【北京=尾崎実】中国四川省アバ県で起きたチベット民族と治安当局の衝突で、インドの非政府組織(NGO)「チベット人権民主化センター」は20日、武装警察による発砲で、16歳の少女を含む少なくとも23人が死亡したと発表した。チベット自治区ラサで14日に起きた大規模騒乱の発生以降、各地のチベット民族の死者は70人以上に上るという。
同センターによると、今月16日、同県で1000人規模の抗議行動が発生。「チベット独立」などを叫んで路上をデモ行進していたところ、警察官が発砲した。死者の中には16歳の地元の女子生徒も含まれていたという。
中国国営の新華社は20日、同県での治安当局による発砲を報道。ラサの騒乱発生以来、鎮圧過程で殺傷能力のある銃を使用したことを中国当局として初めて認め「警告のための威嚇射撃をしたが効果がなく、自衛のためにやむなく発砲した」と説明した。
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