2007年02月09日

日本企業よ。中国で苦しめ

古いネタだが、ブログを再開したので、ぜひこれを。

清水建設が、中国で建設代金をバクられた上に、追い銭まで取られて困っているそうだが、私は中国進出企業には同情しない。 公開記事から、笑えるところを引用しておきたい。 金を取られただけでなく、つぶれてなくなったはずの「マイカル」の名前までパクられているのであった・・・・・悲惨にして滑稽である。 

 

▼ 契約も残高確認書も全く無意味という事態は経験がなく、どうにも理解し難い判決

▼ MYCAL というロゴが使えなくなったため、現在は MYKAL という日本?デパートとして営業中。 ▼

 

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マイカル大連は、もともと、マイカルが、初の海外店舗として1996年に遼寧省大連市に建設したものだそうだ。

マイカルのビルはどこも立派だよね。

 

例のマイカル破綻により、地元の「大連商場」にタダ同然で売り払われた。

ところが、こいつは、「MYKAL」というロゴで営業してるらしい(笑)。

  

これがタテモノだそうだ。 

 

手抜きビルがボロボロになるなかで、さすがはトップゼネコン、清水建設。 素晴らしい出来である。

 

しかし、私は中国進出企業の損害には,同情しないのだ。

日本政府に泣きつくなよ。

 

http://www.nikkei.co.jp/china/news/20070117d1d1708m17.html

 

▼  (1/17)清水建、「マイカル大連」工事費訴訟で敗訴確定

 【上海=川瀬憲司】

 

中国遼寧省の大型商業施設、「マイカル大連商場」の工事費用の残金支払いなどを巡り中国で争われていた裁判で、清水建設の敗訴が確定したことが17日分かった。清水建は契約書などを根拠に支払いを求めたが認められず、逆に約20億円の支払いを命じられた。

今後、日本のゼネコンの中国事業参加にも影響を及ぼす可能性もある。

 

 清水建は「契約も残高確認書も全く無意味という事態は経験がなく、どうにも理解し難い判決」(広報部)としている。

 

 判決は中国の最高裁にあたる最高人民法院が昨年1226日に言い渡した。同法院は20041229日に遼寧省高級人民法院が下した判決を全面的に支持。

一審と同様、清水建に対し、工事費用の過払い分の払い戻しや欠陥工事の修理費用などに加え、二審の裁判費用全額の支払いを命じた。

二審制をとる中国では清水建の敗訴が確定した。 ▼

 

 

http://knak.cocolog-nifty.com/blog/2007/01/post_4b2a.html

 

▼ 大連の大型商業施設、「マイカル大連商場」の工事費用の残金支払いなどを巡り中国で争われていた裁判で、清水建設の敗訴が確定したことが17日分かった。

 

中国の最高裁にあたる最高人民法院が昨年1226日に言い渡したもので、2004年末に遼寧省高級人民法院が下した判決を全面的に支持した。

 

19989月にマイカルは大連の老舗デパート大連商場と提携し、大連の中心部の一等地に「マイカル大連商場」をオープンさせた。

マイカルの売場は新築の37階建てのビルの地下1階から地上6階までを使い、1階には吉本興業が中国で初めてプロデユースする劇場「龍舞天堂」が入り評判になった。

ビルの上階には「スイスホテル大連」(327室)のほか、マンション(1420階)、オフィス(1113階)が入った。

 

マイカルは2001914日に第一勧業銀行から金融支援の打ち切り宣告を受け、経営破綻。その後、銀行と社長が会社更生法申請を考えたが、他取締役が民事再生法申請を主張して社長を解任するという事態となった。

その後、民事再生は難航し、結局、会社更生法を申請してイオンの完全子会社となり、2005年末に更生手続きを終えている。

この間、マイカル大連商場は中国側の手に移った。

 

清水建設は19961月に、このビルの建設を15400万ドルで大連国際商貿大厦(国貿大厦)から請け負い、9810月に完成物件を引き渡した。

契約では契約締結時から引渡し時までに工事代金を4分割で支払われることとなっていたが、最後の1/43,850万ドルが未払いとなった。

このため清水建設は、中国の時効となる200010月に日本の高裁にあたる遼寧省高級人民法院に国貿大厦を提訴した。

 

清水建設側の主張は、当初契約通りの、中国の建築基準に従った建物を建てた。引き渡しも終えているので約束通りに代金を支払えというもの。

これに対して、一方の国貿大厦側は、契約通りの建物ではなく、正式な引き渡しを終えていない、工事代金の15400万ドルは概算に過ぎず、第三者機関の鑑定結果によれば、実際は多く支払いすぎていると反論した。

 

2004年末の遼寧省高級人民法院の判決は意外なものであった。
清水建設は契約通りの引き渡しを国貿大厦に行っておらず、清水建設が建てた建物は15400万ドル(契約締結時)の価値はない。この結果、新たな鑑定結果から支払済みの11550万ドルから差し引いた938841ドルの返還に、工事の品質に起因する改善費用などを加えた約1590万ドルを国貿大厦に支払えというものである。

「建物の瑕疵」は後になって主張されたものという。

 

清水建設はこれを不服として、北京の中国最高人民法院に上訴した。

昨年1226日の判決は一審と同様、溝水建設に対し、工事費用の過払い分の払い戻しや欠陥工事の修理費用などに加え、二審の裁判費用全額の合計約20億円の支払いを命じ、清水建設の敗訴が確定した。

 

清水建設は「契約も残高確認書も全く無意味という事態は経験がなく、どうにも理解し難い判決」としているという。

 

契約が無意味というのであれば、中国での事業は難しい。
この判決が広まると、同様の口実での不払いが起こる可能性がある。▼

 

たいした近代国家ぶりだが、ひとつ補足しておこう。

 

工事の品質に起因する改善費用

だが、実際には「減価償却費用」に当たる分ではないだろうか?

