徳島放送局

2008年3月25日 20時21分更新

那賀町の診療所入院廃止決定


那賀町の医療機関に勤める常勤の医師の数が退職や体調不良のため新年度から2人減ることになり、町では来月から町立日野谷診療所での入院患者の受け入れや、別の町立診療所での診察を取りやめることなどを決めました。

那賀町には現在町立上那賀病院と町内5つの診療所があり、県から派遣された5人を含む常勤医師8人が外来患者や入院患者の診察をしています。
町によりますと常勤医師のうち2人が民間病院に移るなどして今月末に退職するほか、県から派遣される予定だった医師の1人が体調不良を理由に派遣されないということで新年度からは常勤医師が6人に減ることになりました。
これを受けて町はきょう開かれた町議会の医療対策特別委員会で新年度の医療体制を報告しました。町によりますと新年度からは旧相生町にある日野谷診療所で入院患者の受け入れを取りやめる一方で、車で10分ほどの距離にある上那賀病院の病床数を5床増やすとともに日野谷診療所の看護師3人を上那賀病院に異動させるなどして町内の入院患者については上那賀病院1か所で診察できる体制にするということです。
また、▼これまで毎週火曜日の午後だけ診察を受け付けていた相生診療所での診察を中止するとともに▼週4日診察を受け付けていた木沢診療所でも診察の受け付けを月曜日と水曜日の午後と金曜日の午前中に限ることにし、代わりに職員が可能な範囲で車で患者の送迎を行うとしています。
一方、日野谷診療所では新年度から週3日は外来患者の受付時間を午後8時まで延長したり、土曜日にも診察を受け付けたりするほか、来年秋ごろをめどに町内の診療所などの空いたスペースを使って民間の医療法人が透析患者の治療を始めるということです。