【許すないじめ】(1)人の痛み分かる子育てを

カナロコ:神奈川新聞社がお送りします連載の「【許すないじめ】(1)人の痛み分かる子育てを」です。




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許すないじめ

小森美登里さん / 【許すないじめ】(1)人の痛み分かる子育てを

 いじめられている子供、いじめている子供の双方に「傷つけられていい人は誰もいない」と分かってもらうことが大切。そして、いじめている子供には「人を傷つけていい権利を持って生まれた命は一つもない」と伝えたい。

配慮欠く発言

 いじめは、大人の子育てがすべて。「やられたらやり返せ」という子育てをされた子が加害者になり、「自分がされて嫌だったことは他人にしては駄目」と教えられている子がターゲットになっている。
 わが家は娘の香澄が生まれたとき、アルバムに「人の痛みの分かる優しい女の子に育ってください」とメッセージを書いた。別の育て方をしていたら香澄は生きていたかもしれない。だが、わが家の子育ては間違っていなかったと信じている。
 一連のいじめ報道では、「遺書はいたずら」「命を軽くみている」など、いじめられている子を死の方向へ後押しするような配慮に欠いた発言があまりにも多い。いじめられている子は被害者なのに、その被害者に責任を押しつけている。
 自殺する子は命の大切さを知っているからこそ、かけがえのない命を代償に苦しみを訴えている。命を軽く考えているから死んだのではない。毎日プライドを傷つけられ、肉体的、精神的暴力を受けると生きる気力や考える気力は誰でも失われてしまう。死んだ子供のことを弱いと言うが、大人がきっちりといじめを止めなければ、子供は死に追い詰められてしまう。

子供の視点で

 いじめられているが親に言えないという子供の中に、「親と仲がいいから言えない」「家の中だけは両親と明るく生活したい」という子供たちもいた。大人は自分が子供だったころを思い出し、子供の視点に寄り添って考えてほしい。
 大人たちが変わらないと子供を救うことができない。
 いじめ問題は命にかかわるだけでなく、心に深く傷をつけられることで一生に影響する大きな問題。心の病で一生を棒に振ってしまう可能性もある。肉体は生きているが心が死んでしまう事態を引き起こしている深刻な状況は自殺よりも多いと思う。

                            ◇
こもり・みどり  横浜市港南区在住。49 歳。特定非営利活動法人(NPO法人)ジェントルハートプロジェクト(川崎市)理事。1998年に旧県立野庭高校1年生だった長女の香澄さん=当時(15)が自殺。香澄さんは学校でいじめを受けていた。これをきっかけに、いじめをなくすための講演活動などをしている。



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