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「仮想の垣根」超越か 無差別殺傷の金川容疑者 (1/2ページ)

2008.3.24 21:52

 金川真大容疑者は偶然見掛けた三浦芳一さん殺害の前には凶器や“逃走資金”を用意。さらに8人殺傷の前にも頭を丸刈りにして眼鏡をかけるなど人相を一変させ、計画的に無差別殺人を行おうとしていたとみられる。「24歳無職男」の素顔を追った。

 ■執着心

 金川容疑者の部屋にはゲームソフトが山積みになっていた。23日、8人を殺傷して警察に逮捕された際に抱えていたリュックサックに「ニンジャガイデン ドラゴンソード」というゲームソフトをしのばせていた。剣などで相手を倒しながら進んでいくゲームだ。

 「ゲームソフトは宝物だったのだろう。(敵を倒しながら進むというストーリーに)夢中になり、ゲームの主人公に成りきって、バーチャルと現実の垣根を越えてしまったのではないか」。福島章上智大名誉教授(犯罪心理学)は、犯行の背景にゲームがある可能性を指摘する。

 金川容疑者と兄が同級生という男性(21)は容疑者が「アキバはゲームの街。自分はだからメイドカフェには行かない」と公言し、「ゲームで最初から高得点を取らないと気が済まない人だった。事前にネットで攻略法を研究していた」と明かす。

  ■計画性

 容疑者の犯行までの軌跡からは、ゲームの際に攻略法を研究したのと同じような計画性がうかがえる。

 三浦さん殺害の直前、自分名義の口座から数回にわけて計約40万円の現金を引き出していた。“逃走資金”として事前に用意していた可能性が高い。さらに、犯行に使った包丁は2月に入って市内で購入、サバイバルナイフも携帯電話のサイトから手に入れた。両手に軍手をはめて凶行に及んだ。8人殺傷事件の前日には携帯から「捕まえてごらん」と警察を挑発するような電話をかけていたが、110番をした以外には、位置情報を特定されるのを避けようとしたのか、ほぼ電源を切っていた。

 そして、8人殺傷事件の直後には、「怖くなった」としながらも、自らの犯行だ、と県警に教えていた。森昭雄日大教授(脳神経科学)は「達成感が得られたのだろう」と当時の容疑者の心境を推察する。

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