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平成20年3月18日 更新
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勧誘事例

(1) 平成17年12月、子どもの家庭教師を探していたAが、電話帳に載っていた「フレンズ」の広告を見て、値段的にも気に入ったので電話すると、同社男性従業員が「とにかく説明に行きたい。」と言うので来訪を承諾した。

12月、同社営業員Xは、A宅を訪問し、「フレンズのXといいます。」「家庭教師をやって来たので遅れました。」「静大2年生です。」と言って、<☆MYプロフィール☆>を出して、自己紹介した。Aが、「大学の学生課に行って、直接学生とやり取りしている人がいるけど、そういう学生さんとフレンズさんは違いますか?」と聞くと、Xは、「まったく質が違います。うちは月1回集まって研修会をしています。」と言った。Aは、この学生中心のスタイルと研修会をしている点が気に入り、家庭教師の派遣をお願いした。Xは、「じゃあお母さん、月々の負担は25,000円くらいになりますが、よろしいですか?」と言った。Aは、電話帳やインターネットで調べたときの時給から、月15,000円くらいと思っていたので、<何でこんな値段かなー。高いな。>と思いながらも承諾した。

Xは、「月々9,000円の教材費がかかり、36回払いです。」「理系希望なので数1 〜数3 までの27冊セットです。」と初めて教材が必要だと話し始めた。Aが、「うちの子は宿題が多く、やる暇がない。」と伝えると、Xは、子どもに「教科書をやるより、このテキストは教科書に沿っているから、これをやるといいよ。」と1冊の教材を見せながら、「僕が教えている子にも毎日宿題を出している。これをやる方が自分で予習をやるよりもむしろ早い。」と説明した。Aは、<実際に教材を使っているんだ。>と感じた。Aは、「数1 はもう終わっているのでいらない。」と断ったが、Xは、「セットになっているので無理です。それに今やっている数2 は数1 が基礎になっているから、数1 に戻って教える際に、家庭教師の先生が使う。この教材をもとにした教育法の指導を家庭教師に月1回行っている。これがないと先生が困る。」と言った。Aが「教材を買わなくちゃいけないのですか?」と再確認すると、Xは、「教材を買わないのなら別にフレンズでなくていい。」と言ったため、<フレンズでお願いするなら教材が必要>と思い、家庭教師と教材の契約をした。

Aは、契約書を見て初めて教材の総額が分かり、「一括払いにすれば安くなりますか?」と聞くと、Xが「一括にしても値段は変わらない。」と言うので、<なんだか変だな。>と思った。

 

(2) 平成18年5月、Bは、子どもが<受験のために家庭教師を頼みたい。>と言い出したので、毎月のように送られてくる「家庭教師のフレンズ」のダイレクトメールを思い出し、<いかにも大学生というイメージが強く、業者というよりも大学生>という感じを受けていたため、「家庭教師の無料体験だけお願いします。」と同社に申し込んだ。

6月、同社営業員Yは、「家庭教師フレンズのYです。」と言って、B宅を訪問した。Bは、話の内容からYを静大3年生で、家庭教師の無料体験で回っている人だと思った。Yは、1〜2問家庭教師の体験をさせたあと、「何を使って教えたらいいですか。」と聞くので、Bは、「使っていない教材があるので使ってもらいたい。」「学校で使っている問題集も使ってもらいたい。」と返事をすると、「その教材は難しい。」「うちで使っているのは一番やさしいタイプのものです。これができるようになればそれにも対応できます。」と言った。

そして、Yは、自分が教えていた子から預かってきたと言って、英語の教科書と教材を取り出し、「教材は教科書に沿ったものです。」「予習・復習するとき、教材でやったところを教科書に赤い点で印を付けるだけでいいんだよ。そこが新しく習うところだから、そこに集中すればいい。この教材だったら一日10分で予習・復習ができるよ。赤い点を付けてみて。」と子どもにやらせた。子どもは、「あー簡単」と言って感心していた。Bは、その勉強方法を見て、<教科書と同じところを合わせるんだから、予習・復習もやりやすい。><教材というよりも、月々来るドリルのようなもの。>と思った。

Bが値段を聞くと、Yは、「国・数・英は1教科3,000円、社・理は2教科で4,000円です。」「教材は、月々13,800円です。家庭教師は、お宅の場合は1週間に1回、時間は1時間半でいいと思います。1週間1回1時間半として、金額3,000円を設定して、合計25,800円です。大丈夫です。塾へ行かせるより安いですよね。」とメモ紙に毎月の支払金額を書いて説明した。Bは、月にかかる金額が高かったので返事をしないでいたが、子どもが「やらしてもらいたい。」と言ったので、契約することにした。Yは、契約書面を取り出し、商品名、金額、支払方法を書いていった。Bは、このとき初めて、この教材の支払総額が496,800円と高額で、支払回数が36回払いのローン契約であることが分かりびっくりした。

Bは、<子供をその気にさせて、家庭教師の時間を設定し、3,000円から始めて、月25,800円をアピールして、実際は高い教材をローン契約で買わせるような売り方>に不信感を持ち、契約日より一ヵ月以内の違約金として、商品代金の15%の74,520円を振り込み、解約した。

 

(3) 平成18年6月、Cは、子どもに<家庭教師でも頼んで勉強させよう。>と思い、毎月のように送られてくる「家庭教師のフレンズ」のダイレクトメールの<今なら無料で体験できます!>を思い出し、「無料体験お願いします。」と申し込んだ。それは、<かわいい感じで、学生だけの家庭教師の集まり>と思える安心できるものだった。

