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馬次期総統「チベット、香港とは違う」 対中対話で台湾の立場強調 (1/2ページ)
このニュースのトピックス:中国経済
【台北=長谷川周人】22日の台湾総統選で圧勝した最大野党、中国国民党の馬英九・次期総統は23日、台北市内で海外メディアと会見し、「中国訪問は近い将来に実現する」と経済協力を突破口とする中台関係の改善に意欲を示し、胡錦濤政権と和平協定の締結を目指す方針を確認した。しかし、中国が主張する「一つの中国」を認めるのかという質問には明言を避け、チベット騒乱についても「重要なのは人権問題だ」としてチベットの主権問題に踏み込むことを回避するなど、対中政策などでの微妙な立場をにじませた。
具体的な中国訪問の時期は触れなかったが、馬氏は(1)中台直行便の定期化(2)中国人観光客の受け入れ解禁(3)金融分野での投資拡大−を自身の訪中前に先行解決すると説明。また、「両岸(台中)は海峡の平和と安定に共通の認識を持っている」として、中国が増強する台湾向けミサイルの撤去などを前提に和平協定締結を目指し、中台の対話レベルを徐々に格上げさせたいとの考えを示した。
選挙戦終盤で焦点となったチベット問題では、「台湾人は自らの総統も国会議員も選ぶことができる。チベットや香港とは違うことを北京の指導者は忘れないでほしい」とくぎを刺し、台湾の立場を確認した。