話題

文字サイズ変更
ブックマーク
Yahoo!ブックマークに登録
はてなブックマークに登録
Buzzurlブックマークに登録
livedoor Clipに登録
この記事を印刷
印刷

きぼう:土井さんがブーメラン実験 「ちゃんと戻り感激」

国際宇宙ステーションでブーメランを手にする土井隆雄宇宙飛行士=NASA・JAXA提供
国際宇宙ステーションでブーメランを手にする土井隆雄宇宙飛行士=NASA・JAXA提供

 【ジョンソン宇宙センター(米テキサス州)永山悦子】国際宇宙ステーション(ISS)に滞在中の土井隆雄・宇宙飛行士(53)が米中部時間18日未明(日本時間18日午後)、ブーメランを飛ばす実験に挑戦した。重力のほとんどない宇宙では元には戻ってこないとの見方も多かったが、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の関係者に土井さんから届いたメールによると、「8日目の任務終了後に飛ばしたところ、ちゃんと戻ってきた」という。

 土井さんはISSの中でも比較的広い米国の実験棟内で、ブーメランの世界チャンピオン、栂井靖弘さん(36)=大阪府在住=が作った紙製ブーメランを投げた。どのように飛んだかは不明だが、地上に届いた写真などから、ブーメランを立てた状態で投げ、手元に戻ってきたとみられる。妻ひとみさんとの交信では「地上と同じように飛び、非常に驚き感激した」と語ったという。

 ブーメランが戻ってくる仕組みには、重力も関与していると考えられてきた。このため、「重力がほとんどない宇宙では上へ行ってしまうのではないか」と見る人も多かった。

 実験は栂井さんが土井さんに依頼。打ち上げ直前には、土井さんから投げ方や翼の調整方法に関する問い合わせも届いていた。

 栂井さんは「私が作ったブーメランが宇宙で舞い、戻ってきたことは、言葉で表現できないくらいうれしい。戻ってくる仕組みに重力があまり関与していない可能性や、土井さんが宇宙向けに翼の傾きなどを調整していた可能性もあり、ブーメランの新たな魅力が広がりそうだ」と声を弾ませた。

毎日新聞 2008年3月20日 19時07分 (最終更新時間 3月20日 19時12分)

検索:

話題 アーカイブ一覧

 

おすすめ情報