最新情報の地層 1999年1月以前
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近ごろ私は学習障害(LD)というものに興味を持っています。なぜ興味を持ったのかというと、私自身がかなりそれに該当することに気付いたのはもちろんですが(私の場合は認識よりも行動の方に顕著に出るタイプのようですが)それと別に、この学習障害やアスペルガー症候群のような脳の器質的障害が、それ自体は生きて行くのに何の必要もない文化というものを人類が産み出すに至った大きな動機の一つであると思っているからです。中でもさる電子掲示板(プライバシーの関係上、守秘義務があって、残念ながらどこなのかは具体的に明かせませんが)で繰り広げられた、30歳を過ぎてから学習障害(厳密には、に近いタイプの障害、と形容しなければならないが)を持つことを医師に宣告された女性と、学習障害の子どもを持つ親たちのの論争は極めてスリリングなもので、その内容はあらゆる立場から考察される必要があると感じました。
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最近上梓された平凡社選書『オーウェルとマザーグース』は民衆文化や博物誌の視点から論じた出色のオーウェル論です。私も以前から『1984年』が単なる全体主義の恐怖を告発した政治文学にとどまらない不思議な魅力をもった小説であることは常々気になっていました。この小説にも何度もなく残酷なシーンが登場しますが、どこかリアリズムとは一線を画したマザーグースやグリム童話や、あるいはカチカチ山の「婆くった爺」のような童話がかったムードが漂っているのですね。この『オーウェルとマザーグース』に収録されている表題作は、まさにマザーグースを始めとするイギリスの民衆で歌われてきた童謡のモチーフにいかに多くを負っているかを実証的に明らかにしていくことによって、同時に政治的童話としての『1984年』の魅力も明らかにしていく野心作です。ところで私は『1984年』を人形劇に脚色して上演してみたいと思っています。音楽は、もちろん、我らが同時代の政治的童謡の傑出した作り手にして歌い手である谷山浩子さんの手で。
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大日本愛国学生素人無線革命同盟・改(略称DPRK)を紹介いたします。何といってもこのサイトのおすすめは民間の研究による北朝鮮のマニアックな情報を集めた北朝鮮ウォッチング
〜人類北韓計画〜でしょう。チョソンの歌はカタカナ入りでハングルが読めなくても「あなたがいなければ祖国なし」や「社会主義守ろう」などの数々の北朝鮮の名曲をオリジナルの朝鮮語で歌うことができたりします。「社会主義守ろう」はかなりアップテンポなメロディに労働党のスローガンをのせた怪作で、日本のかつてのニューミュージックの影響が感じられます。この種の北朝鮮のプロパガンダ歌謡と日本や韓国の歌謡曲・ポップスの比較・研究は音楽と政治の接点としてぜひ行われるべきだと思います。あと、替え歌の研究室は究極の資本主義の爛熟の産物の一つであるエヴァンゲリオンと北朝鮮の組み合わせは本当にシュールです。よくよく考えればこの二つって距離的にそんなに離れて存在(?)していないんですよね。唐突ですが、私が金正日ならば2000年1月1日0時0分0秒前後に南に侵攻しますね。彼らのローテクがプラス要因に転じる格好のチャンスですから。最近のミサイル誤発射騒ぎといい、大丈夫なのかしら、韓国軍。
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最近テレビで流れているキャンペーンCM「タバコは20歳になってから」は本当に卑劣です。子どもたちにだけ高い道徳水準を求める偽善が露骨に感じられますね。好ましくない習慣はまず大人が率先してやめるのがスジなのであり、はっきりと一生吸わないことを呼びかけるべきでしょうが、その程度でも生ぬるいと思う私などは、もっと徹底した方法として、子供たちによる非煙化少年団の結成を文部省に真剣に提案しようと考えています。これは集団活動を通じた徹底的なタバコの害の啓蒙によって一世代全体の非煙化を推進するとともに、子どもたち自身の自主的な手による家族や地域住民や通行人の喫煙行為の監視・摘発によって地域全体の非煙化をめざす組織です。これからの青少年の健全育成のためにはぜひこのような組織こそ不可欠でしょう。
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日本特撮界のマジックナンバ、ウルトラセブン欠番12話「遊星より愛をこめて」のストーリや欠番への経緯など様々な情報を集めたサイト712mainを紹介します。そう、今日、新刊書店で入手可能なウルトラセブンに関する本ではほとんどの場合「この回は欠番とする」という一言で片づけられ、それ以上言及されることのないあの回についての情報です。そのために多分に伝説化されている面も多く、80年代中ごろ以降出回った海賊版ビデオに関する記事はほとんど現代の怪談でしょう。特に連続幼女殺人事件の犯人が所持していた12話の海賊版ビデオがたまたまTVで流れ、それが今日知られているバージョンよりずっとクリアな画像だったと語るくだりは本当にゾッとしました。また、この12話の扱いは単にマニアックなディテールに留まらず、ウルトラセブンの社会的な評価の試金石として見ることができ、その点、単なる作品論に留まらない、文芸評論で言えば読者論に相当する読み方で読んでもこのサイトは大変興味深いです。それにしても、この12話に関する作成者サイドの最大の誤算は月日が流れてウルトラセブンが「大人の鑑賞に耐える」作品に成り上がっていったことでしょうね。きっと当時の彼らは10年もすればみんな忘れ去っているガキのおもちゃ程度にしか考えていなかったのでしょう。
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私には何の関係もない話ですが、この12月1日でタバコが値上がりになるそうです。国家財政が潤って、しかも社会のため・本人の健康のため・それに何よりもタバコ嫌いの私のためになるなんて本当においしい話ですね。そういうことならばこれを機会にどんどん値上げしてどんどん国家財政の赤字を解消していってほしいと思います。喫煙家の方もこれを機会にタバコをやめられてはいかがでしょうか。どんなヘビースモーカーも生まれたときから吸っていたわけではないですし、吸わなくてもとりたてて死ぬことはありません。その証拠は何を隠そうこの私自身で、生まれてこのかた一本もタバコを吸ったことはありませんが、十分生きています。生きていくのに必要ないのならば、なるべく無いほうがいいですね(べつにタバコに限った話ではないですが)。それになによりも、タバコを止めると、まだタバコを吸っている他人を一生ヤニのニオイが骨身まで染みついて離れないタバコ奴隷とひそかに見下す楽しみも出てきます。タバコ無しで生きて行ける高貴な自由人か、それとも一生みじめなタバコ奴隷のままか、それはすべてあなたの選択次第です。
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あゝインターナショナル我らがもの、というわけで、共産主義運動の名曲「インターナショナル」の各国語バージョンや様々なアレンジを収録したインターナショナルを紹介します。と書くだけで、食わず嫌いする人もいると思いますが、これだけ聞いていて心が高揚しハッピーになれる曲を知らないなんて、人生において本当に大きな損をしています。気分が落ち込んで沈んだとき、このサイトに行ってみてください。毎朝、インターを入れずには出勤できない「インター廃人」の道があなたを待っていることでしょう。トロピカルな沖縄語バージョンがおすすめですが、全体的に少々重いのが難点ですが。ちなみに某国立大の総長まで勤められた西洋史の泰斗・A先生もこの曲が大のお気に入りで、学生(くずれ)主催のイベントの二次会で学生たちに歌わせては悦に入るというワルいくせを披露されていました。A先生もさすがにハズかしいらしく、後に歌わせたのはエンヤトットとごまかしていますが、歌った本人が書いているのですから間違いありません。
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サラリーマンの年に一度のセコい楽しみである生命保険料控除証明書を見ていたら「平成36年」という奇妙な文字列が飛び込んできました。計算すると、どうやら西暦2024年のことを指すらしいのですが、しかし西暦2024年が本当に平成36年になるかというと、これはまた別の問題ですよね。そこで私はあるクイズを思いついたので、皆さん考えてみてください。ただし思いついた私自身も答えはまだ出していないので悪しからず。まず一問目、いまから100年後の今日は元号でいうと年月日は何になるでしょうか? えっ、そんな遠い未来のことはわからないって、では、一ケタやさしくして10年後は? えっ、まだ難しいって、それでは思いっきりやさしくして、読者の皆さまがこれを読まれている当日の明後日は? まだまだ難しいでしょうね。なにしろ神様だけが答えを知っているのですから。
