2008年3月24日 18時35分更新
兵庫県警察本部の警察官がファイル交換ソフトのWinnyをパソコンで使って、北九州市の会社が販売したソフトをインターネット上で誰でも勝手に入手できる状態にしていたとして、福岡県警察本部はこの警察官を著作権法違反の疑いで書類送検しました。
書類送検されたのは、兵庫県警察本部の31歳の男の巡査です。
福岡県警察本部の調べによりますと、この巡査はファイル交換ソフトのWinnyをパソコンに入れて、ことし1月、北九州市の会社が販売した電子地図のソフトをインターネット上で不特定多数の人が勝手に入手できる状態にしたとして、著作権法違反の疑いが持たれています。
これまでの調べによりますと、この巡査は去年12月からWinnyを使い始め、押収されたパソコンには兵庫県内の住宅地図のほか映画やドラマなどおよそ900のソフトが取り込まれていたということです。
調べに対し巡査は「悪いことだとはわかっていたがソフトが高かったのでWinnyを使ってしまった。Winnyを使ったパソコンから誰もがソフトを取り込めることはなんとなく知っていた」と供述し、容疑を大筋で認めているということです。
警察庁はWinnyを使用したパソコンからの捜査資料の流出が相次いだため、警察官のWinnyの使用を禁止し、使用していることが発覚した場合は処分することを去年12月に決めましたが、それ以降、警察官の使用が発覚したのは初めてです。
警察は「Winnyを使って取り込んだら自分がそのソフトを違法に広めることにもなるので、著作権のあるソフトなどはやりとりしないでほしい」と注意を呼びかけています。