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2007年01月01日(月) 23時46分20秒

2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 九州地方)>No.1

テーマ:精神保健関係ニュース(スピンオフ)

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◎発生場所

1)山形県遊佐町、和歌山県、宮城県富谷町立小学校、宮城県仙台市

  神奈川県横須賀市、石川県金沢市、京都府南部

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺>No.1

◎全国、都道府県別 声明・対応・動きなど(自殺予告関連も含む)

1)全国、政府、教育基本法関連

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 全国)>No.1

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 全国)>No.2

2)北海道・東北地方(北海道・青森県・岩手県・秋田県・宮城県・山形県・福島県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 北海道・東北地方)>No.1

3)関東地方(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県・茨城県・栃木県・群馬県・山梨県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 関東地方)>No.1

4)信越・北陸地方(新潟県・長野県・富山県・石川県・福井県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 信越・北陸地方)>No.1

5)東海地方(愛知県・岐阜県・静岡県・三重県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 東海地方)>No.1

6)近畿地方(大阪府・兵庫県・滋賀県・京都府・奈良県・和歌山県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 近畿地方)>No.1

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 近畿地方)>No.2

7)中国・四国地方(鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県・徳島県・香川県・愛媛県・高知県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 中国・四国地方)>No.1

8)九州地方(福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県・沖縄県)

⇒ 2007年1月 <いじめ、自殺 (関連 九州地方)>No.1

*10月発生:岐阜県瑞浪市立瑞浪中学校

⇒ 2007年1月 <自殺、岐阜県瑞浪市立瑞浪中学校>


(福岡県)

1月1日15時1分 毎日新聞より

 <福岡市、がめ煮っ記:学校って…

 昨年、子供のいじめ自殺が大きな社会問題になりました。たくさんの著名人が「死ぬくらいなら逃げていい」と呼び掛け、逆に東京都知事は「ファイティングスピリットがなければ、一生どこへ行ってもいじめられるだろう」と断じました。

 どちらも間違いではないでしょう。ただ悲しいのは「逃げるか、闘うか」が、学校をめぐる議論の前提になっていること。

 学校って、そんなに安心して過ごせない嫌な所なのか。その疑問が、先進的な学校運営で知られる博多小を取材しようと思ったきっかけです。

 もちろん博多小も、いじめや不登校と無縁なはずがありません。でも、子供の笑顔があふれる学校をつくろうという大人たちの努力は、決して無駄でも無意味でもありません。6年生が卒業する3月まで、学校や地域の取り組みを紹介します。

 今日からの1年、「学校が楽しい」と言える子供が一人でも増えますように―。[清水健二]

1月4日12時0分 毎日新聞より

 <福岡市、新教育の森:学校未来形・博多小の6年間/2 第1部 挑戦

 ◇壁なくし意識も変化

 福岡市立博多小の放課後の「帰りの会」には、いろいろな音が飛び込んでくる。笛や歌の練習、日直の報告、昇降口のざわつき……。教室に壁がないためだが、気を取られる子供はほとんどいない。「慣れると案外平気なんです。耳に入る情報から大事なものを選ぶ力も付く」と笠原嘉治校長(52)は説明する。

 多様な学習活動ができるよう、仕切りを減らして広い空間を設けた校舎は「オープンスクール」と呼ばれる。60年代に欧米で考案され、日本でも総合学習への対応などから導入が進みつつある。当初は単に廊下側のドアがないだけの建物も多かったが、博多小はさらに進んで教室、フリールーム、教師コーナーなどを一体化した。

 「最初の1週間は、どうなることかと……」。6年前、開校時に赴任した大跡克史教諭(39)は振り返る。受け持ちは新1年生。教室と教室外の区別がつかず出て行ってしまう。トイレに行くと他の教室に寄り道する。教師も周囲の音が気になった。同時期に赴任した肝付(きもつき)幸枝教諭(34)は「つい大声になり、声がかれた」。2人ともしばらくはランドセル棚を動かし、わざわざ教室と廊下に“境”を作った。

