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町長のつぶやき   

「人間万事塞翁が馬」

三界は客舎の如く 人命は朝露に似たり (良寛)

 友が逝き、後輩までも先立つことが不自然ではない齢となりました。
そういう出来事の度に自らの人生を振り返ってみたりします。
 戦渦に次ぐ昭和8年に生を受け、子どもの頃は祖母から沢山の慈愛を受け育ちました。
小学校3年生の時は、恩師石丸源次郎先生から厳格な教えを受け、1学期に級長に指名され、豚も木に登ったものの、時には猿も木から落ちたものでした。
 小学6年生で県立朝倉中学に入学し、8月に終戦を迎え、昭和23年学制改革により朝倉高校附設朝中を卒業しました。図らずも中高一貫校6年間は多くの友人にも恵まれ、戦中戦後の苦難も多かったですが勉強もせず楽しい時を過ごしました。
 「欲しがりません勝つまでは」と国民皆が我慢を強いられ、結局負けてしまい、そのまま我慢のし続けで、物心両面ハングリーで体もきつかったのを覚えています。
 子どもにはそうさせないと甘やかした面が多々あり、その結果が今悪い方に出てしまったように思います。
 頭の痛いという思いは全く知らず、専業の農業もきつかったですが、右肩上がりで将来の夢は一杯でした。ところが急転、37歳で役場に請われ入ったものの、毎日「頭の痛い」ことばかりでした。
 助役半ばに辞職を強いられましたが、しかし、これは本望だったと思っています。辞職して60の手習いで夫婦でテニスに公民館俳句、朝倉地区老人会に学びました。しかし、心はすっきりしない悶々の日も多かったです。
 62歳で町長選に出馬し、良識ある方々に支えられ幸いにも当選いたしました。
お蔭様でこれまで心身の健康には恵まれ感謝の日々です。私ほど人に恵まれた者はいないと思います。三輪町時代は田中助役以下の多くの職員に、今は原田副町長以下の優秀な職員に恵まれています。一人では何もできないし、また、道を間違えるとつくづく感じる次第です。
 個人として、ひとりのおじいちゃんとしては孫たちの行く末が気になりますが、孫たちはおじいちゃんの事よりも好きなタレントの行く末の方が気になるようです。
 今まで紆余曲折の人生ではありましたが「人間万事塞翁が馬」というのが今の偽らざる心境です。
 人は多くの人と支え合い、生きているというよりも生かされていると思います。これからも多くの人の意見を聞き、謙虚をモットーに自分に与えられた役割をきちんと果たし、生かされた命を大切にして頑張っていきたいと思っています。
 

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