデザインをもとに見積り書を、そして現在の企画に対し改善案を提案書に盛り込み1週間後に提出するように求められた。

直接交渉!東京発、富山着の最終便に飛び乗る。 2
オフィスインテリアを中心に成長してきたアトランティスマテリアル。A社が求める製品は同社の得意ジャンルでもある。しかし、競合に比べて人員規模が劣る同社にとって1週間という期限は厳しいものだった。しかも、通常のコストで見積り書を提出しても、勝ち抜くことは不可能だと分かりきっている。1週間の間に素材提案から加工方法までの書類を提出しなければならない。そこで川波は、技術的に信頼できる富山の工場担当者に電話をかけた。「あの担当者なら、きっと相談に乗ってくれるはずだ」。

「いつもお世話になっています。え〜っとですね…」。川波はプロジェクトの概要を話し、製品の仕様を説明した。「いや〜、それは難しいな〜」。担当者が難色を示したのは、A社が提示したデザインを川波が要望する価格で製造すること。とりわけ曲線を活かした受付カウンターの構造。「この曲線を出すには、その製作費では無理だよ」と言葉を残し電話が切れた。しかし、ここで諦めるわけにはいかない。「社長、富山に行ってきます!それで話、つけてきます!」。A社を訪れた当日の夜、川波は富山行きの最終便に乗るため、空港へと急いだ。

新たな製造方法を提案し、担当者を頷かせる。 3
「川波さん!?いつ来たんですか!?」。川波の突然の訪問に担当者は驚きを隠せない。「突然ですみません。昨日話した、このプロジェクト、今までにないほどの規模なんです。ウチみたいな少人数の企業でも精度の高いものを提供できるんだって示して、コンペで勝ち抜きたいんです!」。川波はプロジェクトにかける思いを担当者にぶつけた。「ここの素材をこっちの素材にすれば、曲線を維持して作れると思うんですが…」。川波は富山に向かう飛行機の中で、A社のニーズにも応え、製造工場にも利益がある製造方法を考えていた。しばらくの間をおいて担当者は頷く。「うん。それならいけるよ!」。

その日のうちに東京に戻った川波は、低コストでニーズに応える見積り書と改善案を盛り込んだ提案書をA社にメールで送信した。業者決定の連絡はその日から1週間後の午後6時。送信直後は、「一段落ついた」と思えていたが、決定日が近づくにつれて緊張感が増してきた。「あれだけのコストパフォーマンスを実現させているんだ。必ず勝ち残れるはず!」。自分を励ますも、そこには根拠が無い。初めての単独コンペということから、比較する過去の経験が無いからだ。川波は当日をただ待つしかなかった。

予定日、返信を待ち続けるが――。 4
返事がメールでくる当日。午後6時を回ってもA社からの連絡は無い。川波は会社のパソコンで何度も受信ボタンをクリックしていた。そんな傍ら、取引先の企業から「あの会社は選考から外れたらしい」との他社情報は流れてくる。結局、その日はA社からのメールは届かなかった。「駄目だったのか…」。肩を落とし帰宅する川波だが、諦めきれず自宅のパソコンから会社のメールをチェックした。「あっ!」。思わず声を漏らした川波の視線の先にはA社からの返信がある。おそるおそる開封したメールには『選考が長引いている』とあった。「よしっ!まだ選考に残っているってことだ!」。それまでの落胆した気持ちは一気に希望へと変わった。

それから3日後の夕方、会社の電話が鳴った。電話の声は待ちに待ったA社の担当者。「川波さん。今回のリニューアルの件をお願いいたします」。A社からショールームリニューアルの正式な依頼を受けた。「ありがとうございます!」。川波は小さくガッツポーズをとっていた。このとき、川波の行動力と提案力が大規模な競合他社に打ち勝った瞬間だった――。

エピローグ
「あとで聞いた話なんですが、競合他社はデザイナーの提示したデザイン、特に曲線部分を忠実に形にできなかったそうです。そこが勝因かもしれませんね」。妥協をせず、結果を残せたことが嬉しかった。しかし、勝ち抜いたからと言って手放しには喜べなかったという川波。アトランティスマテリアルが選ばれたといっても、そこはあくまでこの仕事のスタート地点に立ったに過ぎなかったからだ。

「プロジェクトが決定してから、富山の工場に週に1〜2回は出張して、工場担当者と製品の仕様をつめていきました」。アトランティスマテリアルの実力を知らしめるためにも、川波は1つひとつの製品を全力でつくり上げている。
「お客さまと一緒にモノをつくると、完成させたときに一緒に喜べるんですよね。これが仕事の1番のやりがいです」。

〜仕事で活かした学生時代の経験〜
大学の機械システム学科では、図面作成ソフトの操作方法を専門的に学んだ。この経験が現在でも、営業場面や工場担当者との打合せで役立っている。また、人とともにチームを組み、モノをつくり上げる難しさと喜びを学んだことも、多くの人と仕事を進めるうえで貴重な財産となっている。
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