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中国人留学生死亡、鈍器で殴られた跡 大阪のマンション

2008年03月21日21時43分

 大阪市東成区東中本1丁目のマンション一室で19日夕、この部屋に住む中国籍の和歌山大学の男性大学院生、石小寧さん(26)が死亡しているのを、安否確認に来た東成署員らが見つけた。21日の司法解剖の結果、鈍器で頭部を殴られたような形跡があり、府警は石さんが殺害された疑いもあるとみて捜査を始めた。

地図

東成区の留学生殺害の現場

 調べでは、石さんは19日午後5時50分ごろ、ワンルームマンションの自室で、布団の上に仰向けに倒れているのが見つかった。室内に目立った物色の跡はなく、財布や現金、パスポートなども見つかった。署員が訪ねたときには部屋や窓は施錠されており、鍵も室内で見つかった。

 石さんは今月6日、大学院の指導教官に電話で面会を求め、同10日ごろに会う予定になっていた。しかし、その後連絡が取れなくなり、不審に思った大学側が石さんのマンションの管理会社に安否確認を依頼し、管理会社から連絡を受けた署員らが同19日に部屋を訪ねたという。

 司法解剖の結果、石さんは同7日ごろに死亡したとみられ、頭の左側をハンマーのようなもので殴られた疑いが強いことが判明。関係者によると、同日午後9時ごろにアルバイト先の会社を出たのが生存が確認された最後で、10日に携帯電話に電話したときは通じなかったという。

 同大学などによると、石さんは江蘇省出身。05年10月から研究生として同大学の経済学部に在籍していた。その後同大学院の経済学研究科に進み、経営学を専攻。今月25日に修士課程を修了する予定だった。石さんが死亡したことを大学側から知らされた家族は驚いていたという。

 石さんがアルバイトしていた大阪市鶴見区の家具・雑貨のネット販売会社の経営者の男性(36)は、「まじめで社交的な人だった。一緒に会社を大きくしようとしていた矢先だったのに……」と驚いていた。

 最後に石さんに会ったのは今月7日夜。「『月曜日に東京から友達が来る』と楽しみにしていた。変わった様子は全くなかった」と話した。

 現場はJR大阪環状線森ノ宮駅の東1.2キロの住宅街の一角。

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