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倉島保美氏の日本語ライティングの世界を紹介します。報告書・マニュアル・論文などの実務のための文章の伝達性本位の機能的で、かつ誰でも実践できる書き方のメソッドが体系的に解説されています。でも、このサイトの試みが実務のための文章ではない文章、つまり作者のいうところの、小説やエッセイといった楽しみのための文章にとって無意味であるかというと、そうでもないでしょう。書道で言えば後者が草書ならば前者は楷書に相当します。そして楷書で修行を積んでこその草書なんですね。今から予言しておきますが、21世紀の文学は、このような機能性や伝達性を十分意識した「生活のための文学」が重要なポジションを占めることでしょう。えっ、そんなのは文学を生産性の原理に売り渡すようなものだって? オジサン頭が固いですよ。生産性向上のためならばよいことだって許されるのです。
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仕事で2000年問題のサイトを検索していたら興味深い論文が出てきたので紹介します。アメリカのキリスト教経済学者であるゲイリー・ノース氏が書いた西暦2000年問題というミもフタもないタイトルのものですが、黙示録的情熱が感じられてなかなか迫力ある文章です。ヨーロッパ・キリスト教文明にとって、2000年問題が単なる技術的問題に留まらない重要な精神的意味を持つことをうかがわせるものさえあります。そういえば、2000年問題のそもそもの発端になったあの西暦の上二桁の省略も、一般にはもっぱら単なるプログラマの見通しののなさか、さもなければメモリ・ハードディスクがかつて高価だったという経済的視点から説明されていますが、私たちは、そろそろ錯誤にこそ無意識が現れるという、あのフロイトの有名な教えから見直してみる必要があるのではないでしょうか。
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Cyber word User Associationのサイバーワード読本へようこそを紹介します。サイバーワードは日本語の国際化とコンピュータネットワークで使用することを念頭においた斬新な日本語のローマ字による表記体系です。あの漢字の野放図なまでの表現力の豊かさの前に判断停止に陥り、一度でも使われた漢字なら何でもコンピュータで入力できるようにしろ、と叫んでいる文学者たちよりもはるかに前向きな日本語とコンピュータとの関係を探ろうとしていることで大いに好感が持てます。ただ連絡先不明なため未承諾リンクとなっておりますので、もし本サイトをご覧になっていたならばご一報いただければ幸いです。
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及川三晶氏のかずあきのホームページを紹介します。BCL(海外放送聴取)に関する情報をメインに扱ったサイトで、What's
is BCLなど初心者むけの情報も充実しています。私も、小学5年生から中高校生時代を通じて、かなりBCLにはまっていたのでBCL関連のサイトは当サイトでは原則としていちおしです。もし、その種のサイトを運用されておられる方で本ページをご覧になられてましたならばメールを下さい。できる限りリンクいたします。BCLという趣味が単にアナクロで根暗な趣味として忘れ去られるのはもったいないのではないでしょうか。海外放送を毎日顔を洗うように海外放送を聞く人間が増えることは、海外旅行者が増えることより何千倍も大切なことだと思いますし、電波の越境性に比べたらインターネットのそれは極く脆弱なものなのです。北朝鮮の現政権がかつての東欧のようにラジオの電波で倒れることはあったとしても、インターネットで倒れることはまずないでしょう。
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最近、私も仕事で2000年問題にコミットするようになり、調査のためその手のサイトを見てまわってますが、大型を開発してなくて比較的事態が深刻ではないためか、「2000」という数字を繰り返し見ているうちに反動で2000年1月1日が0時0分0秒が楽しみになってしまいます。つい「もう、いくつ寝ると2000年♪」と小声で歌いたくなってしまうほどです……すいません、まだ学生気分が抜けなくて。でも、この種のある日を境にプログラムが動かなくなる問題をミレニアム(千年王国)問題とよぶそうですし……。あと、同じようなミレニアム問題で2038年問題というもっと恐ろしい問題が存在することも知りました。これは今日使われている多くのコンピュータが日本時間2038年1月19日午後12時14分8秒になるとWin98、じゃなかった暴走・ハングアップするというものです。これはプログラムの修正で済むという生やさしい問題でなく、今日使われているハード・OSを総取っかえしなければならないらしいですから深刻さは2000年問題の比ではありません。でも、もっと恐ろしいのはなおその時点でプログラマで現役な自分の姿を想像することです(ちなみに私は64年、おっと1964年生まれ)。あと日本時間2038年1月19日午後12時14分8秒に心臓が止まる(脳死も可)というのもかっこいい人生の終わり方かもしれません。などということを書いていると、案外その日その時間は若いもんに混じって秋葉原駅前の時計の前でカウントダウンしているかもしれませんが。
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JH0MAUのコールサインでアマチュア無線局をこのたび開局しました。事情に詳しい人ならば、なぜ今どきそんなコールサインがおりたのか不思議に思われるかもしれませんが(思わないか)これは今から20年前に新潟の実家に住んでいた頃に一度とったものを申請したわけです(関東や関西や東海はそうはいかないが)。今は川崎市に住んでいるので、今は単純に申請すると7J1なんたらとか7K1なんたらといった数字の7で始まるコールサインがおりるのですが(コールサインの最初の3文字は国と地域を表し、たとえばJH0は日本の信越電波管理局の管轄地域にある局を意味する)日本のアマチュア無線局ならばJで始まるコールサインが欲しいものです。空でお目にかかったらぜひ声をかけてください。それにしても、近ごろ街のビープ音がモールス符号に反射的にきこえるようになりつつある私は廃人が近いようです。
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大橋豊氏の川井憲次Libraryを紹介します。川井憲次といってもすぐにピンとくる人は少ないと思いますが、いわゆる劇伴作曲家として有名で、とりわけ押井守のアニメ作品においては宮崎駿のアニメ作品における久石譲のポジションにあるといっていい人です。パトレイバーの劇伴などたくさん作っていますね。ただ川井憲次の場合、それだけに留まらないのは、その作品が他のテレビ番組でも流用されることでも有名で、「笑っていいとも」でもよく使われていますし、地下鉄サリン事件前後のオウム報道華やかりし頃はこの人の曲が一日中流れていました。オウムとパトレイバーというあまりにはまり過ぎた取り合わせに私などはひそかに苦笑したものです。そのあたりは、このサイトの運営者も心得たもので、そのようなかたちで参照される曲の頻度について調べようとしています。結果はまだ出ていませんが、けっこう興味深いものになるかもしれません。
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初の中島みゆきの公式サイトでじなみがこのたび公開されました。この手のサイトには珍しく(かな?)会員制の有料コンテンツですが、その中でも見逃せないのは今や伝説となったオールナイトニッポンの再現でしょう。80年代初めに高校生時代を送った私にとって中島みゆきとは、暗い歌とオールナイトニッポンのはしゃぎっぷりが1セットの人格であることであの時代のスターであった人のような気がして仕方ありません。ちなみに有料コンテンツの部分もしばらくは無料のようです。
