「9/29の先日の沖縄の検定撤回沖縄県民大会で11万人集まったというのは違うだろ」ということで、恒例の朝日と産経の文通があったり(笑)、このことを取り上げているブログも少なくないようです。
私としては正直なところ、11万でも4万でもあの大会の意義(※)には本質的には大きな違いはないと思っていたので、人数は気にしていなかったのですが、メディアへの怒りがおさまらない方達は、他の競技場などの写真と比較して人数の推測を試みたりということが、あちこちで行われているようですね・・・。
メディアを叩くのが「メディアリテラシー」と思っている人もいるようですが、でもそうじゃないんですよね。
写真での検証だけではわからないこと、それだけでは落とし穴もあるし、他の様々な可能性を考えていかなければならないと。・・・
このあたり、わかっていらっしゃる方は的確な指摘をしていると思いました。
たとえば、「延べ人数」なんだから写真を検証しても絶対にわからない、と指摘されているのは「捨身成仁日記」さん。
同様に、音楽ライブではないのだから、後から来る人もいれば途中で帰る人もいる、会場から溢れた人もいるでしょ、と指摘しているのが「法華狼の日記」さん。沖縄タイムスの記事には『午後三時に大会が始まってからも、会場を目指す人の波は続いた。』『会場の広大な芝生は人で埋め尽くされ、周辺の敷地にも参加者があふれ返った。あらゆる木陰や車の陰に人、また人。』という表現があったことも紹介しています。
沖縄タイムスの表現がオーバーかどうかという検証も必要でしょうが、それはさておいても、ある瞬間を切り取っただけの写真(そもそも大会のどのタイミングで撮影されたのか?)や会場の広さだけで人数を推定するのは、一見、客観的なようであって実は違うんですよね。
あらら、と思ったのは、秋葉原駅前での麻生太郎氏の演説で「1万5千人集まった」というのが本当かどうか人数を数えている方がいて、こちらは、実際は2000人強だったのでは?としています。
これも写真での検証なので、上述した通り正確な「延べ人数」を出すのは無理だとは思いますが、それでも、「1万5千人」というのは、かなりの誇張といえそうですね。
まぁ、私としては、この水増し(?)について、「解決不能」さんの「主催者発表なんてそんなもん。いちいち目くじらを立てる事なのか?」という御意見に共感した次第です。
メディアリテラシーというのは、そう簡単には身に付かないものだと思います。日々意識して様々な可能性を考える訓練をしていかないといけませんね。自分もまだまだ訓練が足りていませんから気をつけていきたいものです。
※
なお、沖縄の集団自決ついては、非常にデリケートな問題が含まれていると思っていて、ある意味、従軍慰安婦問題や南京事件よりも真相究明が困難だと考えています。半年ほど前に座間味島の梅澤氏の自決命令の有無についてのエントリーを書きましたが、あくまでも沖縄で起きていた出来事のうちのごく一部を切り取ったことに過ぎないことを肝に銘じるようにしています。