富士山が心を癒してくれます
目の前には見事な富士山。きれいです。美しいです。まるで奥さま・・・のネックレスのよう。いえいえ、奥様そのものです、40年前の。
わたしが富士山に魅せられたのは、かれこれ三十数年前、まだうら若き大学生だったころです。こんなわたしにも、青年時代があったのです。ご主人とおんなじです。信じられないでしょうが。
富士急ハイランドで体育の実習がありまして、そこに行って、スケートをしないと単位が取れなかったのです。ラチでもされるように、無理やり連れてこられたのですが、グズグズ言ってもラチがあかない。
でも、イザ来てみると、なんでもっと早く連れてきてくれなかったのかと思いましたね。勝手なものです。それほど富士山はすばらしかった。まさにひと目ぼれでした。
こんなに好きな富士山ですが、正直なところ、登ったことは一度もありません。五合目までは、車で何回か行きましたが、その先を登ったことはまだないんです。「富士山はいいよ、きれいだよ」と、あっちこっちで話しているんですが。
これには、ちょっと後ろめたい気持ちもあります。何というか、自分のレストランのメニューを「おいしいですよ」とお客さんには勧めておいて、自分では食べたことがないみたいな。
ただ一方では、「登ってみたら、あんまりきれいじゃなかった」という話も聞きますから、富士山は横から、遠目に見るのがいいのかな、と思ったりもしています。「富士山は遠きにありて思うもの」みたいな。
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