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元きょん☆あMultimediaLabsを紹介します。Windows95/98でハングルを扱うノウハウや韓国ラジオ・TVのインターネット放送に関する情報が豊富です。中でも、おすすめなのは韓国のなつかCMを収録したRealTheater(RealAudio5.0以上必須)でしょう。ここで紹介されているピングレのモナカアイスクリームのCMソングを20年ほど前のタモリのオールナイトニッポンで聞いたときのショックはいまだに忘れられません。実は告白すると、私が、当時マスコミではもっぱら恐くて貧しくてキーセンがいる国として報道されていた韓国に興味を持つようになったのも、このCMソングを聞いたためです。そうしたら韓国はマスコミでは報じられることのない高度経済成長の真っ只中だったわけですね。
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最近Sapio誌でも紹介された君が代は新潟県(とくに長岡市を中心とする中越地方)ではそうめんのブランドとして今日でもメジャーです。女性コーラスで流れる「水と空気とそうめんのふるさと越後/君が代そうめん」のCMソングは新潟県民なら知らない人はいないですし、私の生まれた町にはかつて「君が春」なるそうめんのフェイクブランドまでありました。その勢いは、かつて、中越地方では、戦争といったら日清日露じゃなくて戊辰戦争、君が代といったらそうめん、といわれるほどだったそうです(この一文のみウソ)。
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君が代とくれば、日の丸がワンセットになるものですが、私は日の丸のデザインは結構好きです。特に風にはためくときの日の丸は単に正面から見たときのことしか考えてない他の多くの国旗にはない独自の美というのがあると思います。でも、驚くべきことに日の丸は特定の誰かが考えてデザインしたのではないのですね。民間が以前より慣習的に国旗として使っていたのを、江戸幕府が開国時に公認し、それを明治政府が継承しただけなのであって、イデオロギーとも政治とも直接無縁な、網野善彦のいうところの日本社会の旗なのです。それを、単に明治政府が一方的に押しつけただけの君が代とワンセットにして軍国主義の象徴と決めつけるというのは歴史に対するセンスがあまりにもないと思います。しかも、歴史といえば、戊辰戦争の奥羽列藩同盟の軍旗だったという信じられない過去まで日の丸は持っているのです。アメリカならば南軍の旗が国旗になっているようなものですよ。そういう複雑な歴史を含めて日の丸は好きですね。ちなみにW杯で日本が一勝もできなかったのはきっと君が代で萎えたからだと門外漢の私は思っています。
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韓国ラジオの世界に感化されて、最近、私も韓国ラジオ局のリアルオーディオ放送に凝っています。BGM代わりに一晩中かけっぱなしにしておく日も珍しくありません。ところで、韓国ラジオ局は午前4時55分になると決まって男女コーラスによる国歌「愛国歌」が流れますが、そのたびにメロディの美しさに眠気も忘れて思わず聞き入ってしまいます。そして、こんな美しい曲を自国の国歌として歌える国民は幸せだな、と、今日の経済の困難さも、過去の戦争の悲惨さも忘れて、ついしみじみと思ってしまいます。韓国の「愛国歌」は、イスラエルの「希望」、そしてフランスの「ラ・マルセイエーズ」と並ぶ世界三大国歌だとさえ私は思っています。それに引き換え、この国の「君が代」は自分の国の国歌だと思うとユーウツな気分になるものがあります。べつに日本軍国主義や天皇制がどうのこうのじゃなくて、純粋に辛気くさくてかび臭くて、聞いていて心が寒々するメロディだからですね。先の三つに限らず、よい国歌というのはどこか一つの国家としてまとまっていこうとする意志の力が感じられるものですが、「君が代」のメロディではどんな意志も萎えてしまいそうです。しかも歌詞も「富士山」と「桜」という、日本の国歌としては欠くことのできないはずの二大キーワードが含まれていないという致命的な欠点を抱えています。と批判ばかりしていては建設的ではないので、新しい日本国国歌の構想ですが、歌詞はともかく、メロディは何もオリジナルにこだわる必要はなく、軍歌の花道で紹介されている歩兵の本領などのメロディがよいと思っています。この曲はもともとは寮歌として作られたものですが、軍歌や労働歌などいろいろな立場からいろいろな歌詞を付けて歌われてきた経緯からも国歌としてふさわしいものがあると思っています。あと明和電機作詞作曲の国歌というのもいいかもしれません。
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あんた、アカァ?というわけで、今どきキッチュなアカ叩きサイトを紹介します。本サイト初の作者未承諾リンクなので(たぶん)名前は伏せさせていただきました。べつにこのサイトに書かれているそれぞれの事実や判断が常に誤っているとはいいませんが、アカという古式ゆかしい言葉で包括的に叩いているところがキッチュです。なんかガ○ナ○クスの前身ダイコンフィルムが80年代に作った怪作愛国戦隊大日本の90年代とも呼びたくなるところまでイッてます。ちなみに私も新人類(笑)ですからアカもアカ叩きもお笑いの対象としては等価ですね。ただアカの高校(「赤旗」が職員室のあちこちにあった)と大学を出て、アカい人の本をだいぶ読んで影響受けてしまった以上、アカのお仲間に加えていただいても仕方ありませんが。
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Wonseungi氏の韓国ラジオの世界を紹介します。名前のとおり、熱心なファンによって作られた韓国のラジオ番組を紹介するサイトです。その昔、中学生時代に私も一時夢中になった、日本のラジオ放送と雰囲気が似ているようでどこかズレている独特のフシギ感覚がページ中にあふれています。もちろん、周波数や放送時間やRealAudioのURLなど実際に聞くためのノウハウも満載です。
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腹巻猫氏の劇伴倶楽部を紹介します。劇伴というのはテレビや映画の映像の背後に流れることを前提として作られた音楽のことですが、このサイトではこの劇伴の知られざる名作や巨匠が紹介されています。音楽というと、とかく正面向かって聞くようなものを思い浮かべがちですが、好むと好まざると耳に飛び込んできて世界の見え方を規定してしまう、そんな音楽のもう一つの恐ろしい力を再認識させられるサイトです。ところで、なぜニュースやワイドショーでパトレイバーの劇伴(川井憲次という人が作っている)がなぜあんなに使われるでせうか。
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菅野洋亘氏の乙女チック友の会を紹介します。一言で言ってしまえば、女性的趣味に純粋に心引かれる男性を擁護することを目的とした内容ですが、いわゆるジェンダーとセックスの不一致ではなくて、むしろ、そのような主張を説けば説くほど、扱っている題材とはまったく無関係に、文章もユーモアの質も男性によって書かれていることを強く感じずにはいられないものになっていくという逆説がこのサイトの愉快なところです。中でも今月のミッション・インポシブルは屈辱をも積極的に男子の心胆を鍛える機会としようとする求道者的・サムライ的な精神さえ感じられます。どうやらジェンダーの問題は「らしさ」から解放されればみんなラクになるのに、というのだけでは片づくものではなさそうですね。なお、このたびURLがhttp://www.tokyo-bay.or.jp/~kan-chan/otometic/に変更になりました。ブックマークに登録されている方は変更を。
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飯田浩史氏のI. K. Home Pageを紹介します。光合成の研究者が運営されているサイトで、理系文系のハイブリッドと言えば、なんかウチのノリに似ているみたいですが、高分子科学からドイツ表現主義・クラシックまでともっとハイブローです。
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Macska氏のネット時代のPublic
