厚生労働省は21日、勤務医の労働状況を改善するため、短時間の労働でも正規の雇用扱いになる制度の導入を求める通知を全国の都道府県知事に出した。女性医師などが働きやすい労働環境を整え、出産後の離職を防ぐ。全国的に勤務医の不足が指摘されていることに対応する。
フルタイムより労働時間が短く、残業のない勤務形態を想定している。働いた時間に応じて給料を受け取り、社会保険も適用される。大阪厚生年金病院で導入例がある。女性医師が短時間でも正社員として働けるようにすることで、離職を防ぎ、復職を促す効果が上がっているという。
厚労省によると、全国の産婦人科と小児科で医師が不足する事例が目立つ。女性医師の割合が比較的高いのが特徴で、離職を防げば改善にもつながるとみている。長時間労働のため出産や子育てをきっかけに離職する女性医師や看護師が後を絶たないという。(21日 23:33)