【ベルリン22日共同】23日付のドイツ紙ビルト日曜版によると、欧州連合(EU)欧州議会のペテリング議長は同紙との会見で、中国チベット自治区での暴動鎮圧を受けてEU各国は夏の北京五輪ボイコットを検討すべきだとの考えを表明した。ドイツのシュタインマイヤー外相も開会式ボイコットの可能性を否定しなかった。

 ペテリング議長は「中国政府はチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世と即刻話し合うべきだ」とした上で、もし中国側に妥協の姿勢が見えなければ「ボイコットという対応は正当化される」と述べた。

 シュタインマイヤー外相は22日付の同紙との会見で、1936年のベルリン五輪がヒトラーのナチス宣伝に利用され、ユダヤ人虐殺が裏で進められたことに言及した上で、中国がテレビ向けに派手な大会を演出する一方で、チベットで隠れて弾圧を行うことは現代では不可能だと指摘した。