 しかし、子供はすぐに授業に集中し、教室と外の境界も自然と意識した。「失礼します」と断って“入室”する習慣も生まれた。

 教師にも大きな意識変化が起きた。

 「学級王国」。教室が閉ざされ、担任と児童の関係が外から見えない危うさを示す言葉だ。壁のない教室では、その心配がない。教師のほめ方、しかり方。子供の個性、友達関係、表情の変化。同じフロアにいれば分かる。「通りすがりに別の教室で注意するのも簡単。学年全体を相手する感覚に変わった」と大跡教諭。学年主任の堀博教諭(42)は「6年の先生全員が担任だよ」と子供たちに教えている。

 笠原校長は毎日、校内を歩き回る。歩けば子供がすぐそばにいる。「開放的な校舎なので、子供には多くの目が注がれている。いじめがないとは絶対に言えないが、起きにくい学校ではあるでしょう」(つづく)

1月11日17時1分 毎日新聞より

 <福岡県、県教育長、年頭の記者会見

 県教委の森山良一教育長は、10日の年頭の記者会見で「今年は、後世『大きな節目だった』といわれるほど極めて重要な年になる」と話し、いじめの解決や学力向上などを今年の課題に挙げた。

 森山教育長は、昨年10月に筑前町で起きた中2男子のいじめ自殺に触れ「どの学校、どの子供にも起こり得るという危機意識が大事。学校と地域が連携し、相談ポストの設置など、不登校問題を含めた子供の悩みに応えるシステムづくりに取り組みたい」と語った。

 又、「学力向上も重要な課題」とし、国が今年4月に実施する学力テストについて「ランク付けにつながるという声もあるが、トータルの学校教育の成果を見て、その後の改善に生かすもの。国が行わない社会、理科、英語の実施も検討している」と話した。[加藤学]

1月31日13時3分 毎日新聞より

 <県いじめ問題総合対策検討会議:「いじめ問題総合対策」原案、各学校に「対策委」、教員の研修充実も

 学識経験者や教員、保護者代表ら22人で構成する県いじめ問題総合対策検討会議(委員長、安藤延男・西南女学院大学長)の第3回会議が30日あり、「いじめ問題総合対策」の原案が提示された。各学校に「校内いじめ問題対策委員会」を設置し、報告・指示などの担当者を置くことや、ロールプレイングの手法を導入して教員対象の研修を充実させることなどが盛り込まれている。

 原案は、(1)いじめ問題への対応の徹底(2)豊かな人間性をはぐくむ教育活動の推進―に基づいて、学校、県や市町村の各教育委員会、家庭・地域のそれぞれの責任と役割、具体的な取り組みをまとめている。

 検討会議では、原案をおおむね了承した上で、各委員からは「緊急事態に対して、市町村や県の教育委員会が連携するシステムをしっかり作るべきだ」「教師と生徒児童が触れ合う時間をもっと作る必要がある」などの意見が出た。

 県教委側は、それらの意見を踏まえて原案を修正し、2月上旬に開かれる県教育委員の会議に報告する。検討会議は、筑前町でのいじめ自殺問題を受け、昨年12月に設置された。[笠井光俊]〔福岡都市圏版〕


(佐賀県)

1月4日13時2分 毎日新聞より

 <唐津市、潮騒教室:向島小中学校の教え/上 対面授業 「いじめ、ありえない」

 唐津市肥前町の沖合約3kmに位置する向島(むくしま)。31世帯96人が、港の周辺に寄り添うように暮らしている。集落の東の端に建つのが向島小中学校。港にこだまするチャイムの音は、島民の時報代わりだ。本土にあって島にないものを数えればきりがない。だが木造2階の小さな校舎には、本土にはないものがたくさん詰まっていた。[朴鐘珠]

 ◇教員をも育てる不思議な力

 「心(しん)君、海がしけた時、何が気になる?」

 宮崎義宏教諭(37)の問いかけに、小林心君(中2)は窓の外に目をやった。海面を白波が覆っていた。理科室の石油ストーブの上でやかんが「シュンシュン」と湯気を立てる。

 「西風……かな」

 「そう、でも西風は西から吹いてくるけど、西の潮は逆に東から流れてくるけん、そこんとこ気をつけんばね」。釣り好きの先生は右腕を伸ばすと、心君の頭をわしづかみにして、得意げになで回した。

