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台湾総統選:投票前に帰省ラッシュ 中国から25万人

 【北京・大谷麻由美】台湾総統選挙で投票するため、中国大陸で活動する台商(台湾人ビジネスマン)とその家族の帰省ラッシュが続いている。中国に拠点を置く台湾企業の組織「台湾同胞投資連合会」(本部・北京)によると、帰省する台商らは25万人と推定される。4年前の総統選時に比べ1.7倍増という。「中台融和」を掲げる野党・国民党への期待が大きいようだ。

 「友人たちはみな台湾へ帰ってしまった」。台北出身で97年から上海で飲食店を営む張俊彦さん(37)は語る。96年と00年の総統選で帰省、投票したが、今回は見送った。与党・民進党の謝長廷候補(61)も国民党の馬英九候補(57)も「具体的な中台関係の発展モデルを示していない」と不満が募る。

 上海から台北への往復航空券は主に香港経由で通常3500~3800元(約5万~5万4000円)だが、今なら2700元(約3万9000円)と約2割引き。上海だけで5万人が利用する。

 連合会は中国の航空会社に協力を要請し、格安航空券の提供を要請し、実現した。馬氏の当選を願う中国当局が馬氏への投票を促すため、便宜を図ったとの見方が出ている。

 台商らの間には「民進党の陳水扁政権は8年間、中台交流の促進に役立つことを何もしなかった」との思いが強い。連合会の広報担当、葉恵徳さんも「個人的には馬氏が当選してくれたら、台商のメリットは大きいと思う」と打ち明ける。

 国民党系のシンクタンク、国家政策研究基金会によると、中国に常駐する台商と家族は増え続け、現在約150万人。ただ、中国共産党が国民党と連携を深める中、中国で民進党支持を明かしにくい雰囲気もあるという。

毎日新聞 2008年3月21日 10時00分 (最終更新時間 3月21日 10時04分)

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