村中で禁酒して建てた小学校 さようなら2008年03月24日 約80年前、酒を飲んだつもりで村民が毎日5銭以上貯金する「禁酒」で校舎建設費を工面した歴史を持つ石川県津幡町の河合谷(かわいだに)小で23日、閉校式があった。
「教育の村」の心は今も息づき、約180世帯全戸が教材費の一部を出し合ったり、存続を求めて2000人分の署名を集めたりした。だが山あいの集落は過疎化が進み、願いはかなわなかった。 全校児童13人や住民ら約250人が参列し、涙ぐむ姿も。鉄筋コンクリートの現校舎はやがて姿を消すが、1926年建立の「禁酒の碑」は住民を見守り続ける。 〈河合谷小〉 1926(大正15)年1月、老朽化した校舎建築費4万5000円余りをどうひねり出すかが話し合われ、4月から5年間、河合谷村(現・津幡町河合谷地区)の全村民が禁酒し、毎日5銭以上貯金して充てることになった。村に8軒あった酒店は自主廃業。全国で話題になり、海外から取材班も訪れた。 富山県境の山あいにあり、河合谷地区の人口(07年4月)は183世帯421人。今も「禁酒の碑」が立ち、「禁酒」と朱書きされた鉄板を玄関先に掲げる家も残る。 教育
|
ここから広告です 広告終わり ここから広告です [PR]注目情報ここから広告です 広告終わり 一覧企画特集
アサヒ・コム プレミアムどらく
鮮明フル画面
朝日新聞社から |