伝統に基づく高度な手作り技術と,
厳選された素材だけを伝え続けて…130余年
創業は明治の初期。初代は江戸時代からの職人で,その碁盤作りにかける厳しさは相当な物だった,と今も語り継がれている。また3代目前沢銀三は,皇室にある深曽木の儀の折,碁盤を皇室に献上したなど,130年の伝統は深い。現当主は4代目前沢道雄であり,その職人気質は平成の今も変わらず,脈々と父,祖父,曽祖父と受け継がれている。是非本物だけの材料と本物の職人の技術と130年の伝統に裏打ちされた最高の打ち味をお楽しみ下さい。
←明治時代(明治45年)の当店の領収証。印紙には3銭の文字が。当時の3銭の今の貨幣価値は計り知れない。
皇室と当店の碁盤
〇深曽木の儀
童形服を着て,右手に扇,左手に小松と山橘を持ち,碁盤の上に立ち,南へ向かって飛び降りる。一般の七五三に当たる物で,健康と成長を祝う皇室伝統の儀式です。
皇室では代々同じ物が使われますが,それまでの碁盤が傷んでいたため, 先代当主3代目前沢銀三が昭和39年10月5日に昭和天皇に謁見し,現天皇陛下(当時皇太子殿下)に献上致しました。
←当店製作の碁盤上にのる現皇太子殿下 浩宮様
当時の週刊誌「棋道」の特集
碁盤を献上するため東宮御所に入る先代3代目前沢銀三。その前を歩くのが坂田本因坊名人
昭和39年10月5日午後1時,津島総裁邸に参集した関係者。
碁盤を最終的に検分する東宮御所囲碁指南役・長谷川章7段と,左から有光理事長,坂田本因坊名人,理事桑原宗久7段。
このほか,総務担当理事福原義虎6段と,当3代目前沢銀三が当日伺候した。
東宮御所控室で東宮大夫鈴木菊男氏(左端)と談笑する坂田本因坊,津島総裁,有光理事長(左から)の諸氏。
後に礼宮様も浩宮様に続き,当店の碁盤で深曽木の儀が執り行われました。
皇室に皇子がお生まれになれば,当店の碁盤は代々使われていくことになるでしょう。