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ラサ騒動 “北京五輪人気”当て込んだ旅行業界やきもき (2/2ページ)
このニュースのトピックス:中国
日本旅行業協会によると、日本から中国への旅行者は年々増え続けており、平成13年からは海外旅行の人気のトップに。18年度は約397万人が中国を訪れた。さまざまなツアーが企画される中で、チベットツアーを扱う旅行会社も増えている。国土交通省によると騒乱時には3社のツアーの計67人がチベットに滞在中だったが、上海や北京などに避難した。
外務省はチベット自治区全域を「渡航の延期をすすめる」地域に指定しており、現在、チベット旅行はできない状況。ツアーを扱っている各社は他地域にツアーを振り分けるなど対応に追われている。ゴールデンウイークのかき入れ時と重なる4月分を含む6ツアーの中止を決めたクラブツーリズム(東京)は「5月以降もツアーが実施できるのか判断できない」と、五輪を前に不安を隠せない。
「食の不安」など国際社会にふさわしくないさまざまな問題を抱える中国に、旅行業協会の渋川さんは「今後の中国当局の対応次第では中国観光全体に影響が出る恐れがある」と話している。