 チヌ、メバル、スズキにアオリイカ―。4年前の着任時、宮崎先生は用途別に6本の竿を抱えて島に渡ってきた。登校前と放課後、来る日も来る日も防波堤に通いつめた。島は太公望にとって天国だった。だが、職場は勝手が違った。「ずっと40人相手に授業していたのが、いきなり1対1でしょう。四六時中空気が張りつめているのが嫌で、無理して冗談ばかり言ってました」

 向島小中学校の児童生徒数は小1、小6、中2がそれぞれ1人ずつ。一方の教員は、担当教科ごとで計10人。子どもを本土の学校に通わせる方が安くあがるという声も聞こえてくるが、江崎孝校長(56)は、首を横に振る。「学校もない島で、若い夫婦が子育てしようという気になりますか。確かに友達は少ないかもしれないが、ここではマンツーマン指導で教員と子どもが互いに気心を知り尽くしています」

 島内は親せき付き合いが深く、姓が古川、樋口、小山、小林の4種類しかない。だから、島民は、みな名字でなく名前で呼び合い、教員も子どもたちを「しん、ひでき、さやか」と親しみを込めて呼ぶ。

 小1の古川さやかちゃんも、小6の古川秀樹君を「ひできあんちゃん」、心君を「しんあんちゃん」と慕う。「向島ではいじめなんてありえませんよ」という江崎校長の言葉も納得できる。

 今度の春には、異動の話があるかもと、宮崎先生は覚悟している。近頃は、釣り竿の出番も減ってきた。「ここでたった1人を教えきらんかったら、本土に戻っても40人を教えきれるわけがないでしょう」

 向島小中学校には子どもだけでなく、教員をも育てる不思議な力がある。


1月17日10時9分 西日本新聞より

 <伊万里市、いじめなし都市宣言、道徳の授業地域に公開、「発見」向け冊子も配布

 昨年12月に「いじめなし都市宣言」をした伊万里市で、市内の全小中学校が19日から3月まで、地域の人に道徳の授業を初公開する。又、市教委は、いじめを家庭で早期発見するためにリーフレットを作成し、全小中学校に配った。いずれも宣言を受け、家庭、地域と学校が連携し、いじめを撲滅する狙い。

 授業公開は、19日の南波多小学校を皮切りに16小学校と8中学校で実施。県教委によると、道徳の授業を地域へ公開する所は他にもあるが「宣言という方針を示して一斉に取り組む手法が新しい」という。

 南波多小では保護者参観を兼ね、全学年が同じ日に授業。「いろいろな人の気持ちを理解する一歩」(3年)、「大切な命」(2年)などのテーマで教材を読んだり、紙芝居を見たりして、地域住民とともにいじめ問題について考える。

 市教委は各校の公開日時を市広報紙でPR。「積極的に住民は参加を」と呼び掛けている。地域への公開は来年度以降も続けていく方針。

 リーフレットは市教委が家庭と地域向けに初めて作成。いじめ早期発見のポイントをマニュアルとして記している。

 具体的には「こんな様子が子どもに見られませんか」と見出しを付け(1)持ち物や学用品がなくなっている(2)お金をこっそり持ち出す(3)手足に小さなすり傷、あざをつくってくる‐など7項目を例示。他に親の心得や、相談窓口と電話番号も掲載している。

 県教委は「保護者に役立つポイントが大体網羅されている。良い取り組み」と評価している。


(長崎県)

1月10日10時7分 西日本新聞より

 <県教委、9日付、いじめ根絶と自殺予防のメッセージ発表

   県内のほとんどの小中学校や高校で9日、3学期の始業式があり、校舎に子どもたちの歓声が響いた。

 平戸市岩の上町の平戸小学校(535人)の始業式では、杉山邦博校長が「3学期はすぐに過ぎてしまう。いい思い出をつくるためにいじめは絶対にしないなど学級でしっかり話し合い、1日1日を大切に過ごしてください」とあいさつ。

 児童は掃除を終えた後、各学級で今年の目標を立てた。一方、県教委は新年のスタートを機に、全国で相次ぐいじめ自殺を受けて、9日付でいじめ根絶と自殺予防のメッセージを発表。県内公立学校の全校長あてに始業式などでの読み上げを要請し、児童、生徒らに命の尊さ、大切さを呼びかけた。