Enemy を紹介します。大げさなタイトルに見えますが、決してタイトルに誇張はありません。ネットワークマルチやメール爆弾などネットワーク社会が抱えるさまざまな問題が取り上げられています。中でも、スパム問題について日本語サイトでおそらくもっとも充実していると思われるスパム・インフォメーションページは必読です。スパムというのは企業や個人がDMとして一度に大量の電子メールで送信されたりニュースグループへの投稿が行われたりすることを指し、米国では受け取る側の接続料やネットワーク全体の負荷が無視できない量に達している一方で、それを専門に請け負う企業が存在していて、重大な問題になっているらしいです。
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村上真雄氏のアスペルガーの館を紹介します。アスペルガー症候群をめぐるさまざまなポップな考察および自分自身の経験が書かれています。アスペルガー症候群とは一言で言ってしまえば器質的な原因でおきる知的発達障害の見られない自閉症(自分に引きこもりがちで誰とも口をきかない、といった通常使われる意味とのそれとはまるで違うので注意!)の一種ですが、その症状のフィーリングを具体的につかむにはあなたもアスペルガー症候群を見ましょう、というか、この駄文の進行上ぜひ見てください(笑)。自分はひとまず棚に上げても、こういう人って周りに何人かは心当たりがあるでしょう。中でも、本をよく読んでいるとか、たくさんものを知っているとか、いつも難しいことを考えているとかいった、いわゆる知的な関心を持っている人に該当するケースが多いことと思います。アスペルガー症候群は300人に1人は見られるそうですが、決して少なくない一定の割合で存在するこのような人々の生きづらさへの救いであることが、文化というやっかいなもののもっとも重要な存在理由の一つなのではないのでしょうか。もちろん救いであることによって文化全体がインスパイアされることも無視してはいけません。ただ、ACのように「私もアスペルガーだった」と告白することが流行するのだけは悪趣味だと思います。
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南和高氏のみなみワンダーランドを紹介します。このサイトではマッチラベル・しおり・プロレスといろいろなコレクションが紹介されていますが、やっぱり見逃せないのは切手でしょう。旧ソ連の崩壊後の中央政府の混乱の渦中で発行されたCIS諸国の地方切手を紹介するふぃらてぃっく・ふぁんたじーと、中国の文化大革命中に発行された切手とその使用例を紹介する中国文化大革命期の郵便は現代史のダークゾーンに踏み込んでいることもあって、読んでいて知的興奮を覚えずにはいられません。
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斉藤直子氏のNG!−ナガオカグレイトを紹介します。はっきり言って内容は長岡市周辺のどローカルで、徹底的な地元指向のサイトと言えば言えることでしょう。でも、ただの地域紹介物と違うのは、単に題材だけでなく、ギャグのセンスまでもがとても越後的なことです。越後的ギャグの特徴とも言うべき自虐性とイヤミと皮肉がまんべんなく盛り込まれていて、関西でも関東でもない独特の雰囲気を作り出しています。そのあまりのローカルさのために他の土地の人がどの程度着いていけるかわかりませんが(私は大笑いしましたが)ディープ越後のムードを堪能してもらえることだけは保証します。
ところでこのサイトのホームページの先頭に出てくる"Even if you know
nothing about this smalltown, everything'sgonna be alright. NAGAOKA is
not so important city in Japan. BUT,WECANNOT HAVE ANOTHER HOMETOWN."という一文はなんか好きですね。"Japan"を"World"に、"NAGAOKA"を"JAPAN"に、"HOMETOWN"を"HOMELAND"にそれぞれ置き換えてみればわかるように教科書問題で歴史と愛国心の問題をリンクさせるという陰険なことをやってしまった連中に、このホームページの作者の爪のアカでも煎じて飲ませるべきでしょう。愛国心というのは本来、個々がその国に生まれ育ち生活しているという具体的な事実から出発から出発すべきなのであって、過去の歴史に左右されるべきものではないのです。南京大虐殺や従軍慰安婦の評価に左右されるような、動作条件に制限付きのバグだらけの愛国心など犬に食われてしまえばよいと思います。
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川上幸男氏の谷山浩子のオールナイトニッポンですのよ!を紹介いたします。深夜3時という時間帯で初めて聴取率0.1%の壁をやぶった奇跡の番組がたいへん手際良く再現されています。私もこの番組を聞いて浩子さんのファンになったくちの人間ですが、最初はなんかアタマのねじが数本吹っ飛んでいるようなカン高い声のねーちゃんがやたらキャピキャピはしゃぎまくっているな、と小馬鹿にしながら(でも、おもしろかった!)聞いていたものです。でも、そうして聞いているうちに、しだいに番組の終わりの方にある、浩子さんが静かに自分の思ったことを語り、自分の曲をかけるコーナーの方に引き込まれていきました。それまでラジオの深夜放送はさんざん聞きましたが、どんなに面白おかしい放送をやっているパーソナリティでも、シリアスなことを喋らせると通俗的な人生論かクサいメッセージになってがっかりするのが普通な中で(当たり前のことだが)浩子さんのトークはそれまで聞いたことのないインテリジェンスを感じさせる内容で画期的であったことをおぼえています。ところでこのサイトを見て少女民俗学の大塚英志氏が今はなき徳間書店の『少年キャプテン』の一編集者として1985年8月22日にこの番組に出演しているのを知り、ちょっとびっくりしました。名字しか出ていませんが、あの未完のSF大作「強殖装甲ガイバー」の高屋良樹氏や白倉由美氏とともに出演しているところからして、大塚英志氏と判断して間違いないでしょう。
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私も本業の方で開発に参加したネットワーク対戦ゲームマルチプレイヤーバトルテックが富士通よりリリースされました。早い話がインターネットを通じてロボット同士がレーザー光線やミサイルを撃ち合って戦争するゲームです。皆さんどうぞお試しください。
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小川寛大氏の軍歌の花道を紹介します。古き良き日本の軍歌を歌詞とともに紹介したサイトです。さらにMIDIプラグインをブラウザが組み込まれていれば。メロディも楽しむことができます。この中で私のお気に入りは(といっても他には超有名な二〜三曲しか知りませんが)軍歌というカテゴリからは外れますが日本右翼の「インターナショナル」とも言うべき「青年日本の歌」(俗称「昭和維新の歌」)で、あの黒い車が流して走っているのを耳にするたびについ歌いたくなってしまいます。三国分割によって消滅したポーランドの運命を詠嘆した「波蘭懐古」なんかもレパートリにしてみたいです。ちなみに、メールによれば作者の一押しは「抜刀隊の歌」らしいです。この歌、確かに歌詞も曲も勇壮でよいのですが、じっくりと歌詞を読むと新潟生まれの私には妙にひっかかるものなんですよね(西南戦争らしいけど)。
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人民K氏の国際共産趣味ネットを紹介します。以前、共産趣味のサイトとしてマルチメディア共産趣味者連合を取り上げたことがありますが、マル共連の方が国内の戦後の新左翼運動の系統を紹介した内容であるのに対して、こちらの方は海外の共産圏を歴史学的視点で見た内容になっておりロシア革命の干渉戦争中にシベリアに存続した極東共和国の人民革命軍の軍装など興味深い記事が読めます(ちなみにこのサイトとマル共連とは直接の関係はなく、「共産趣味」という字面の一致も偶然です)。中でもおすすめなのはこのサイトからリンクをたどっていける共産主義運動の名曲「インターナショナル」のページでしょう。このページからは合唱入り演奏のWAV形式やRA形式の音声ファイルもダウンロードでき、私などは最近毎朝一回は聞いています。どんなに落ち込んだときも、聞けば気分が高揚すること請け合いです。