6月、同社営業員Zは、「フレンズから来ました。」と言ってC宅を訪れ、子どもを引き付けるような話や、家庭教師の真似事みたいに、数学の図形の角度の話を始めた。Zは、「毎日の予習・復習は大切だけど、いくら時間をかけてやってもだめ。」「私たちが教えるときはいいけど、いないときはどうする?そういう時にとってもいい教材があるの。」と言って、教材を取り出し、「5分から10分で予習・復習ができちゃう。重要なポイントが、毎日の授業で一か所ある。このページで重要なところは分かる?」「それがどこかわかるようになるから。ほら、ここを見れば要点が書いてあるから。」と説明した。家庭教師の金額については、「週1回の月4回で十分ですよ。1回90分で3,300円の4回で月に13,200円プラス交通費になります。」と言った。Cは、Zの教え方を見て、とても分かりやすく、<ベテランの家庭教師>と思った。また、家庭教師がつくのを嫌がっていた子どもも、やる気が見えてきたので、契約をしてもいいかなと思った。

Zが、「どうしますか?」「これぐらいになりますよ。」と聞くので、Cは、Zが書いた契約書面を見ると、この教材が331,200円と高額であること、支払回数が24回払いのローン契約で、毎月の支払いが13,800円であること、5教科必要で2年分の契約であることが初めてわかり、「こんなに高いんですか。」「教材は本屋さんに売ってないんですか?」と聞くと、Zは、「これは分かりやすくなっていて、特別にお願いして作ってもらっているので、どこにも売っていません。」と言った。また、Cは、自分も子どもも気に入っていたZが当然来てくれると思っていたが、Zから「今、2人見ていて時間がないから、自宅に近くて、いい人を探しますから。」と言われがっかりした。

Cは、Zが「教材は家庭教師の人が見ますので。」「チェックをします。」などと説明したため、<この教材を買わないと家庭教師を受けられないんだ。>と感じたが、高額なので判断できず、「今日決めないとだめですか?」と迷っていると、Zは、「旦那さんと相談してくれていいですよ。」と言うので、主人に相談し、契約することにした。

Cは、高い教材を買っても家庭教師が全く使わないこと、自宅の近くの家庭教師を探すと言ったのに、遠くの人を寄こし、毎回駅まで送り迎えをしなければならないことから不信感を持つようになり、解約を申し出た。

 

(4) 平成19年9月、Dが、子どもの高校受験のために、<塾か家庭教師を頼んで勉強させなくては。>と考えていたとき、「家庭教師フレンズ」からのダイレクトメールが目に留まった。それは、いかにも手造り風で、仲間でやっているような感じのもので、<1時間2,000円(一部地域2,200円)>と書いてあった。Dは、<本当に2,000円でやってくれるのかな。2,000円ならいいな。>と思い、「お試し授業できますか?」と無料体験を申し込んだ。

9月、同社営業員Xは、「フレンズから来ました。」と言ってD宅を訪問し、子どもに簡単な数学の問題を例に出しながら、「高校入試の出題範囲をみると、1〜2年の分野が多く出るんだよ。」「勉強は、ポイントを抑えれば簡単なんだよ。」などと説明した。Dは、子どもがXの教え方に納得し、次第にその気になってきた様子を見て、「この先生が子どもの家庭教師に来てくれれば良いな。」と思い、そのことを伝えると、Xは、「私がやる場合もありますけど。」と言葉を濁しながら、「グループに帰って皆で相談し、子どもさんに合った人を派遣します。」と言った。

Xが教え方について、「どんな方法がいいですか?」と聞いたので、Dは、「教科書でやってください。」と答えると、Xは、「もちろんそれもOKです。これから私の一つの提案を聞いてください。」と言った。そして、「教えている子から借りてきた。」と言って、一冊の英語の教材を取り出した。それは、教科書を補足するようにポイントを要約したもので、Xは、「学力があまり高くない子に、レベルの高いものを与えても結局無駄でしょう。」「その子に合った教材を、選んでやらないと。」「この中でどれを勉強すれば良いかわかりますか?」「時間的余裕がない中で、1年から全部見ていたらとても間に合わないでしょう。」「この帯の中の新しく出てきた部分だけを覚えていけば十分です。」と提案した。そして、子どもには、「家庭教師が来られない日は、どう過ごすか?その代わりに、この教材のポイント部分だけをやるんだよ。」「これなら、やれる気がするでしょ。」と言った。

Dは、普段子どもの教材を見たことがなく、教科書のほかに副教材があることを知らなかったので、Xが持ってきた教材を見て、「いいな、これ欲しいな。これならうちの子どももついていけるかな?」と思った。

Dは、2,000円ならば週2日でもいいと思っていたが、Xは、「家庭教師が週1回1時間半で3,300円、それに教材を併せて月々27,000円になります。」「教材の支払方法は、クレジット会社になります。」「家庭教師の代金と交通費は直接先生に払ってください。」と言った。Dは、<何でローンを組まなければならないのか?><受験まで半年しかないのに、あと3年間も払わなければならないのか?>と疑問に思ったが、<子どもを何とか高校に入れなければならない。>と思い契約した。

Dは、Xが帰った後で、契約書を見直し、教材が余りにも高く、3年間のローン契約に次第に嫌気が差してきて解約することにした。Xが「どこがお気に召さなかったですかね?」と聞くので、Dが「教材ですね。考えてみりゃ2,200円は、学生さんにいくんだから、フレンズさんも何かしら取らにゃ成り立たんでしょう。」と答えると、Xは、「私なんか、ボランティアでやっていますから。」と言った。

 

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