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新潟中央病院の医療過誤訴訟:仁愛会が控訴 地裁敗訴も「過失ない」と /新潟

 椎間板ヘルニアの摘出手術で後遺症が残ったとして、新潟市東区の男性(55)に損害賠償を請求され、新潟地裁判決で敗訴した医療法人「仁愛会」(新潟市中央区新光町、小柳安衛理事長)が判決を不服として、東京高裁に控訴していたことが12日、分かった。仁愛会側の控訴を受け、男性側も同日までに控訴した。【畠山哲郎】

 同判決などによると、男性は04年6月、仁愛会が運営する新潟中央病院(同、山本康行院長)で手術を受けた。ところが、手術中に誤って脊髄(せきずい)の神経を傷つけられ、両足のまひや感覚障害などの後遺症が残った。

 男性は約1億円の損害賠償を求め、06年3月に提訴した。提訴前、過失を認めた病院は、男性に毎月43万円の生活費を支給していたが、裁判が始まると一転して「過失はなかった」と主張。新潟地裁は先月28日、男性の主張を認め、仁愛会に対し約8500万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 仁愛会側の弁護士は控訴理由について「医師には過失がなかった」と主張。さらに「仮に過失があったとしても、病院から男性に払った生活費約1000万円が遅延損害金に含まれるなど、納得できないところがある」と支払い額が不適当との考えを示した。

 これに対し、原告の男性は「生活費の分は相殺する、というのが当たり前の話なのに、一言もなく判決の翌日に控訴した。高裁に早く判断をしてもらいたい」と病院を非難。男性側の弁護士も「仁愛会側の主張には根拠がない」と争う構えだ。

 新潟中央病院の担当者は取材に「弁護士に任せているので、コメントできない」としている。

毎日新聞 2008年3月13日

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