家電量販店最大手のヤマダ電機が、東京・新宿に大型店の開業を目指していることが21日分かった。同3位のヨドバシカメラをはじめ、多数の量販店がひしめき合うJR新宿駅西口前の激戦区の近く。ヤマダは昨年、池袋に進出するなど都心部への攻勢を強めており、安売り競争に拍車をかけそうだ。
昨年末までに、JR新宿駅南口から徒歩5分程度に位置する地上10階建てのビルを取得した。ヨドバシカメラ新宿西口本店の近くで、ビックカメラ新宿西口店も徒歩圏内にある。改装か建て替えをしたうえで、10年ごろの開業を目指す模様だ。
郊外店が主体のヤマダは昨年以降、東京都心部への出店を本格化。池袋ではビックカメラの本店近くに進出したほか、新橋や大井町、秋葉原の各駅前に出店し、渋谷駅前や新宿駅東口などでも準備を進めている。
ヤマダは売上高が業界2位の2倍あり、規模を生かした低価格路線を徹底している。ヤマダの出店攻勢で、ライバル社は激しい価格競争を強いられるため、対抗するために提携や統合に乗り出すなどして業界再編が加速する可能性もある。【宮島寛】
毎日新聞 2008年3月21日 21時46分