原油相場の攪乱から学ぶ経営戦略、7兆円のヘッジファンドマネー
この10年で最もグローバル化し、高度化した業態は金融業だろう。製造業は雇用や物流がついて回るので完全なボーダーレス化は難しいが、「マネー」という商品に国境は無い。そしてこのマネーが今、世界中でだぶついている。恐らく、どんな商品よりも今、在庫がたまっているのはマネーだろう。
オイルのことを語ろうとしているのに、私はなぜ、こんな話から始めたのか。それは原油価格の高騰が、ボーダーレス化したマネーの動きを抜きにして語れないからだ。世界中の投機マネーがオイルに向かっている。その象徴がヘッジファンドだ。この当局の目が届きにくい得体の知れない資金の実態は誰も正確にはつかめていない。
だが、金融関係者などの話を総合すると、現在、ヘッジファンドの運用資金の総計は約1兆2000億ドル(132兆円)あり、そのうち5%、つまり600億ドル(6兆6000億円)がオイルに投資されている。ざっと言って7兆円。彼らはこの7兆円を何倍ものレバレッジをかけて原油相場に張っている。
彼らの投資ポートフォリオの中で、オイルの構成比が5%から6%に上昇するのか、4%に低下するのか。それだけで、原油相場は大きく動く。ちなみにヘッジファンドの資金のうち、コモディティー(商品)には約1%、120億ドル(1兆3200億円)が投じられていると見られる。
■詳しい内容は日経ビジネスオンラインのこちらをご覧ください。
昨日読まれたベスト5〈企業・経営〉 最新記事一覧へ 画面先頭に戻る
- このままでは日本は中国に追い抜かれる(2008/03/24)
- さらば円高恐怖症、株安・不況の連鎖を断て(2008/03/24)
- 景気後退が止まらない(2008/03/24)
- アサヒ飲料、アサヒビールの完全子会社に、4月22日に上場廃止(2008/03/21)
- 09年春入社の採用、「減らす」「未定」企業が増加、日経HR調査(2008/03/21)
企業・経営 最新記事 記事ランキング一覧に戻る 画面先頭に戻る
- 小山昇:「社長と飲み歩く会」に隠された深慮遠謀 (15:10)
- エステの「ラ・パルレ」に業務停止命令、東京都 (12:47)
- CoCo壱番屋、韓国へ進出 (11:44)
- NECが新役員人事、常務・ビジネスユニット長を大幅刷新 (09:28)
- 営業部門パイロットプロジェクトのスタート (09:22)
- 1990年代とは様変わりの円高景色 (09:21)
- モノ作り・輸出依存の罪 (09:20)
- 「iPod touch」の未来形を想像してみた (09:15)
- 埼玉の“奇跡”、目下進行中 (09:14)
- 米誌が報じる日銀人事問題 (09:06)