1月27日17時1分 毎日新聞より

 <長崎市、高文祭美術展、明日まで開催

 県高校総合文化祭美術展が長崎市出島町の県美術館県民ギャラリーで開かれている。県内54校から絵画やポスター、造形、映像など502点が出展されている。28日まで。入場無料。

 絵画部門では友人や日常風景をモチーフとした作品が多い。ポスター部門では、いじめや世界格差の問題など現代社会を切り取った作品が多く並ぶ。4月から高校の美術科に進学するという渡辺安理沙さん(15)は「同じ世界でも、それぞれの目に映る世界はこんなに広いんだと思いました」と作品に見入っていた。

 最終日の28日には、長崎西高吹奏楽部によるフルート三重奏(午後0時20分頃から)や美術教員による作品の講評なども予定されている。


(熊本県)

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(大分県)

1月22日12時3分 毎日新聞より

 <おおいた評論:県教委を見直す

 <そちらから依頼を受け、外部にお願いすることは好ましくないと考えてやったことなのに、マスコミからは犯罪扱いまでされて大変迷惑しています>

 教育改革を巡る小泉内閣時の「タウンミーティング」で、内閣府の依頼に従って職員に「やらせ質問」をさせた県教委が、問題発覚後の昨年11月16日に、こんな抗議を内閣府に伝えていたことを知った。この問題では私も県教委を批判してきたので、県教委の名誉の為、抗議の事実はお知らせしておきたい。

 関係者らによると、県教委も「やらせ」には随分ためらったそうだ。国の求めは断れない、さりとて部外者を巻き込んで迷惑をかける訳にはと迷った末に、身内の職員に質問をさせた。次善の策をとったつもりがマスコミにたたかれ、もらってもいない謝礼を支払ったと内閣府に発表されて、堪忍袋の緒が切れたということらしい。

 多くの教委が国の下請け機関と化しているだけに「大分県教委」を少し見直した。犯罪扱いという言葉に憤りがこもっている。県教組、高教組との交渉がこたえたとの説もある。「やらせという国家犯罪の片棒を担いだ」と激しく追及されたそうだ。その通りなら県教委にとっては天敵の両教組が、応援団の役を果たしたことになる。

 注文もある。「国の依頼には、従わざるを得ないのか」との教組の質問に県教委は「国との関係は対等ではない」と答えたと聞く。卑屈にならないでほしい。政府の教育再生会議は「いじめた子を出席停止に」「奉仕活動を必修にして規範意識を」などもっともらしい報告案をまとめたが、そんな単純で高圧的な方法で解決するのかと首をひねる人は、県教委の中にも多いのではあるまいか。

 再生会議座長の野依良治氏は、ノーベル化学賞受賞者。物理化学の世界では権威ではあろうが、先月の分科会で「塾を禁止しろ」と発言、あまりに短絡的と失笑を買った。各界の有識者を集めたと言えば聞こえはいいが、教育学を体系的に研究している専門家は再生会議に一人もいない。

 いわば素人の床屋政談。思いつきの提言を押しつけられて混乱するのは学校、一番の被害者は子どもだ。地域の子どもたちの健やかな育成が県教委の一番の仕事のはず。現場を知らない国からの筋違いの押しつけには、抗議の声を上げ続けていただきたい。<大分支局長・藤井和人>


(宮崎県)

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(鹿児島県)

1月6日13時2分 毎日新聞より

 <県PTA連合会、教育家庭テレホンサービス、利用促進、案内カード配布

 県PTA連合会(伊地知紘徳会長)は、いじめなど教育に関する保護者、児童生徒の相談窓口「教育家庭テレホンサービス」(099・227・5345)の利用促進を図る為、案内カード22万枚を県内の全児童生徒の保護者に配布した。

 県P連などによると、「サービス」は県教委の委託で県P連が実施。教職員OBらが電話で相談にあたり、希望者には臨床心理士がカウンセリング(面接)に応じている。相談は無料で、電話は月曜日を除く午前9時半から午後5時まで。

