イビチャ・オシム監督 特別講演会
ジェフユナイテッド市原・千葉/千葉大学 提携記念
平成18年7月10日
理事 藤澤武彦
 冒頭、オシム監督は「人生に金は必要である。しかし、金は絶対的なものではない。」ことを述べられ、人生における金銭に対する価値観の基準をしっかりさせなければならないことを強調された。
 また「サッカーには解はない。100人100様の解がある。誰が正しくて誰が間違っているということはない。」と話され、1人ひとりが自分独自の考えと信念を持たなければならないことを示された。しかし、その中で「最良のものを求めて全力を尽くすのは勿論だが、最悪のことにも準備しておく必要がある。」ことも述べられた。
 さらに「日本社会の国際化は素晴らしい。しかし、国際化は日本古来のいいものを失わせてはいないか。日本の独自性、アイデンティティが最も大切にしなければならないものである。コピーはあくまでコピーである。」ことを強調され、日本サッカーがブラジル等の外国にばかり目を向け、自身の独自性を失っていることに警鐘を鳴らされた。これはサッカーに限らず、1人ひとりの人生においても重要であると思われた。

 オシム監督の言葉は、現状の正確な分析と深い洞察に基づいて発せられており、学生ならびに教職員に深い感銘を与えるものであった。
「オシム語録」を記録する学生も多かった    前列左から,オシム監督,古在学長
   後列左から,徳山教授,藤澤理事,片山教授