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【衝撃事件の核心】物置に現金58億円の驚愕 巨額相続税脱税「自宅に現金があるのを忘れてた」 (2/3ページ)
このニュースのトピックス:衝撃事件の核心
しかも札束を詰め込んでいた数十箱の段ボール箱はガレージに長期間放置されていたため保存状態は悪く、中には湿気でよれよれになった紙幣も数多くあったとか。このため金額の計測には数日間を要したという。
ある捜査関係者は「自宅に隠すのは手口としては単純。しかし、書類や取引の形跡が残らない方法なので捜査側にとっては分かりにくい面もある」と話す。
現金あるの忘れてた
「自宅に現金を保管していることを忘れ、申告するのを忘れていた」
李容疑者は特捜部の調べにこう答えているが、当初は「父親と一緒に仕事をしてきており、自分の分のお金も含まれている」などと、脱税の犯意を否認していたという。
関係者などによると、李容疑者の父親は戦前は家内工業をしていたが、昭和29年3月、貸金業や不動産賃貸業を営む会社を興した。これを足がかりに関係法人7社を次々に設立し代表者に就任。貸金、不動産賃貸のほか旅館業や映画館の経営などにも乗りだしたほか、大阪・ミナミの中心部でテナントビルを所有して多額の賃料収入を得るなど、一代で財産を築いた事業家だった。
近所の主婦(62)は「この近くに会社があるけど、貸金業で稼いだお金でその周辺の土地をいくつか所有するようになったみたい。それで駐車場やアパートを経営してお金持ちになったと聞いたことがあります」と話している。
申告たったの16億
この父親が平成10年前後から病気がちになる。会社の顧問税理士に「相続税が多額になりますよ」と指摘されたことにも影響され、李容疑者はこのころから、父親・家族名義の銀行預金を解約し始めた。
解約すると段ボール箱に入れて自宅のガレージへ。これを繰り返し、ガレージには巨額の現金が積み上げられることになった。