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世の中にはいろいろなことを研究している人がいるもので、このホームページのマスコットにしてアシスタントである十姉妹の歌の文法を研究している千葉大の岡ノ谷和夫教授の神経行動学のホームページを紹介します。このホームページによれば、人間の言語以外に文法構造が確認されたのは十姉妹が初めてだそうです。人間と異生物との言語的対話といえばチンパンジーのアイちゃんが有名ですが、それが種としての自発的な必然性から生まれたものでない以上、私たち人間の使う言語とは決定的に異なると思います。その点、十姉妹の歌の文法はそれが本当にあるならば間違いなく自発的に生まれたものですから、初めて人間の言語の親戚といえるものが発見されたことになるわけですね。いつの日か、私たちが鳥の名前を知る日がくるのでしょうか。ちなみにこのサイトは毒入りブラウザInternetExplolerでご覧になることをおすすめします。
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国内外の放送局関連の情報を扱ったサイトを二つ紹介します。
一つは藤谷研一氏のRadio
Station Web page Guideで、国内外の放送のいろいろな情報やリンクが紹介されています。このサイトのお薦めはやはり赤林隆仁氏編集の月刊短波のページでしょう。オリジナルはPC−VANのSIG『BCL/海外放送リスニング』に毎月発表される国内外の放送の動静を扱った同名の記事をアップロードしたものですが、92年からのバックナンバーが掲載されていて、まずそのボリュームにまず圧倒されることうけあいです。普通、こういう情報は時間ともに気の抜けたビールになっていくものですが、これだけ蓄積があると、通して読むと冷戦終結後のここ5年ぐらいの世界の動きが手に取るようにわかってとても面白いです。
もう一つは山下透氏のアジア放送研究会です。こちらはアジアの放送局に限定したきめの細かい内容が売り物で、各放送局の開始部分をリアルオーディオで聞くことができます。でも、特におすすめなのは中国地下放送動向分析でしょう。地下放送というのは反体制グループの主張や敵対国の情報混乱を意図したブラックプロパガンダを流す目的でしばしば登場する非公式局のことで、このページによると中国でも文化大革命後にいくつか現れたそうです。ただ、驚くべきことにその内容の主張の違いにかかわらず、1〜2の例外を除いて同じ送信機で送信されていたことが方向探知や周波数で分かっているそうです。たとえば、反毛沢東派と毛沢東派が同じ送信機で送信されてという具合ですね。しかも、それらの送信元は台湾説・旧ソ連説などいろいろあって定説はないそうです。アジアの歴史って暗いですね。ちなみに、1950年代の日本共産党の非合法時代に中国から日本の共産化をめざした「自由日本放送」というのがあったそうです。
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ピピルマ・ピピルマ・プリリンパ!パパレホ・パパレホ・ドリンミンパ!というわけで、82年から83年にかけてテレビ東京で放映された、伝説の魔女っ子アニメ「魔法のプリンセス・ミンキーモモ」を紹介した、宝田真一氏のミンキーモモのホームページを紹介します。むかしむかし、まだ幼女連続殺人事件もオウムもはるか未来の話だった頃に私たちが見た、思いっきりハッピーで能天気な一つの夢のかたちです。でも、結局ストーリがヒロインの大きな挫折で終わるのは、夢が悪夢で終わるその後の一連のできごとを予感していたからでしょうか。だからといって、夢を見ない凡庸な時代の方が健全で優れているという判断も正しいとは思えません。というのも、結局のところ、人は夢を見なければ鏡を見ることになるからです。つまり凡庸な時代は先立つより非凡な時代の文化的模倣であることを免れ得ないということですね(「終わりなき日常」という名の向かい合う鏡!)。それでも夢も鏡も否定するのは、沖縄があの地政学的位置で一切の軍備を拒否するのと同じようなものでしょう。
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井浦伊知郎氏のようこそアルバニア語の世界へを紹介します。最新のアルバニア情勢や現代アルバニアを代表する作家イスマイル・カダレの小説の翻訳やアルバニア語学習情報など本当に盛り沢山の内容です。ところでアルバニア人というと近代エジプトの祖ムハンマド・アリーやトルコ共和国の建国者ケマル・アタテュルクなど近代中東でのコスモポリタン的活躍が目立ちますが、現代アルバニアが生んだコスモポリタンというとやはりマザー・テレサでしょう。ほとんど無国籍な活躍が目立ってしまうマザー・テレサですが、それが取り上げられれば取り上げられるほど、この人がアルバニア人であることの意味を考えてみたくなります。ちなみに共産政権崩壊後のアルバニアでは、まるでイギリスでのエリザベス女王のように普通切手の各額面の図案としてマザー・テレサの肖像が描かれています。
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70年代後半から80年代の始めにかけてラジオマニアから熱狂的な支持を受けたカルト女性DJの大橋照子さんの恐らく日本初の専門サイト大橋照子のGANG
PARK WWW SITEがとうとう登場しました。この人は私にとっても中高生時代のアイドルで、「永久保存版」にも33号と27号で当時の回想を書いています。ところで、こうして70年代前半に自分が支持していた人の文章を読んでふと思ったことですが、80年代以前に自分が何を考えどう感じていたかを思い返してみるのは、単に懐古趣味だけに留まらないアクチュアルな意味があるのではないでしょうか。まだCDもパソコンもファミコンも携帯電話も街になく、しかも、それらがなしに日々がやり過ごせた時代の記憶を保持し続けることは一つの希望のように思えて仕方がありません。でも、それから後に生まれた人はどうすればいいのかと聞かれても答えようはありませんが。
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郵趣サービス社のホームページを紹介します。この会社は世界中で発行された切手を輸入して通信販売している、おそらく日本最大規模の会社ですが、その中でもおすすめは、ここが運営している、東京・目白にある「世界の切手ショウルーム」でしょう。数ヶ月の間に発行された何百〜何千枚もの世界中の最新の切手が展示即売されているのを見ることができます。私は今日では切手こそ集めていませんが(小学生のころ集めていた)ここは大変気に入っていて一ヶ月に一度は訪れます。たぶん、、世界中にこれだけの国があって、これだけの言語があって、これだけの文字があって、そして、これだけいろいろな人々が住んでいるというようなことを一望のもとに俯瞰させてくれることにかけて、この「世界の切手ショウルーム」を上回る場所は国内にはそうはないと思います。でも、そのカラフルな外観と裏腹に、そうして集められた切手の一つ一つからは、どうしても世界をそれほどまでに多様たらしめずにはいられないドロドロとした人間の業というべきものが漂って来るのを感じないわけには行きません。切手がネクラな趣味だとされるのもそれなりの理由がある話です。でも、そういう人間の業にコミットする側面もあるからこそ私は切手収集というのは趣味の王様だと思うのですが。
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かざみどり氏のすずめしんぶんを紹介します。名前の示すとおりスズメについての読者からの観察記録の投稿で構成されたミニコミ紙のWEB版です。カメラや双眼鏡などを持って遠い異国の新奇なものを追いかけるのでもなければ、ペットとして手元に置いてべったりと溺愛するのでもなく、スズメという本当に身近な対象に対して観察に徹するその微妙で繊細な距離感覚こそ、このサイトの特筆すべきところでしょう。そのような感覚によってこそ、ただの情報でなく、自分自身を含む具体的な世界との関係の認識の枠組みとしてのエコロジーが初めて姿を現れるはずなのです。その点において唐沢孝一氏の都市鳥研究(中公新書『スズメのお宿は街のなか』)なども注目されるべきだと思います。
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銀行趣味、原子力趣味、少女趣味の次は共産趣味というわけで、マルチメディア共産趣味者連合(略称マル共連)のホームページを紹介します。マル共連は「新左翼」全般にわたって興味を覚え、趣味的、ヤジ馬的に研究・考察する愛好者団体ということですが、複雑怪奇な新左翼の歴史を大変手際良くまとめられていて分かりやすいです。なんだかんだ言っても新左翼は戦後日本での主要な暴力装置として機能したことは疑いようもない事実なので、その歴史は教養として知っておいても損はないでしょう。また、今日に至るまで白ヘル・角材・白衣の人がご存命のなかでキャンパスライフを送る学生さんには何らかの現世的御利益があるかも知れません。さあ、このホームページを読んでキミも立派な共産趣味者になろう!
