95年12月のナトリウム漏れ事故から停止している高速増殖炉「もんじゅ」の運転再開問題について、敦賀市の河瀬一治市長は19日の市議会で、「北陸新幹線の整備が(運転再開同意の)判断材料の一つ」と発言した。河瀬市長が公の場で、新幹線ともんじゅ問題を関連づけて発言したのは初めてとみられる。
河瀬市長は「(政府与党が結論を出す)年度末までに残された時間はあとわずかで、着工という沿線住民の悲願を実現したい」と強調し、新幹線整備が「エネルギー研究開発拠点化計画とともに、市の重要な地域振興策」と話した。
一方で、河瀬市長は毎日新聞の取材に対し「新幹線が認められなければ、もんじゅを認めないというわけではない。数ある地域振興策の一つと考えている」とも話した。【平野光芳】
毎日新聞 2008年3月20日