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ウィキから初引用 生物と英語で2重基準も…教科書検定 (2/2ページ)

2008.3.25 22:55

 人類の起源を「400万年前」とした記述に「生物II」では検定意見が付き、「英語・リーディング」では意見が付かないという“2重基準”が明らかになった。

 意見が付いたのは啓林館の「生物II」。最古の人類化石が見つかった場所を「アフリカの約400万年前の地層」とした記述に「誤解するおそれがある」と指摘。同社は「約400万年前」をより新しい研究成果である「約700万年前」に修正した。

 日々研究が進む科学分野ならではの意見といえそうだ。

 ところが、旺文社「英語・リーディング」では、人類の誕生を「約400万年前」とした記述がそのままパスしていた。

 文科省は「生物は専門分野で、なるべく最近の学術状況を反映すべきだが、英語の教科書にはそこまでの正確さは求めていない」と説明。「両方の教科書を使う生徒が混乱するのでは」との指摘には「生物の指導の中で工夫がなされるのではないか」としている。

 今回は小学校教科書も検定対象だったが、平成23年度から実施される新学習指導要領た対応した教科書の検定が2年後に迫っているため、教科書会社から申請はなかった。

 理由について、小学校の教科書を発行している東京書籍(東京)は、新しい教科書が使用される前から、新指導要領の内容が前倒しで実施される見込みであることから、「申請しても教科書の使用期間が短いうえ、改定教科書と新教科書の編集作業が重なると余裕がない」としている。

 教育出版(東京)も「すでに新しい教科書の編集準備を始めている」という。

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