 78年度に始まり、ピーク時の88年度には1068件だが、昨年度は470件にとどまったという。今年は11月までにいじめ関連の保護者からの相談が7件あり、うち5件は「いじめ自殺」が全国的に多発した10月に集中したという。[神崎真一]


(沖縄県)

1月1日9時51分 毎日新聞より

 <多良間島、地域コミュニティ力

 沖縄本島から約360km、石垣島と宮古島の間に浮かぶ多良間島。人口約1400人で、昨年度は18人の赤ちゃんが生まれた。合計特殊出生率(1人の女性が一生に産む子どもの数に相当)は3.14。日本一の子だくさんだ。

 日本の少子化は、深刻さを増している。出生率が2.08を下回ると人口減が始まるが、05年は1.26。晩婚化や不況が影響しているともいわれる。

 多良間島には、病院も高校もない。大人になって就ける仕事も少ない。それなのに、なぜ子だくさんなのか。保育園から中学まで1校で、1学年1クラス。大人たちに見守られ、元気に育っていく子どもたちに、日本の明るい未来は見えるか?[北川仁士]

 沖縄・宮古島からプロペラ機で20分。淡く色を変えていく海の先に、白い砂浜で包まれただ円形の多良間島が浮かぶ。

 歳末の空港。年越しに帰郷する人が次々とタラップを下りる。「久しぶりだなぁ」。人口1400人。知らない顔はない。

 集落に近いサトウキビ畑で、本村夏子さん(38)が、収穫に追われていた。沖縄本島の名護市から嫁ぎ、1歳から11歳の5人の子を育てる。病院がなく、お産のたびに飛行機で宮古島に渡る。子どもの具合が急に悪くなった時も、ヘリで搬送するしかない。

 それでも夏子さんは「ここの大人はみんなが自分の子のように気にかける。1人で悩むことはない」という。子どもが1日外に顔を見せないだけで、近所の人たちが「どうかしたの?」と心配してくれる。

 子どもたちは15歳で親元を離れ、自立する。高校がないからだ。めいの由貴乃ちゃん(14)も4月から宮古島で1人暮らしを始める。同級生は16人。幼稚園から中学までずっと一緒だった。「いいところもいやなところも、お互いよく知っている」。けんかはするけれど、いじめや不登校なんてない。

 少し前まで、船に2時間乗り、欲しい服を買いに出た。今はインターネットで何でも手に入るけれど、「外の世界も見てみたい」と少し思う。でも「やっぱり多良間が一番」と、先輩たちは言う。県立宮古高校3年の古謝(こじゃ)友恵さん(18)は、「ここには何もないけれど、家族と家族同然の友達がいる。離れて初めて分かった」。元旦、18人の同級生全員が砂浜に集まり、初日の出を眺めながら、自分たちと島の未来を語り明かす。

 出生率「3.14」の島には、塾もコンビニエンスストアもない。代わりに「すべての子は宝」という、揺るぎない思いがある。

1月6日9時54分 琉球新報より

 <厚生労働省主催、児童福祉週間の標語、最優秀賞「見つけよう みんながもってる いいところ」

 [与那原]「見つけよう みんながもってる いいところ」。厚生労働省が募集する児童福祉週間の標語で与那原小学校5年生の松堂一成(かずなり)君(10)の作品が、全国の頂点となる最優秀賞に輝いた。松堂君は「ニュースでいじめの話しとか聞いて、友だちのいいところを認めたい、認めてほしいと思った」と標語に込めた思いを話した。又、同小3年生の与那嶺七瀬さん(9つ)も入選10作品に選ばれた。

 「次世代を担う子どもたちからの発信」をテーマに募集された標語には、全国から5072点の応募があった。表彰は、4月に東京で行われる。2人は、共に通う与那原町立あかぎ児童館を通して応募。同児童館の児童厚生員の屋比久純子さん(46)は「児童館としても初の応募で、みんな喜んでいる」とダブルの快挙に喜びを隠せない様子だ。

 「今一番楽しいことは友だちと遊ぶこと」と声を弾ませる松堂君。母親の里美さん(47)は「人の気持ちが分かり、大人にも子どもにも心を開く子になってほしい」と将来を期待した。入選した与那嶺さんの作品は「ひろげよう わたしのえがお みんなのえがお」。考えに考えた末の作品という与那嶺さんは「みんなが笑顔でいる世の中になってほしい」と夢を語った。

