700度蒸気から水素製造 ベンチャーと日大工学部が成功
約700度に加熱した水の蒸気を、特殊な熱処理で固めたセラミックなどの触媒に当てるだけで、水素が分離する仕組み。通常の熱分解で水素を取り出すには、約4000度に高める必要があるとされている。 理論的には1リットルの水から1.3立方メートルの水素が製造でき、水の加熱に費やすエネルギーの約4倍のエネルギーが得られる。2年後をめどに商品化を目指すという。 同社が研究拠点を置く日大工学部構内の郡山地域テクノポリスものづくりインキュベーションセンターで記者会見した岩井達也代表は「クリーンエネルギーを化石燃料からでなく、水から取り出す技術の研究開発は世界中で行われているが、低温下で成功したのは画期的」と強調した。 協力した日大工学部の出村克宣教授は「水素の位置付けは高まっているが、コストが問題だった。安価でしかも簡単に製造できることに大きな意味がある」と話した。
2008年03月18日火曜日
|