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土浦で男性刺殺 自宅前に不審自転車 |
2008/03/20(木) 本紙朝刊 第1社会 A版 23頁 |
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十九日午前九時二十分ごろ、土浦市中村南五丁目、無職、三浦芳一さん(72)方の玄関先で、三浦さんが首から血を流して倒れているのを、三浦さんの二女(34)が見つけた。三浦さんは救急搬送先で死亡が確認された。県警は、三浦さんの首に刺し傷があることなどから殺人事件と断定し、土浦署に捜査本部を設置した。三浦さん方門扉前の路上にマウンテンバイク(自転車)が乗り捨てられているのが見つかり、持ち主は自転車の防犯登録から市内の二十代男性と判明。男性は事件後所在不明になっており、県警は、何らかの事情を知っている可能性もあるとみて男性の行方を追っている。
これまでの調べで、三浦さんの首には刺し傷が一カ所あるのが見つかっているが、遺体にはほかに目立った傷はなかった。三浦さんが倒れていたのは玄関から門扉へ向かう通路で、付近には凶器とみられるようなものは見つかっていない。玄関の鍵は当時施錠されており、家屋内には物色された跡はなかった。
三浦さんは近所や周辺ではまじめな人柄で知られ、周辺にはトラブルなどは聞かれない。
三浦さんの二女は同日午前九時十五分ごろ、自宅二階の自室で、「助けてくれ」という叫び声に気付き一階に降り、玄関先に三浦さんがあおむけに倒れているのを見つけた。
三浦さんは、パート従業員の妻(60)と派遣社員の二女の三人暮らし。妻は事件当時、仕事で外出中だった。
三浦さんの遺体は二十日司法解剖され、県警は詳しい死因を解明する。
現場は、JR荒川沖駅から北に約一・五`離れた住宅街の一角。三浦さん宅周辺の道路は、通勤・通学時間帯に学生や会社員が行き交うものの、平日の午前九時以降はあまり人通りがないという。
三浦芳一さんは大手電機メーカー・富士通ゼネラルの元社員で、一九九六年に同社を定年退職。その後は妻や二女を勤務先や最寄り駅へ車で送り迎えする以外、あまり外出することもなかったという。近所の住民や周辺は「トラブルとは縁遠いまじめな人」と口をそろえる。
「トラブルと程遠い」 近所の住民ぼうぜん
三浦さんは自宅近くにある「佛照寺」の檀家組織で、会計や事務を務めていた。同寺住職の男性(75)は「率先して寺の仕事をやってくれた。二十日も彼岸法要の受付を手伝ってもらうはずだったのに−」とぼうぜんとした表情を見せた。
三浦さんについて、友人男性(60)は「まじめな人で、他人に恨まれるようなことはない」と話した。三浦さん家族と付き合いがあるという六十代女性は「家庭も円満で、トラブルや借金も聞いたことがない」と語った。
現場は静かな住宅街。救急車のサイレンを聞いて現場に駆けつけたという五十代女性は「大量の血痕があった。いつも通りの朝だったのに信じられない。怖い」とおびえた様子で話した。近くに住む無職男性(64)は「毎朝ウオーキングしていたが、今後はあまり出歩きたくなくなった」とうつむいた。
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