2006年3月4日 掲載 |
情報通松井は貪欲 日本のニュースもしっかりチェック |
【ニューヨーク支局2日杉山圭一郎】(4日付朝刊)今の時代、インターネットに接続できれば、世界のどこにいても知りたい情報をすぐに得られる。松井秀喜選手も日本に関するニュースはしっかり頭に入っており、その情報量の多さはときに報道陣も舌を巻くほどだ。 昨年はニューヨークの自宅のテレビで日本の国会中継を見て、郵政民営化をめぐる議論に注目していたという松井。トリノ五輪のフィギュア女子で荒川静香選手が金メダルを獲得したこともちゃんとチェックしており、今年も日本の動向には敏感なようだ。 キャンプ練習で忙しい日々を過ごすフロリダ州タンパでも、松井の”情報通”ぶりは相変わらずである。 二日夜、タンパ市内の日本料理店で開かれた日本航空主催の夕食会でのこと。日本の報道関係者約五十人と一緒に和牛のしゃぶしゃぶや刺し身などを堪能した後、松井は絶妙のスピーチを披露した。 「私もトラブルを抱えてます」と切り出すと「日航もトラブル続き。報道陣もトラブルに巻き込まれないよう頑張ってください」と笑顔であいさつした。この日、松井は左ひざの腫れのためオープン戦初戦を欠場。日航役員らが社長の退任を求めた内紛劇も意識した内容に、「うますぎるよ」(ヤンキースの広岡勲広報)などと声が上がった。 最新ニュースを知ることは誰でもできる。しかし、それをすぐにスピーチに巧みに取り入れるは簡単ではないだろう。松井が大リーグに驚くべきスピードで適応できたのは、案外、情報に貪欲なところに秘密があるのかも知れない。 |
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