 最優秀賞の松堂君の作品は、2007年度の児童福祉週間(5月5―11日)の広報・啓発ポスターに使用される。

1月8日10時35分 琉球新報より

 <県教育委員会、子育てダイヤル・子ども相談

 全国的にいじめを苦にした自殺などが相次いでいることを受け、県教育委員会は、子どもや育児の悩みの相談に応じる「子育てダイヤル・子ども相談」を9日から31日まで、休日や深夜も常時電話相談員が待機し、24時間体制でいじめなどの相談に応対する。

 県教委の電話相談事業で、24時間人員配置は初めて。文部科学省の委嘱事業「休日・夜間を含めた24時間対応の教育相談窓口推進事業」の一環として実施。いじめ、不登校の悩み軽減、問題行動の防止や早期発見・解決につなげる緊急策として行われる。通常は、委嘱を受けたカウンセラーら相談員5人が交代で午前9時から午後10時まで応対、時間外は留守番電話やファクスで受け付けているが、24時間体制の期間内は、相談員を10人に増員する。

 仲宗根用英県教育長は「1人で悩まずに相談してほしい」と呼び掛けた。また今月中の実施に続き、「2007年度予算で、24時間電話相談事業に、1/3相当の補助が国から内示されている。2/3は県の予算が必要だが、いじめで悩む子どもらのため、来年度も事業が継続できるよう努力したい」と話した。「子育てダイヤル・子ども相談」は098(869)8753。

1月12日16時23分 琉球新報より

 <県教育委員会、2006年度第3回県立学校校長研修会、改正教基法で通知

 県教育委員会(仲宗根用英教育長)は11日、県庁で開いた「2006年度第3回県立学校校長研修会」で、昨年12月に成立した改正教育基本法の施行の教職員らへの周知を求める通知を県立高校や盲、ろう、養護学校の校長ら77人に配布した。文科省からの通知に基づくもので、小中学校にも市町村教委を通じて配布する。

 県教委からの通知は、結城章夫・文部科学事務次官が全国の都道府県教委など関係団体へ送付した通知を受けて配布された。今後、県内の各市町村教委や関係する教育機関などにも配布する。

 新旧教育基本法の比較表や解説、関係法令の変更部分、成立を受けての首相と文科相のコメントも添付された。

 仲宗根用英教育長は「教育基本法の改正、施行を受け、教育に関連する32の法律が改められることになると思う。(改正教基法は)公教育の再生を目指している。法令に基づいて、見直すべきところは見直していかねばならない」と強調。「(改正教基法に条文化された)家庭教育や生涯教育を重視していきたい」と語った。

 政府の教育再生会議で、いじめや必修科目の未履修の問題などを議論していることについて「子どもの心の自立、規範意識を身につけさせていくことが求められる」と指摘。「これから、教員の資質向上を目指した教員免許更新制、全国学力テストなども実施される。教育は、国民全体で展開していかねばらない」などと述べた。

1月27日10時43分 琉球新報より

 <那覇市立小禄中学校、福岡県筑前町立三輪中学校・自殺生徒の母訴え

 福岡県筑前町でいじめを苦に自殺した男子中学生(当時13)の母・森美加さんが26日、那覇市立小禄中学校で「痛みがわかる人間に!苦しむ子もうつくらないで」と題して講演した。2006年10月11日に息子を亡くした森さんは、1年生約280人を前に「いじめは、人の心と幸せを壊してしまう悲しいこと」「死にたいと相談された時、受けとめられる人になってください」と訴えた。

 森さんは、息子の写真をそばに置いて講演。息子の名を何度も口にし、小学校時代の思い出や文集を紹介。自殺した当日の行動や告別式で同級生に訴えたことなども話した。「一人一人が相手の気持ちを考え、相手を思いやる気持ちが大事。(息子も)いじめた子に罰を与えてとは願っていなかったと思う。『ごめんね』の一言がほしかったんだと思う」と時折、声を詰まらせながら語り掛けた。