なにしろ目先の金しか興味がないので、減価償却という概念が希薄ではないかとにらんでいる。

 

その証拠に、建物が非常に短期間にボロボロになっているようだ。

 

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Posted by manasan1 at 17:52
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この記事へのコメント
>私は中国進出企業には同情しない。

私も同意見です。
経団連と日経新聞に煽られて甘い夢を見て、中国進出した企業のtopにはきちんとした情報収集能力はなかったと思います。

しかも、チャイナリスクがネット上でさんざん語られるようになっても、
次から、次へと、中国に進出して手痛い仕打ちにあった訳ですから、自業自得だと思います。

ちなみに、NECまるごとパクリの件は続報を聞かないんですが、どうなったんでしょう?

NECを丸パクリ、中国ってすごい:
http://antu.blog19.fc2.com/blog-entry-737.html
Posted by 長月 at 2007年02月09日 21:37
私も同感です。儲け主義的に中国に進出したってろくなことはありません。知り合いの小さな服飾業者も、甘いユメを見て中国と関係を持ちましたが、ものの見事に失敗しておりました。曰く、信用、約束、恩義という感覚が
欠落しているようだ、と。
Posted by SESIRIA at 2007年02月10日 09:16
「現時点まで」に限定すれば、中国進出に成功した例もあるんですよね。
それが問題をややこしくしているかなと。

物事は長期的に見ないといけませんよね。


Posted by 真名 at 2007年02月10日 13:39
ざまぁみろとは言いませんが銭に目が眩んで魂を売るような事をするとトンでもないことになりますね。
中国はとは、売っても買っても触らせてもいけません。
報酬は得られない、ババをつかまされる、パクられる。
痛いほど経験しているではありませんか。
Posted by 中国より at 2007年02月10日 17:11
企業は、投資した資金を、商品やサービスの販売によって回収している存在です。
中国経済が成長しているのは、例えば日本企業の金が流入しているからでしょう。

日本企業は、戦前と似たようなことをやっていると思います。

戦前の歴史を心から反省しよう(笑)。 

日本の地方とか、他の親日的な国に投資した方がいいと思うよ。
Posted by 真名 at 2007年02月10日 17:29
江戸時代や鎌倉時代が何故繁栄した時代だったか?大陸や半島と直接接触をもたなかったから。

今はどうだ、日経と売国組織経団連にそそのかされて大陸へ行く、これでは大東亜戦争前夜ではないか。日本の企業家は教訓とか学習能力があるのか?否、無いと思わざるを得ない。ざまあみろってことだね。

まあ、良い勉強にはなるだろうけど、迷惑するのは末端の社員や下請けだろうけど。
Posted by 憂国者 at 2007年02月12日 17:37
政治ブログは左翼を批判しているところが多い。

しかし、中国への巨大投資を押し進めているのは、左翼じゃない。 「左翼」は権力中枢ではない。 経団連なんだよ。 エスタブリッシュメントなんだよね。

戦前と同じだ。 戦前も、日本を結果的に滅ぼしたのは左翼じゃなかった。 当時の経団連だった。

歴史の反省が必要だと考えます(もちろん中国や朝鮮の言いがかりとは関係ない)。
Posted by 真名 at 2007年02月12日 18:22
>戦前も、日本を結果的に滅ぼしたのは左翼じゃなかった。 
>当時の経団連だった

  なるほど。支那に進出した企業が多くなり、橋を渡りきったところで、尾崎秀美やコミンテルンにハメられたということですね。全く同感です。カネの亡者は、国益よりも四半期決算の数字の方が大切だから、国家が押さえつけないとこういう真似をしでかしてしまう、と。
  経団連の連中には、なぜ国境や国家主権が存在するのか、その辺りからまっさらな気持ちで勉強し直してほしいと思います。

  邪魔かもしれませんが、似たような記事を書いたので、トラックバックさせて下さい。
Posted by roro at 2007年02月13日 02:02
別の見方をすると、国家のバックアップなしで、他国で長期間にわたって企業が繁栄できる、多国籍化が可能であるというのは、
まさに「反日左翼」ではないんでしょうか(笑)。

そんなことをやってるのは、朝鮮総連でもなく、社民党でもなく、在日朝鮮人でもなく、部落解放同盟でもなく、朝日新聞でもありません。

日本企業です。



Posted by 真名 at 2007年02月13日 14:05
支那と北朝鮮の脅威のレベルがやっと下がりつつあるのに次はアル・カイーダですか・・・

やっぱつるんでるんですかねえ。

アル・カイーダが国内で跋扈するようになれば日本人も米軍基地の是非を本気で考えなければならなくなるでしょうねえ・・・
Posted by 陽吉良景 at 2007年02月13日 15:19
中共があちこちに兵器を輸出しているでしょう?

いまは中共の工業力が上がっている。 日本企業と政府が技術と資金力を提供してしまったわけ。
その技術力は、戦争とテロに使われるでしょうね。
アルカイーダにも回っていませんかねえ?

米軍基地を撤去すると、中共の脅威はますます増大すると思うんですよね。 現状だと。
Posted by 真名 at 2007年02月14日 10:41