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「袴田事件」再審認めず 最高裁が特別抗告棄却

2008年03月25日14時02分

 静岡県で66年に一家4人が殺害された事件で、最高裁第二小法廷(今井功裁判長)は、強盗殺人や放火などの罪で死刑判決が確定した後に再審を開くよう求めていた元プロボクサー袴田巌死刑囚(72)の特別抗告を棄却する決定をした。24日付。袴田死刑囚を犯人とした確定判決の事実認定に疑いはないと判断した。静岡地裁、東京高裁と同様に再審開始を認めなかった。

 事件は66年6月30日未明に、静岡県清水市(現静岡市)のみそ製造会社専務・橋本藤雄さん(当時41)宅が全焼。焼け跡から藤雄さん、妻(同39)、次女(同17)、長男(同14)の遺体がみつかり、4人とも胸や背中に多数の刺し傷があった。同年8月にみそ工場の従業員だった袴田死刑囚が逮捕された。

 公判では一貫して無罪を主張したが、一審・静岡地裁は68年9月に死刑を言い渡し、東京高裁、最高裁も支持して80年11月に死刑が確定した。81年4月に袴田死刑囚が静岡地裁に再審請求した。

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