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現存する中で世界最古の宗教であるゾロアスター教の再興と日本布教に日夜奮闘する、筋田秀樹氏の日本ゾロアスター教団のホームページが今回新たに、宇宙の最高神アフラ・マズダ−(わかりやすく言えばゾロアスター教の主神)を信じる女子大生・OL中心の、明るくて楽しい集いである「ゾロアスターシスターズ」(笑)と、女子高校生が対象の「ゾロ猫歌劇団」(笑^2)、そしてアフラ・マズダ−を信仰する青少年たち中心の若き親衛隊である「ゾロアスタ−突撃隊」(略称ZSA=ゼットエスア−)(爆笑)のメンバーを募集することになりました。「ゾロアスタ−突撃隊」は有事に備えた、合法的な軍事訓練なども予定しているそうです^_^)。詳しくはこのホームページもしくは電話020−20−90351まで
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宮島 理氏の構造鳥瞰を紹介します。宮台真司・香山リカ両氏をはじめとする「三十代知識人」批判はいよいよ始まるべきものが始まったという点で大いに注目に値するものだと思います。
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Remenber Hero
UltraSevenを紹介します。12話を除くウルトラセブンのすべての回のタイトルとエピソードが宇宙人・怪獣の豊富なイラスト入りで紹介されている大変な力作です。あのカッコいい各回のタイトルが画面上にずらりと並ぶだけでもうたまらないという30前後の人はきっと多いことでしょう。
何を隠そう私自身もその一人で、「ラジオの子」を自称する私でも、もっとも影響を受けたテレビ番組は?と聞かれて真っ先にウルトラセブンの名を挙げざるをえないのは否めません。もちろん子供のころにテレビ番組を見て衝撃を受けるという経験自体は珍しいものではありませんが、子供の頃ほしがった駄菓子も大人になって食べてまずいと思うように、ふつうトシをとっていけば「笑いごと」として頭の中からクリアされて/していくものですよね。でもウルトラセブンは私にとっては決してそういう駄菓子ではありませんでした。トシをとっていけばいくほど、自分がいかにその深い影響を被っているか気付かずにいられないような特別な番組なのです。
そのようなことを言っているのはべつに私だけでなくて、たとえばノンマルトの使者のストーリーに衝撃を受けた、といった話はよく読み聞きするところです。もっとも私の場合、リアルタイムで見たのはせいぜい3〜4歳ですから、そんな言葉のレベルでの意味など理解できるわけがなく、むしろビジュアルとして直接心の中に入り込んでいったというのが正直なところでしょう。
でも、今日、あらためてウルトラセブンを見て驚かされるのは、宇宙人やウルトラ警備隊の兵器のモダンアートしてのレベルの高さです。感動を越えて、30年も前に、よくもこれだけ都会的・無機的・非人格的な美学で一貫した映像を毎週日本の隅々までに流したものだと呆れずにはいられません。たぶん当時の日本中のどんなものとも美学的に隔絶していたことでしょう(白土三平や寺山修司や赤塚不ニ夫が若者たちの神々であった時代ですよ)。これを怪獣プロレスにかこつけて何も知らない子供たちに見させたのはほとんど犯罪的行為ではないでしょうか。ダリや、あるいはウルトラマンのブルトンやダダといった怪獣の名前も制作者サイドがいかに確信犯であったかということをはっきり証し立てています。そのせいか、大人になってロシア構成主義やイタリア未来派やドイツ表現主義の作品を見て感動することがあっても、子供のころ見たウルトラセブンの美学に収束していきそうで恥ずかしくて素直に感動しきれません。
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名前のとおり兄弟で作成・運営されているStone
Circle Brothersを紹介します。作者が現在在住されている新潟県長岡市の紹介が中心です。実をいうと、長岡市は私の生まれた新潟県見附市のとなりで、物理的に出生したのも、親とデパートに買い物に行ってお子様ランチを食べたのも、卒業した高校もみんなこの街ですから、ほとんど地元です。おまけに作者とは直接の面識こそありませんが、ほぼ同世代なので、経験的にもかなりオーバーラップしています。そういう内容だと正直いって客観的な態度が取りにくいのですが、ただ一つ確信をもって断言できるのは作者の文章力の高さでしょう。特に60〜70年代の失われた長岡市の風景を回想する一連のアンニュイなエッセイ集失われた時を求めて〜(長岡版)はおすすめです。長岡市のような地方の小都市では、古いものの破壊はひとたび行われれば小さい分だけ東京なんかとは比べものにならないほど徹底して行われるものですが、作者はそうして根こそぎにされてしまったマイナーな風景を細部にわたって思い起こし描き出すことで、いったいその間に何が失われたかを明らかにしています。そして、それらはたぶん同時代の日本全国の多くの地方の小都市においても典型的に失われていったものでしょう。
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田原博子氏の竹田青嗣著作刊行リストを紹介します。竹田青嗣氏の著作の新刊は書店でよく見かけるので、以前から多産な人だなと思っていましたが、1986年から数えてもう147冊も著書が出ているのですね。最近西研著作刊行リストも加わりました。同じ作者によるぐーたら散歩もなんかおかしいです。でも、このサイトで見逃せないのはぐーたらりんくでしょう。はっきり言って、このリンク集のくだらなさは絶品です。わざわざ作者がまじめりんくと分けたのも、このケースならば納得するほかありません。
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キッテ・コムを紹介します。オンラインで日本においてこれまで発行された郵便切手がキーワードで検索できる画期的なサイトです。といっても、そんなサイトは収集家以外には何の意味があるのかと思う人も多いかもしれませんが、実は郵便切手は近代国家が考案したもっとも不思議な呪物なのです。郵便制度が生まれ世界で初めて切手が発行されてから150年以上も過ぎ、しかも、その後さまざまなメディアが登場したのにかかわらず、国家にとってのその発行主体であることの象徴的意味が今日にいたるまで失われていないのは驚くべきことでしょう。最近の例でも、中国は返還後も香港で女王の肖像が入った切手が使われることを認めませんでした。また、多くのCIS諸国も分離独立時にまず旧ソ連の切手に国名を加刷することで独立をアピールしようとしたのです。このように郵便切手は近代国家のありようを忠実に映し出す精緻な鏡なのですが、大きな書店でも歴史や地域事情の棚に切手関連の書籍が置いてあったのは、まず見たことがありません。でも、いずれ切手のカタログや研究書を純粋に歴史叙述の一バリエーションとして読むことを手引きする解説書が上梓されるべきだと私は思いますね、岩波新書や中公新書あたりで『教養としての郵趣』といったタイトルで。
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田原洋朗氏のpage of TUVAを紹介します。トゥバは現在トゥバ共和国としてロシア連邦に属しているモンゴルの北西部国境沿いにあり、ほとんどが草原といっていい地域です。住民はチュルク系の言語を話しますが、文化的にはモンゴルの影響が強くてラマ教を信仰し、主に遊牧生活を送っています。ですから、このホームページに掲載されているトゥバの写真も遊牧民のテントやどこまでも広がる草原やそこで開かれる相撲といった本当に風の音だけが聞こえてきそうな風景ばかりです。
でも、トゥバで忘れることができないのは、かつて二つの大戦間にこの地域がタンヌ・トゥバ人民共和国として「独立」していたことでしょう。この地域は20世紀初頭までは清朝の領土でしたが、ロシア革命とそれに続く内戦やモンゴル独立など、この地域を巻き込んだ政治的混乱に便乗して21年にボルシェヴィキによって分離独立させられたのです。その後、国際的な認知を得ないまま旧ソ連の植民地と言ってよい状態で存続したあげく、44年に旧ソ連に併合されました。早い話が国家として独立していたというより、体よく領土を奪取するための手続き以上の何ものでなかったような国ですね。おまけに交通も不便で、入国も極めて制限されていたために、奇書『トゥバ紀行』(岩波文庫)を残したフルヒェンを唯一の例外として、旧ソ連やモンゴルの党官僚や軍人以外にその短い独立期間中に誰も入国できた人はいませんでした。そんな国の名前が世界を知られるようになったきっかけが実はなんと郵便切手なのです。当時の人口が数万程度で文盲率も50%を越えていたにかかわらず、菱形や三角形のイレギュラーなかたちに派手な図案(どのくらい派手かというと、有史以来今日に至るまで一度も敷かれたことのない鉄道まで走らせているほど派手だ)で次々と発行されたその切手の怪しさは、誰も知らない行ったこともない国として世界中の多くの人にトゥバの名を知らしめることになりました。私も父の切手コレクションの中で初めてトゥバの名を目にし、必死になって地図でその所在地を探しまわったくちです。でも、この神秘の国の風景がこうして鮮やかな写真で目にすることができるなんて本当にインターネットって便利ですね。
