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「核兵器による警告」の可能性に言及 サルコジ仏大統領

2008年03月22日11時25分

 フランスのサルコジ大統領は21日、仏北西部シェルブールで開かれた最新鋭核兵器搭載型潜水艦「テリブル」進水式で演説し、「核兵器による警告」に踏み切る可能性に言及した。威嚇のための核使用を意味したとみられる。核使用を語ることに慎重だった従来の仏政権の方針を超える試みと受け止められている。

 大統領は演説で「私たちの決意を示すために核兵器による警告に踏み切ることもありうる」と述べた。

 AFP通信によると、「核兵器の警告使用」について専門家は、高度な上空で核兵器を爆発させて通信手段をマヒさせることなどを想定しているという。大統領は詳細について説明しなかった。

 この日大統領が同時に表明した方針によると、テリブル進水に伴い核兵器搭載型の戦闘機を3分の2に減らし、核弾頭も冷戦期の約半分にあたる300基まで削減。軍縮努力を周囲にアピールするとともに、地上や航空戦力から潜水艦中心へと核抑止力を組み替える政策の一環とみられる。

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