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【記者ブログ】時系列:チベットとその周辺で今まで何が起きたか。 福島香織 (2/4ページ)
■3月16日
■ラサ市内の一部地域では、依然抗議活動が発生、当局は鎮圧拘束し、少なくとも300人が拘束された。全市が厳戒状態。昼には、拘束された40人のチベット族を軍用車両2台にのせ、市民への見せしめにするためにラサ市内主要道路と二環路を回った。若いチベット族男女で両手を戒められ、頭を低く抑えつけられ、一人一人の背中を銃をもつ兵士が抑えつけていた。
■ ラサ付近の?孜県では、30〜40人の逮捕者がでた。墨竹工?県では、僧侶が平和的デモを行い、当局軍警に鎮圧され、一部僧侶が逮捕され、一部僧侶は現在身を隠している。山南桑耶寺一帯、那曲地区所在地那曲鎮でも、デモと抗議があった。
■パンチェン・ラマの寺であるシガツェ・タシルンポ寺でも抗議活動があった。シガツェ地区では、僧侶と民衆が抗議活動を行った。
■午前、アムド(四川省阿蔵?族自治州)阿?で、僧侶と民デモ、抗議を行い、軍警に鎮圧され、30人以上が撃ち殺された。僧侶、学生、遊牧民、一人の妊婦、五歳の子供、中学二年粘性のLhundup tsoという女の子も含まれている。午前4時、現地のチベット知識分子、覚勒?瓦(学校教師,2006年、ダライ・ラマの呼びかけに従って、毛皮を燃やした一人)が、拘束され、行方不明。
■軍警が県城を包囲。18人の犠牲者に対し、格●(=徳の心の上に一)寺で天葬が執り行われた。その他の遺体は他の教派の寺院に送られた。失踪者多数。
■アムド紅原県で数百人の軍が増員された。
■アムド朗木寺で抗議事件中、軍警による発砲があり、死傷者は不明。
■午後、アムド(青海省海南藏族自治州共和県)で、僧侶と民衆のデモ・抗議があり、軍警に解散させられた。
■ 午後、アムド(青海省黄南藏族自治州同仁県)のアムド大寺隆務寺の300人の僧侶が抗議活動を行い、千人規模の武装警察に包囲され、十数両の軍用車両、装甲車が街を巡邏した。
■青海省果洛藏族自治州瑪卿県拉加寺で、平和的デモがあった。
■午後、四川省甘孜藏族自治州炉霍県の各寺院でデモ準備を行っていたところ、現地幹部が寺にきて取りやめるように勧告、威嚇、当局は軍警をこの地に増員した。
■午後、アムド(甘粛省甘南藏族自治州)瑪曲県で、空前の規模の抗議活動があり、瑪曲県チベット語中学と省恰好の学生、地もと寺院の僧侶が千人以上の県民とともに、街の通りをデモ行進した。多くの異民族商店が打ち壊しにあい、16両の自動車が焼き討ちにあい、多くの鎮当局の建物が打ち壊しにあい、当局軍警は発砲、多くの死傷者、逮捕者がでた。17日夜から、政府は厳戒行動をとり、各機関に24時間の当直制をとるよう通知、通知がなければ、職場を離れてはいけない、とした。
■アムド(甘粛省甘南藏族自治州)碌曲県でも抗議事件が発生。州府・合作市では抗議事件が発生し、回族の店が焼かれた。甘南卓尼寺、恰盖寺など多くの寺院で抗議活動があったが、衝突はおきていない。
■その夜、甘粛省蘭州の西北民族大学チベット語学部の500人のチベット人学生が運動場で座り込み抗議を行い、校内でラサの状況を説明したビラを貼った。ラサなどチベットのチベット族の苦しみを訴えたものだった。座り込みは午後4時からはじまり、多くの教授、院長、チベット族教師は学生にやめるよう説得したが、17日夜も7人が座り込みをつづけている。
■もっか、成都の西南民族大学も警察と私服監視者が増員され、チベット人学生の行動を懸念している。成都武候祠はチベット自治区の駐在事務所、甘孜州の駐在事務所、西南民族大学などがある。このあたりはチベット族の主要居住地で、100前後のチベット民族工芸品店などチベット族区と呼ばれている。この地域は警察の厳重な監視下にあり、車の出入りも厳格な検問を受け、車両は中に入れない。街の入り口は警察と警察車両が封鎖して、通りにも多くの警察車両がランプを点滅させている。通りにそって一定の間隔で警官が立っている。ヘルメットなどをかぶった、防暴警察のような警官もいる。付近に武装警察で一杯のバスが駐車されていた。
■甘南合作師範専門学校、青海師範専門学校、四川省甘孜州では、阿?県の一部チベット人学校でも抗議活動があった。
■3月17日
■ラサは軍隊に包囲され、各家をしらみつぶしに回ってデモ参加者をとらえる大捜査作戦を展開。何人が拘束されたかは不明。ラサの各道路では軍による検問が行われ、身分証明書持たないチベット族はすべて拘束された。
■ラサの堆龍徳慶県徳慶村丁果寺の12人の僧侶は当日の抗議活動中に逮捕された。そのうち名前が分かっているのは?瑪?瓦、格桑巴珠、阿旺英尼、阿旺塔曲和晋美。
■ラサの当県康瑪寺の8人の僧侶が逮捕された。
■午前、アムド四川省阿?藏族自治州)阿?県の馬迷寺の尼僧がダライラマの写真をもって和平を叫びながらデモ行進した。
■午前、アムド青海省海南藏族自治州共和県の寺院でも抗議活動が行われた。
■午前、アムド青海省黄南藏族自治州同仁県)の隆務寺僧侶全員が、隆務寺西山口?桑,斉頌で、ダライラマへの祝福の祈りをささげ、軍警に阻まれ、追い払われた。僧侶は市街区にデモに行こうとしたが、民衆が泣いて止めたので帰った。警察は高度の警戒態勢をとっている。最後に僧侶は寺の夏日倉(シャリツアン?)活仏に頼んで、政府に要求を提示してもらった。その要求とは寺を包囲警邏する軍警の撤退、寺の中に設置されている監視カメラの撤去、仏事の理由無き禁止を撤回、など。政府は同意。
■しかし午後、地もと当局の官員がチベット族各家庭をまわり、デモに参加しないことの証明証にサインさせた。18日に、西寧から特殊警察部隊が派遣され現地に配置された。
■午前、アムド甘粛省甘南州府合作市で、合作衛校の学生が市内をデモ。合作師範専門学校の学生と現地中学校の学生がデモを計画して阻まれた。