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Shin1のHPを紹介します。哲学を専攻されている院生が作成・運営されているサイトで、内容も本業の哲学のほかにテクノ・SFと各方面にわたっていますが、特に哲学専攻者のためのSF読書案内が一押しです。名前のとおり哲学的寓話として読むSF小説の読書案内ですが、このジャンルに関してはそのような読書案内というのは意外と見たことがなく、けっこう希少価値のある内容だと思います。もしかすると作者の柳の下のn匹目のどぜうを狙って「ビジネスマンのためのSF読書案内」とか「プログラマ・SEのためのSF読書案内」とか、あるいは「主婦のためのSF読書案内」とか試みるのも意義のあることかも知れません。ちなみに、文章そのものも大方の字面からの期待を裏切って平易でおもしろいです。あと哲学屑(しぶい!)もコギャルの一言で哲学的ドツボに陥ってしまった「コギャル侮るなかれ」など大笑いできる作者のエッセイが収録されていておすすめです。
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イスラエルのフォークダンスのページを紹介します。ここはフォークダンスに限らず、世界中のユダヤ文化関連サイトの宝庫です。ここで紹介されていたサイトの中ではヘブライ語の読み書き発音が勉強できるというのもなかなか面白かったのですが。一押しは何といってもモロッコのセファルディム文化を紹介したサイトです。セファルディムというのはヘブライ語でイベリア半島という意味で、イスラム教徒支配下のイベリア半島にかつて住み、1492年に再征服に来たキリスト教徒に追われ、北アフリカやバルカン半島に移住したユダヤ人のことを指します(ちなみに日常使用言語はユダヤ・スペイン語と呼ばれるヘブライ文字で綴る古いタイプのスペイン語)。そんな複雑な歴史を抱えている人々ですから、そのサイトでリアルオーディオで聞ける彼らの音楽も色々な要素が入り交じった不思議なもので、一度聞いて病みつきになってしまいました。最近、深夜BGM代わりによく聞いています。
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加藤英明氏の著作リストのへやを紹介します。題名通り、ミステリー・SF・純文学・マンガ・日本のポップスなど各領域にわたる膨大な数の著作リストやディスコグラフィのサイトを集めた究極の著作リスト集です。作者の得意分野であるミステリー・SFに関しては特に充実しています。また、独自の著作リストを持っている人ならばいくつかの条件付きでHTML化したうえで掲載するサービスも行っています。
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人類はネコ系とイヌ系の二種類に分かれる、というのはよく耳にする二分法ですが、第三の選択としてトリ系もあることを世間の人はなかなか認めてくれないのを私はいつも不満に思ってきました。とかくトリ系というのはネコ系の亜種として扱われてしまうのですね。そんな中で知った桐田真輔氏のKIKI HOUSEはビジュアル・内容共にトリ系のコンセプトを徹底させた文芸系サイトとして本当に画期的だと思いました。作者のペット九官鳥のQQちゃんの膨らんでいる写真(というかアニメ)は本当にかわいいです。あと「走り書き「新刊」読書メモ」と詩関連のリンク(けっこう水準が高い!)も内容が充実しています。
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インターネット上の図書館を指向するサイト南の島図書館を紹介します。内容は雑多ですが、図書館の職員の方が運営されているとのことで図書館情報が充実しています。中でも、図書館・書籍関連の情報スクラップを集めた週刊NEWSスクラップのユニークな分類とリンクの貼りかたは一見の価値があります。記事からまた別の思いがけない記事へと飛び回るリンクをたどっているうちに、書棚の立ち並ぶ薄暗い図書館の一室を歩いている気分になること請け合いです。
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福島大学の篠田伸夫氏のホームページで本ホームページを紹介をしていただきました。本来ならば、相互性の観点から同様の措置を取るところですが、敵ながらあっぱれということで、こちらではリンクさせていただくことにしました。私は、安易に人間同士が理解しあえるという態度は犬やタバコよりももっと嫌いです。氏が作成した「情報科学研究室の
百二十八冊読書案内の充実ぶりは特筆すべきものがあり、ぜひ御一読をおすすめします。ちなみに氏は浅羽通明氏と高校時代以来の級友だそうです。
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古井亮太氏のばかけんちく探偵団を紹介します。街で見かけたヘンな建築物を純粋に専門家の視点抜きのシロートの直感で笑いものにする、と書いてしまえば、ただの『BOW』もどきのお笑いサイトみたいですが、実際に行ってみると、それ以上の何かを伝えようとする作者の野心をなかなか感じさせる出来になっています。たとえば、そこで取り上げられている建築物の写真一つとっても、ただ正面から撮ったものを一枚載せて終わりというだけでなくて、周到な現地調査をうかがわせる、いろいろな側面から撮影した画像を載せることで、その建築物の周りに与える違和感(過激に言えば景観破壊)というものもあわせて表現しようとしています。中でも、東京の山手線沿いの某自動車教習所の正面に巨大な赤いボール(作者は「バボちゃん」と呼んでいる)がのめり込んだようなビルを取り上げているページで、あたかもそのボールがまわりの住宅や山手線を押しつぶそうとしているような画像は圧巻です。でも、当サイトとしては、「ヤンキータイプ」や「課長暴走タイプ」といった独特の造語によるカテゴライズなど、そういった建築物にうかがえる設計者の美意識をシロートの人が普通の言葉で論じるために作者が産み出したレトリックこそ注目しておきたいと思います。私たちはこの20〜10年ほどの間、美意識の問題を「人それぞれ」とか「シュミ」という言葉で黙殺し続けてきましたが、その報復を結局オウムで受けることになったのです(あのサティアンや麻原彰晃の張りぼて着ぐるみのグロテスクさ!)。そんな中でそういうレトリックを産み出してまで、それをあえて論じようとする作者の蛮勇ぶりは敬意に値すると思います。
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宮台真司氏の非公認関連サイト宮台真司とその思想を紹介します。最近は、独自の視点で宮台氏の個人史をクリティークした「宮台真司の実存」や「日記」などそれなりに読みごたえのある記事も増えています。
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中野真作氏のHealing and
Awarenessを紹介します。このホームページは精神世界・ニューサイエンス・トランスパーソナル心理学関連の情報が充実しており、特に「リンクの部屋」の充実度の高さはWWW上でそれらを概観するためにはとても便利だと思います。
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はやし・はるひさ氏のはやし・はるひさ's
Home Pageを紹介します。このホームページは氏が作成された「唐沢俊一・なをき関連著作物リスト」と「赤瀬川原平/尾辻克彦データベース」がリンクされています。後者からは同じくはやし氏が作成された実兄で小説家の赤瀬川準の著作リストも行くことができます。
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佐藤幸也氏のあじた君の大冒険を紹介します。これは作者の小学生の息子がキーボードを叩いて書いた物語を、十分な「聞き取り調査」の上でマルチメディア化したという、本当に実験的なホームページです。子供ならではのまったくどうでもいいディテールの羅列やわけのわからない論理やハチャメチャなストーリ展開は本当に笑わせてくれます。でも、その反面、読んでいて、もの書き志願のオトナの一人として、徹底的にこういうような文章を一生に一度は書いてみたいという欲求がふつふつとわき上がってくるのを私は否定できません。あの谷山浩子さんも絶賛!
