福島放送局

2008年3月25日 19時12分更新

南会津病院 妊婦検診は確保


相次ぐ医師の退職で産婦人科の休診が検討されていた県立南会津病院で来月から非常勤の医師が妊婦検診に当たることになりました。しかし、出産には対応できない状態が続く見通しで、県では引き続き医師の確保に取り組むことにしています。

南会津地方で唯一、産婦人科の医療機関となっている南会津町の県立南会津病院では常勤の2人の医師が今月末までに退職することを申し出たため、県では産婦人科を休診することも検討していました。こうした中、来月から会津若松市内の診療所の医師が週1回、南会津病院に通って妊婦検診に当たることで産婦人科の休診は避けられることになりました。
また政府も、25日、厚生労働省で開いた地域医療に関する連絡会議で、南会津病院については県外の病院から医師を派遣するなど医師の確保に取り組むことを決め、今後、具体的な支援態勢が検討されることになりました。
しかし、出産に対応するためには常勤の医師が2人必要で、南会津病院では当面、妊婦検診しかできない状態が続くことになります。福島県は、「妊婦の方が検診のために会津若松市などに通わなくても済むのは喜ばしい。今後は出産にも対応できるよう引き続き医師の確保に力を尽くしたい」と話しています。