 「自殺する子は弱い子、いじめる側にも問題があるという意見も聞いたが、いじめ自殺は決して弱いわけではない。いじめがあるから生きていく力がなくなった」

 森さんは、一つ一つの言葉をかみしめながら「親子だから言わなくても分かると大人の視点で見て、(息子に)大事な存在だということを伝えていなかった。大人から子どもに心を開いて一人一人を見つめ、認め合ってほしい」と教諭や父母に訴えた。

 27日午後2時からは、森さんも参加する「いじめ問題を考える市民大シンポジウム」が那覇市の真和志農協で開かれる。入場無料。問い合わせは沖教組那覇支部098(832)1394。

1月29日9時51分 琉球新報より

 <宜野湾市、元プロ選手佐喜真さん、ジム開設

 元日本フライ級8位のプロボクサーで宜野湾市議の佐喜真進さん(48)がこのほど、小中学生を主な対象にした宜野湾ボクシングジム=同市赤道=を開設した。子どもの居場所づくりと健全育成に貢献したいという。佐喜真さんは「子どもたちにボクシングを教えることで夢と自信を与えたい。ボクシング王国沖縄を復活させたい」と意気込んでいる。 子どもの頃、耳が不自由でいじめられていたという佐喜真さん。が、ボクシングを始めて自信がつき、いじめを克服した。引退後、プロボクシングの興行プロデューサーを務めた頃、後輩に頼まれて指導した少年がプロデビューした経験から「ボクシングで青少年の健全育成が図れるのではないか」とジム開設に至った。

 指導は、有銘進会長が担当。プロ育成を目的としたジムとは一線を画し、小中学生に基礎を教えるジムにするという。

 20日は、宜野湾高校ボクシング部(瀬良垣世堅監督)が練習に使用。九州高校チャンピオンの江藤伸悟(宜野湾高)らの練習を見学に来た中学2年生の男子生徒は「高校生はすごい。自分もやってみたい」とスパーリングを見つめていた。

 2010年には沖縄でインターハイがあり、小中学生の育成がボクシング王国復活の鍵となる。佐喜真さんは「ボクシングの基礎を教え、高校につなぎたい。あいさつを徹底し精神面も鍛えたい」と話した。

1月30日10時13分 琉球新報より

 <那覇市、市民大シンポジウム

 いじめ問題を考える市民大シンポジウム(「子どもたちに愛と尊厳を!」実行委員会主催)が27日、那覇市の真和志農協ホールで開かれた。昨年10月、いじめを苦に自殺した福岡県筑前町の中学2年の男子生徒の母・森美加さんが報告、「いじめで苦しむ子に『あなたは大切な存在だよ』と伝えてほしい。心の叫びを受け止め、息子のような苦しみが2度と起きないでほしい」と呼び掛けた。

 シンポジウムは保護者や教員、いじめを受けた経験者ら約180人が出席した。森さんは、26日には小禄中学校で生徒らを前に講演。これまでも埼玉県の大東文化大学などで講演しており、今回で5回目。

 森さんは、長男がいじめを苦に自殺した経過や、その後の学校側と町教育委員会の対応について報告。わが子を失った悲しみから涙で言葉に詰まる場面もあった。

 同級生から「うざい」「きもい」など言葉の暴力が日常的にあったことや自殺当日にもひどいいじめを受けたことを説明。森さんは「息子はいじめた子を責めるのではなく、ただ『ごめんね。言い過ぎたね』と言ってほしかったのだと思う」と話した。

 町教委の調査では同級生が「苦しんでいることに気づかなかった」との報告もあったことを紹介し「一人一人が相手の気持ちを思いやれるようになってほしい」と強調した。

 更に「今もいじめを受けている子がたくさんいると思う。今、何が問題なのか真剣に考えてほしい。周りの大人は、子どもの心の叫びを受け止めることが大切。息子の自殺を、2度といじめ自殺が起きないための出発点にしてほしい」と力を込めた。

 意見交換では、森さんに加えて長堂登志子那覇市立古蔵小学校教諭、仲里健那覇高校教諭、喜瀬乗進氏(上級教育カウンセラー)が登壇。実践発表やいじめ防止に向けて提言した。

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