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越田崇夫氏のクリック・クリティークを紹介します。20代前半でこれだけの文章力を持った人がWWWで発信していたことに私は本当に驚かされました。特に都市のさまざまなミクロな事象に目を向けて書いているいくつかの緻密な文章はおすすめです。「走り書き」と題されたアフォリズム集もなかなかのものです。
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北朝鮮を紹介するホームページ北朝鮮、朝鮮民主主義人民共和国へようこそを紹介します。現在、こんなに政治的にクリティカルな立場で日本語で発言しようとしているサイトはたぶんそうはないでしょう。おせっかいかも知れませんが、このホームページの作者があえて立とうとしている「微妙な立場」をよく考え味わいながら読まれることをおすすめします。唐突かも知れませんが、私などは読んでいてイギリスの植民地支配を誰よりも厳しく批判しながらも、第二次世界大戦中はイギリスへの支持をインドに対してラジオ放送で呼びかけざるをえなかったあのオーウェルの立場というものを思い出さずにはいられません。
でも、北朝鮮はアフガニスタンでもルワンダでもボスニアでもなく、あくまでもあの北朝鮮ですから、無責任に楽しめるページもけっこうあって、特に北朝鮮の音楽が聞ける朝鮮の音楽のページ(RealAudio
PlugIn必須!)は聞いていて思わず偉大なる首領・金正日同志に忠誠を誓ってしまいたくなっちゃうような面妖な魅力があり、おすすめです。白馬に乗り疾走する金正日同志のVDO映像にも言葉を失ってしまいます。ついでに写真が載っている女性兵士のベレー帽も作者も書いているようにかわいい!
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東急といえば、外部の人間がふつう頭に浮かぶのは、渋谷・自由が丘・横浜の東横線か、さもなければ三軒茶屋・二子玉川園・たまプラーザの新玉川・田園都市線かのどちらかでしょう。でも、その一方で、東横線の東方にはJR山手線とJR京浜東北線と多摩川の三つの路線・川にはさまれ、大井町線・目蒲線・池上線の東急三路線が網の目のように張り巡らされた知られざるもう一つの東急ワールドが広がっています。そこには、武蔵小山や西小山や戸越銀座や荏原町など信じられないほど巨大な商店街(私はひそかに「バロック商店街」というカテゴリでそれらを呼んでいる)や、町工場が密集するインダストリアルな雰囲気の町並み(京浜工業地帯の真っ只中!)などいろいろ魅力的なものがたくさんあります。弊紙も創刊当時からこの地域に注目し、たびたび取り上げてきましたが、今回、この地域のバロック商店街の雄である武蔵小山商店街パルムのホームページができました。このホームページだけでも、そのバロックさはそれなりに伝わってくるでしょう。「天才ヒロシくんのやさしい気持ち研究所」や「あちちがいっぱい」のコピーもおしゃれです。
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谷山浩子さんの谷山浩子のホームページを紹介します。読むたびに確実に頭が痛くなる「ASOBO ROOM劇場」や、往年のオールナイトニッポンを思わせるWWW版DJというか読者との掛け合い漫才の「おたよりの地層」(ネーミングからしていかにもだ)など本当に奔放にキレまくっています。でも、掲載されているエッセイに見られる言語に対する感覚の鋭さはさすが浩子さんです。やはり、浩子さんは日本語の荒廃に憤った神が正しい言葉の美を知らしめすために地上に送りたまわれた天使なのですね……と言い切ってしまうには、なんかひどくわがままでセコくてチープなところのあるパーソナリティだな、この人は。
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布施英利氏のホームページ電脳・布施アカデミアを紹介します。このホームページは月会費制(500円)のSo-netの有料コンテンツとして作成されており、掲載されている評論が読みごたえがあるのはもちろんですが、ゲストも招いたりして全ページがバーチャル学校校舎のスタイルのエンターテイメントにもなっているのがユニークです。「お手洗い」と書いてあるところをクリックしたら、落書きができるページが出てきたのには大笑いしました。
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粉川哲夫氏のホームページPolymorphous
Spaceを紹介します。雑誌など諸方面に発表された評論の他に、カフカとベンヤミンの肖像画が交互に現れるとってもアートなJAVAアプレットや、VRMLやリアルオーディオなどWWW関連の最新技術がてんこ盛りです。これを見ると、プロのくせにCGIしか使えず、JAVAをのこのこ勉強している自分はなんなんだと思わず考え込まずにはいられません。あと、氏の文章を読んでいると、新しいメディアを建設的に使うためには、やはり左の人の意見がまだまだ役にたつということを思い知らされます。ベルリンの壁が崩壊しようが、ソ連が消滅しようが、やはり上部構造は下部構造に規定されるものなのです。でも、私は氏のように自分の文章の著作権を放棄する度胸なんてありません。
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加藤弘一氏の主催する文芸ホームページ「ほら貝」の“文字コード問題を考える”を紹介します。私も以前から文系出のプログラマとして、コンピュータと日本語の問題について専門外の人に啓蒙するのは義務と考えていましたが、まさか『日本語情報処理』(名著です)を専門外の人に読んでもらうわけにもいかず、きちんとした紹介書がなくて考えあぐねていたところに見つけたのがこのサイトです。さすが専門外の文芸評論家の人が調べて書いただけあって、よくかみ砕かれて書かれていてとてもわかりやすく、これを読んで一人でも多くの人にコンピュータにおける日本語処理の問題の重要性について理解してほしいと願っています。ただ、これまで日本語とそれによって書かれる文学があまりにも漢字の視覚性に淫してきたと考える私は、すべての漢字をコンピュータで処理可能にすべきだという作者の主張には手放しで賛成しかねるものもありますが。
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大和弘明のホームページ デジタルももんがを紹介します、と書けばピンとくる人はすぐくるように橋本治情報中心のホームページです。著作集リストとWWW上の橋本治氏に関する発言を集めたリンクリストの他に新潮学芸賞受賞記念風呂敷などといういかにも橋本治なオブジェの写真が紹介されていて楽しめます。
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GOREのホームページを紹介いたします。最初、クールっぽい英語のものが出てきて、よくある「おクール」なホームページかと一瞬誤解してしまいますが、だまされず(?)に直ちに日本語のボタンをクリックしましょう(と書いちゃいけないか)。文芸系のホームページにありがちなヘンな文学に対する思い入れをとっぱらったユニークなスタイルの文学紹介である「よい子の読書紹介」はなかなか水準が高くて大笑いできます。「映画の墓場」もそんなの誰が知るかっ!のマイナー映画ばっかし。
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富山県在住の言語学者・金川欣二氏のホームページ言語学のお散歩を紹介します。富山県の県民性をめぐるエッセイ「菊と蒲鉾」など、このホームページに掲載されたRegionalisticにして知的な数々のエッセイはWWWも捨てたもんぢゃないとうならせるのに十分なものがあります。
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namaste-netを紹介します。私は昨年のゴールデンウィークに関西に行って「関西に住むなら京都だ!」とつくづく思ったものですが、古本屋の紹介や市バスの話題など地元指向の内容が目立つこのホームページは、そのとき住みたくなった京都そのものです。
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伊藤 光氏によって運営されているサイト現代マンガ図書館のホームページを紹介します。「現代マンガ図書館」の看板は学生の頃、金がなくて早稲田方面に歩いていく途中に目にし、あれは何だろうと思いながら通り過ぎたものですが(金がなかったので閲覧料を取られる図書館に入る余裕などはなかった)あとで国会図書館にさえ収録されていない大変貴重なコレクションが収録されていることを知り、驚いた記憶があります。マンガ史に興味のある方はぜひご覧ください。
弊紙のバックナンバ一覧にキーワードによる簡単な検索機能を追加しました。ご利用ください。
