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■小児医療拠点に石巻赤十字
2008.03.22
県が地域医療計画最終案
重点的に医師配置
市立病院 亜急性期の病床必要/
 県は、三月末に策定する地域医療計画(二〇〇八?一二年度)の最終案をまとめた。現在十の医療圏を七圏域に再編するほか、小児医療の提供体制で、石巻赤十字病院を「地域重点小児科病院」に位置付けた。石巻医療圏の機能分担・連携強化の方向性として、石巻赤十字の後方ベッドの確保が必要と指摘。石巻市立病院で亜急性期状態の患者受け入れの病床整備を盛り込んだ。二十四日の県医療審議会で決定し、〇八年度に実施する。

 計画は(1)医療機能の分担と連携(2)医師、看護師確保策(3)周産期医療、救急医療の充実(4)生活習慣病対策?が柱。再編は、十圏域のうち、岩沼、塩釜、黒川の三圏域を仙台医療圏に組み込む。

 小児医療の提供体制では、地域拠点となる小児科病院に重点的に医師を配置する。「地域重点小児科病院」に位置付けた石巻赤十字は現在、小児科医(常勤)四人体制。これを将来目標として五人体制とする。

 県が目指す小児科医の重点化方針は、十九日の県周産期・小児医療協議会(会長・土屋滋東北大大学院教授)で了承された。

 石巻赤十字の飯沼一宇院長は「既に施設整備はできており、今後は人的資源の確保が課題。圏域の中核病院として、地域完結型の小児医療の提供を目指していく」と話している。

 医療計画最終案では、医療圏ごとの機能分担・連携強化の在り方を明示した。石巻医療圏は、石巻赤十字の後方支援の必要性を挙げ、石巻市立病院に亜急性期状態の患者のための病床整備(十?三十床)を求めた。

 さらに、これまでの消化器センター的な機能の一層の強化に加え、整形外科医の配置が必要とした。

 救急医療体制では、平日夜間の初期救急医療の充実などを通じ、平均三四・七分(〇六年度)の病院収容時間の短縮に取り組む。年間約六千人が死亡するがん対策として、治療の初期段階から痛みを和らげる「緩和ケア」の実施を進める。
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